菊花賞 2023 穴馬考察
近年ディープと同じくらいの好走している血統はロベルト系。
昨年2着のスクリーンヒーロー産駒ボルドグフーシュや、一昨年2、3着のオーソクレース、ディヴァインラヴ、20年アリストテレス。
確かに3/4は母父ディープなので、そこも効いてたと思われるが、本質的には長くいい脚を使うタフさ、底力が問われていたと思う。
22年はセイウンハーデスが飛ばす展開で、1000m通過が58.7と超ハイペース。離れた番手を追走していたアスクビクターモアが残り600m付近で早めにに捉えて、ロングスパート戦に。ボルドグフーシュは800m付近から進出を始め、4コーナーでは12.3番手から4番手にいた。長くいい脚を使った典型例。
21年はマイペースで逃げたタイトルホルダーが逃げ切ったが、800m過ぎから区間11秒台でペースを上げた。大外回してペースを上げてったオーソクレースは強かったと思う。
何が言いたいかというと、ロベルトのタフさ、底力がなければ、捲ったり早仕掛けに対応できない。ディープのキレは重要だが、同じように800m付近からロングスパートで位置取りを上げていく力も必要であるということ。
今年の出走メンバーで父系にロベルトの血を持っているのは
・ノッキングポイント
・ショウナンバシット
・ウインオーディン
◼︎ウインオーディン
父エピファネイア(ロベルト系)
母父フジキセキ(サンデー系)
フジキセキ産駒は短距離馬のイメージだが、ドリームパスポートのような長距離をこなす馬もいる。何より父系がロベルトなのでスタミナとタフさがある。
2歳〜3戦春は新潟や東京など、究極のキレを要求されるコースで直線だけ脚を使う競馬をしており、自身のストロングポイントを活かしきれていなかった。不利な内目を回って8着と皐月賞は頑張ったが、上位との力の差は感じた。
しかし夏の1戦で彼の長距離適性が証明された。新潟2200mは内回りを使用するため、各馬早めのスパートを掛ける点で、菊花賞と親和性が高いとされてきた。
当馬は1枠で出負けして後方からの競馬になったが、1000m付近から一気に位置取りを上げて最後まで持続力を活かした末脚を発揮して上がり2位。これはタフな馬だと思います。
セントライト記念は位置取りの悪さを見せて後方からの競馬になったが、鞍上の絶望的な進路取りにより、中山で超大外に膨れる競馬でノーカン。むしろ6着までよく上がって来れたと思います。
今回ロスなく運べる1枠を引けたのもあり、長距離は問題なくこなせるはずです。ロングスパート戦になる淀の3000mはベストな舞台でしょう。マイルに対応できるスピードを持っているのも魅力的。
◼︎ショウナンバシット
父シルバーステート(ディープ×ロベルト)
母父Medaglia d'Oro(サドラー系)
シルバーステート自身はスピードに長けたディープだったが、種牡馬になるとロベルト譲りのタフな産駒を排出している。今年の皐月賞は重馬場で時計のかかる馬場だったが4、5着が人気薄シルバーステート産駒だったように、とにかくタフ。
当馬は重馬場、非根幹距離の条件戦を勝ったり、稍重小回りの若葉ステークスを勝ったりとディープよりロベルトが出てる子。
神戸新聞杯は少頭数のヨーイドンだったので、上がり勝負で不向きな展開になった。デムーロ騎手のレース後コメントがまさにそれでした。
ロンスパになる淀の下り坂は合うと思います。直線的なスピードの伸びはないので、瞬発力を求められた時は不利になりますが、抑えは必要だと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?