私なりのMタイプ論

今回は、私なりのMのタイプ分けについて書こうと思います。少し本家とは異なるかも知れませんが、基本は忠実に守ってる派です。

まずは3タイプの特徴と傾向についてのおさらい。

⭐︎L系(量、気の良さ)

※量=延長対応力、惨敗から巻き返す力、圧勝する力、休み明けから走るなど。
本家は体力=量ではないとしているが、量があるから体力があると思っているので、近しい関係にあることは間違いない。

▪︎自分のペースでダラダラと走る
(基本馬群(圧)の外にいる)
▪︎揉まれずスムーズな競馬を好む
(少頭数、外枠、延長、広いコース)
▪︎リフレッシュされた休み明けを最も好む
(前哨戦を圧勝したのに、本番勝てない馬とか)
▪︎自分より弱い相手を好む
(GⅠ→GⅢ、重賞→リステッド、オープンなど。通称ダウン臨戦)
▪︎鮮度要求が高い
(初〇〇、重賞鮮度、生涯鮮度など)
▪︎どちらかと言えば非根幹距離向き
(1800m、2200m、2500mなど)
▪︎肉体依存なので、馬体重の大幅減少は危険

L質が求められやすいコース、条件
東京、京都(外)、新潟(外)、札幌

血統傾向(2024リーディング上位順)
ディープインパクト系、ハービンジャー、エピファネイア、キタサンブラック、ルーラーシップなど。

代表馬(上記に対応)
サトノダイヤモンド、ナミュール、エフフォーリア、ソールオリエンス、キセキなど。

⭐︎S系(闘争心、前向きさ)

▪︎前向きさが強く、一本調子に走る
(逃げ先行馬など、淡々としたラップを好む)(短距離馬、ダート馬が多い)
▪︎ 変化、ショックを好む
(位置取り、距離短縮、枠、ダート→芝、特殊馬場など)
▪︎リズム重視
(連続好走、6→4→1などの着順上昇)
(連チャン期特有の勢い)
▪︎戦績にムラが出やすい(勝つか負けるか)

S質が求められやすいコース
中山、阪神(内)、函館、小倉

血統傾向(2024リーディング上位順)

ダイワメジャー、モーリス、ヘニーヒューズ、ジャスタウェイ、シニスターミニスターなど。米国血統は基本これに該当。

代表馬(上記に対応)
レシステンシア、ジャックドール、モーニン、ダノンザキッド、テーオーケインズなど。

⭐︎C系(集中力、精神力)

▪︎混戦向きで、強い相手にしぶとい
(OP→重賞、GⅢ→G1など格上げ戦、人気落ち)
▪︎休み明けは苦手傾向
(いわゆる叩き良化型が多い)
▪︎馬群に入れても怯まない
(摩擦の多い馬群、内枠を好む)
▪︎突き放して勝たない
(どんな相手でも、勝つ時は辛勝傾向)
▪︎戦績的に大きく崩れにくい
(優等生な馬。3→2→1→4など着順を大きく崩さない)
▪︎どちらかと言えば根幹距離向き
(1600m、2000m、2400mなど)

C質を活かしやすい条件
格上げ戦、内枠、摩擦(多頭数、馬群)、短縮

血統傾向(2024年リーディング上位順)
ドゥラメンテ、ハーツクライ、ゴールドシップ、イスラボニータ、ビッグアーサーなど。(ステイゴールド系、母父フジキセキ)

代表馬(上記に対応)
スターズオンアース、リスグラシュー、ユーバーレーベン、ヤマニンサルバム、トウシンマカオなど。

⭐︎M系(まとまり、優しさ)

▪︎全ての要素をバランスよく持った馬
(若駒時は完成度の高さで強く見える傾向)
▪︎突き抜ける何かを持たない中途半端な馬が多い
(武器がないとも言える)
▪︎戦績的に大崩れしにくい
(ただC系と違い、重賞でコケたり、強い相手だと平気で人気を裏切る場合もある。)
▪︎内枠を好む傾向

血統傾向(2024リーディング上位順)

ロードカナロア、母父キングカメハメハ、母父シンボリクリスエスなど。

私は基本まとまり系という分類はしませんが、L(M)だったら、L主導でまとまり感がある馬という表現をして、M(L)系と分類していれば、まとまり主導の弱い馬と判断しています。
一流馬にまとまり主導はいないので、GⅠクラスの分析に出てくることはまずないです。

まとまり系=下級条件クラスに多いイメージ
◯主導M補完=◯主導だけど、まとまり感ある

例 SM系ジオグリフ S主導だけど大崩れしない


⭐︎タイプ分けの鉄則

ディープインパクト系だからL系やステイゴールド系だからC系と決めつけるのではなく、あくまで"血統は傾向"です。
血統である程度タイプを推察しますが、最終的な判断は"走り"をみて決めます。

ステイゴールド系でも...
馬群や格上げ戦で好走する=Cっぽいな
速い流れや色々な変化を好む=Sっぽいな
延長対応など体力レースに強い=Lっぽいな

など色々な要素を加味して主導のタイプを判断します。

例として、ユーバーレーベンをもとにタイプ分けをしてみましょう。

▪︎新馬戦 東京1800m不良馬場 4人気1着 10→5→4  タイム差なし

不良馬場で追走ガン無視して、体力任せに捲り差し→L主導、S質は乏しい。

▪︎札幌2歳S  札幌1800m 5人気2着
14→14→5→3  +20kg  首差

非根幹距離、体力活かした捲りでタイム差なし→L主導で、S質はない。

▪︎アルテミスS  東京1600m  4人気9着
14→14  0.8差

追走力求められる短縮で凡走→S質がない証拠。
(ここでこの馬はLC系もしくはCL系と定義付けられる。)

▪︎阪神JF  阪神1600m  6人気3着
15→14  上がり最速 -14kg

人気落ちに反応。ステイゴールド系らしく、馬体絞って集中力を感じた一戦。

▪︎フラワーC  中山1800m  1人気3着
12→11→9→8  休み明け馬体減

S質求められる中山で凡走。休み明けで人気裏切る→S不足、補完でC要素がある。

▪︎フローラS  東京2000m  2人気3着
9→8→10  2戦連続馬体減

量主導のやや肉体に依存したタイプの馬体減は痛恨。広いコース変わり、距離延長も、勝ち馬、2着馬らS系の位置取りショックにやられた3着だろう。

▪︎オークス 東京2400m  3人気1着
12→13→10→8  馬体重+6

格上げ戦、人気落ち、距離延長、広い東京、マイル経験
→体力活かした時計のかかるレース且つ混戦相手に頑張る補完Cの馬だからピッタリ。

▪︎秋華賞 阪神2000m  5人気13着
15→15→14→14

休み明け、S質求められる小回りコース、距離短縮→レース質、条件考えても向かない敗戦。

▪︎ジャパンC  東京2400m  5人気6着
7→8→8→9

実質格上げ戦、距離延長、斤量減、広いコース変わり→秋華賞よりパフォーマンスを上げた。

・・・のように、血統である程度タイプをイメージして、そこから走りを見て修正していくのが私のタイプ分け方法です。

まず持っていないタイプをハッキリさせます。
今回の例なら距離短縮で凡走、追走力のなさなど早い段階でなどS質がないだろうと検討をつけました。その後G1で頑張れる、延長対応で体力勝負に強いなどの特徴からタイプを掴みます。

タイプがわからない、見えなくなってる人は過去の馬でタイプ分け練習してもいいかもしれません。

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