大阪杯2024 最終見解

 今年は、古馬混合G1の連対歴すらない低レベルなメンバー構成。こうなった時に重要なのが"格"を持っているかだと思う。
メンバーレベルがどうこう言われている中で、毎年G1勝ち馬の好走が目立つ。昨年はスターズオンアースとダノンザキッド。遡ればアルアイン、ペルシアンナイト、キセキ、ワグネリアン、ラッキーライラック、クロノジェネシスなど錚々たるメンバー。

今年の該当馬は

▪︎キラーアビリティ(21年ホープフルS)
▪︎ジオグリフ(22年皐月賞)
▪︎スタニングローズ(22年秋華賞)
▪︎ソールオリエンス(23年皐月賞)
▪︎タスティエーラ(23年ダービー)

◎ジオグリフ

父ドレフォン(S)
母父キングカメハメハ(M)

 この馬は使い分け被害者の1頭で、ホープフルSではなく朝日杯FSに出走させられたり、4歳時はダート戦線を中心に使われたりと、本来自分が得意としている土俵で闘えなかった。

少し兆しが見えたのが昨年の宝塚記念。
逃げ先行馬が飛ばして1000m通過が58.9のHペースを作り、残り800mから区間11秒台に突入する早仕掛けとなり、馬場や展開的に外差し決着になったレース。

ジオグリフは13番発走で、そこまで出は良くなく7.8番手で終始外外を追走。ジャスティン、ジェラルら上位人気のG1馬と同じタイミングで仕掛けて、最後は食らいついて9着と負けはしたが、外を回った事や相手を考えれば上出来と言っていい。サウジ→ドバイ転戦後で、状態も不安定だったと思う。

悪夢のダート2戦を挟んだ、前走中山記念。休み明け+12kgと余裕残しに感じていた中、もっさり出ていたスタートはどこへやら、テンは最速。
1〜2角でマテンロウスカイに進路を消されて位置取りを下げたが、前々で競馬できる事がわかった。3角からはロングスパートをかけ、馬群をこじ開けるパワーと闘争心を見せた。

言いたいことをまとめると
・3歳秋は最強世代の同期に瞬発力勝負で敗れただけで、4歳は使い分けのサウジで変に好走したせいで、まともな番組を使わせてもらえず棒に振り、5歳まで来てしまった。

中山記念は闘争心と前向きさを感じたレースで、馬体もまだ余力があるように映った。栗東滞在を選択して陣営のやる気はある。
コーナリングが上手く、舞台適性高そうだし、主役馬不在の今回なら全然足りちゃうよって話。

◯タスティエーラ

父サトノクラウン(L)
母父マンハッタンカフェ(L)

 血統上では体力スタミナでゴリ押す生粋のL系に見えるが、実際は精神力、集中力があり、混戦に強く、馬群に怯まない。

重馬場で外差し有利の展開だった皐月賞2着、時計のかかったダービー1着、長丁場の菊花賞2着と、基本的にはスタミナが根底にあり、そこに精神力や闘争心が肉付いているように見える。

大阪杯は、アルアイン、ペルシアンナイト、スターズオンアース、ダノンザキッドなどマイル実績馬の好走が目立つため、スピード不足感は否めない点で評価を下げたが、立ち回りの器用さと、世代最上位の格でこなしてしまう未来が見えた。

▲ソールオリエンス

父キタサンブラック(L)
母父Motivater(L?)

 ガッツリ量と体力があり、力任せに走るタイプ。皐月賞は外差し馬場が向いた印象で、外差しが効かない皐月賞や有馬記念の負けには目を瞑れる。中山記念はイン前有利の中、追い込んで4着と展開不利なりに格好はつけた。
正直、内回りでBコースになれば要らないと思ったが、今年の面白いところは逃げ馬が不在な点。ということは

スロー目で流れる=各馬の動き出しが早まる=ロングスパート合戦=捲り差し成立

の方程式が導き出される。3歳時の武史の騎乗はセントライト記念をはじめ、世代王者の貫禄騎乗が目立ったので、大阪杯はチャレンジャーの気持ちで果敢に乗って欲しい。

この馬もマイルのスピードは無いが、マイラー揃いだった中山記念をステップにしている点で評価したい。そこはタスティエーラより一枚上手。
この2頭は世代の中で頭抜けているので、世代レベル云々に該当しない。

△ローシャムパーク
△プラダリア
△ステラヴェローチェ
迷べラジオオペラ
迷スタニングローズ

3/30変更
△ハーパー
△べラジオオペラ
△スタニングローズ

荒れるかもしれない。手広く流そうと思う。

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