宝塚記念2023 考察

【コースの特徴】
阪神2200は内回りコースを使用する。最初のコーナーまで距離があるため、最初の3Fはハイペースになりやすく、その後ペースは少し落ち着く。
3〜4コーナーでじわじわペースを上げていき、ロングスパートになりやすいため、持続力が求められる。


昨年は前半1000m57.6と異次元のハイペースだったが、タイムは2:09.7とレコードタイム。馬場や展開など全てが特殊だった。
昨年の結果は今年に繋がらないだろう。

逃げを主張するのはおそらくユニコーンライオン。
頭数は違えど過去同じ舞台で逃げた21年宝塚記念は前半1000m60.1、23年京都記念は前半1000m59.5と平均的なペースで逃げるタイプ。多頭数で他に競りかける馬がいたとしても59秒台前半の逃げを想定している。


宝塚記念を予想する上で重要視すべきことは
・非根幹距離の実績
・非サンデー系の台頭
・距離短縮(特に雨が降った場合に体力の優位性)
・阪神-中山といった急坂小回りコースでの実績



まず絶対王者のイクイノックスに触れると、父譲りの量と体力でグイグイ言わすタイプで、舞台設定としては問題ないと思う。
負ける可能性があるとすれば窮屈な内枠を引いたり、前走逃げたことによる楽→苦。
ひょんなことで単の取りこぼしをする可能性はありそうなので、頭固定にはしないが、それでも量で圧倒するだろう。


ジャスティンに関しては軽いレース質を好み、ダラダラ流れてビュンと加速する典型的な軽いディープなので、持続的なスタミナが求められる宝塚記念とはマッチしない。


アスクは逆に持続的なペースで真価を発揮する欧州型ディープで舞台は合うが、リズムの悪さが気になる。リズムの悪いディープは長期休み明けorダウン質じゃないと復活しない。

ジェラルディーナは昨年のエリ女の覇者で、有馬記念でも3着に入った。父ロベルト系譲りのタフさがあり、スタミナも申し分ない。
非根幹距離実績、非サンデー系、急坂小回り実績と好走条件を多く満たしている。位置取りの不安要素はあるものの、好走できる下地は揃っている。

ディープボンドはスピードの持続とスタミナに長けていて舞台設定もあっている。21年有馬2着、昨年の宝塚4着、京都新聞杯や阪神大賞典勝ちなど非根幹距離の実績も申し分ない。
不安要素を挙げるとすれば年齢的な衰えくらい。まあ短縮組だし抑えるべき1頭ではある。

【人気馬の評価】
イクイノックス👍
ジャスティンパレス👎
アスクビクターモア👎
ジェラルディーナ👍
ディープボンド👍


穴馬候補①
カラテ
父トゥザグローリー(キンカメ系)
母父フレンチデピュティ(ヴァイスリージェント系)

父系にサンデーを持たない。
父キンカメ系は昨年のタイトルホルダーをはじめ、キセキやラブリーデイなど好走例が多い。
母父フレンチデピュティも08年にエイシンデピュティが同レースを制しており、母父では同系統のクロノジェネシスが連覇、レイパパレが3着と影響を与えている。

自身の話をすると、安田記念から延長で向かった新潟記念をトップハンデ57.5kgで勝利。
天皇賞秋やジャパンカップは完全な上がり勝負で不利。半年の休み明けで迎えた新潟大賞典は不良馬場ながらトップハンデ59kgでねじ伏せる。鳴尾記念は直線で追えずに凡走。

過去G1級のレースに出走したのは全て東京コース。サンデーが薄い当馬にとって上がり勝負は分が悪い。
コーナー4つがダメなのかと言われるとそうではなく、中山記念2着があり、前走も走りに問題はなかった。

22年のマイラーズカップは転厩初戦、安田記念も2戦目で、新しい環境に調教師含めて馬が慣れていなかった可能性が高い。
その後中距離路線に変更して変わり身を見せた。

今回初めて非根幹距離のG1を使い、得意の距離延長で向かえる。前走の敗北でストレスを残さないレースが出来たのがよかった。
中距離重賞2勝も共にトップハンデの立場でありながら、延長や不良馬場などスタミナが求められる条件で勝ってきたので、上位人気馬と比べて力で引けを取らない。



穴馬候補②
スルーセブンシーズ
父ドリームジャーニー(ステイゴールド系)
母父クロフネ(ヴァイスリージェント系)


父は春秋グランプリ制覇を果たしているドリジャ。母父クロフネはクロノジェネシスやレイパパレが該当する。
血統構成上は舞台適性があるように思える。

自身も初重賞制覇が非根幹距離、コーナー4つで小回りの中山1800mであげているように、父譲りのスタミナを持った馬である。
条件戦だが、中山や新潟の22mで差のない競馬をしていることから距離不安はない。相手もロバートソンキーやキングオブドラゴンなどGⅡで2着するような実力馬。

阪神は秋華賞、マーメイドステークスで2回経験しているがどちらも大敗している。
輸送が苦手な可能性もあるが、レースを見ると共に1枠1番で極端な競馬をしている。秋華賞は3.4番手で運ぶ競馬、マーメイドは大外ぶん回しであり得ない距離ロス。
仮に輸送が苦手だったとしても、今回は栗東滞在なので、その可能性が消えるとなれば尚良い。

現在2連勝中で精神もいい具合に加熱している時に休み明けはどうかと思うが、それでも異端性あるし、ステゴ系らしさが活きれば面白い。

グランプリ男池添さんが鞍上なのも心強い。勝ち方を知ってるわけですから。

あとは相手関係に尽きるが、ユニコーンライオンの作るペースで、他にもドゥラエレーデ、アスク、ディープボンドなど早めに競りかけてくる馬がいれば、展開次第では来れると思う。ジェラルディーナ買うならスルーセブンシーズも買うよね。


この穴馬2頭はかなり重い印を打とうと考えています。当日は攻めた予想をしようと思うのでよろしくお願いします。

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