第84回 皐月賞

こんんちは。1回生の岸田です。先週に引き続き世代限定のレースですので、今週も予想記事を書きます。

今週は個人的な理由で申し訳ないですが、あまり記事に時間を取れなかったので、簡素にいかせていただきます。

皐月賞の特徴としてはまずは時計が大切ということと、追走経験があるかないかだと思います。

一つ目の時計というのは本番の時計のことです。皐月賞は走破時計が2分かかるかどうかでダービーとの直結度が変わってきます。2分を超えればダービーの結果に直結しやすいですが、2分以下であるとダービーへの直結度は低いです。

これは、差し馬が好走できる条件かどうかか関連してきます。皐月賞がおこなわれる中山芝2,000mコースは内回りで特にコーナーで減速しないコーナリング性能や良い位置を上手く取れるようなテンの速さが求められます。しかし、差し馬とは概して大雑把な競馬をするものであり、外目を回って距離ロスをして前との距離が離れることはこのコースでは致命的な弱点です。そのため、全体時計がかかり比較的馬群が密集するようになる方が差し馬には有利になり、差し馬が走りやすいダービーに直結しやすいわけです。

さて、今年の皐月賞の走破時計かどうなりそうであるかですが、昨日のタイムを見る限りでは2分は切って1分50秒台くらいは出そうな時計は出る馬場ではあるのですが、力のいるタフな馬場で単純に高速馬場が得意な馬を狙えばいい条件では無くなったという印象です。

2つ目のの追走体験が大切というのは牡馬にとって皐月賞が初めて追走力を求めらる舞台になりやすいということです。馬に多大なストレスをかけて上がりの脚を使わせるということが主流になってきた最近の競馬においては前哨戦を使うことは非常に大きな負荷になります。そのため、前哨戦はスローであまり馬を消耗させないレースが多いです。しかし、G1では勝ちたいという意欲から位置取りを意識するためテンから流れてミドル〜ハイペースになることが多いです。

そう言った面で捉えると、今年の前哨戦は弥生賞と京成杯が比較的ペースが流れ、スプリングSと共同通信杯はスローペースになりました。

以上2点を加味しながら予想は進めていきます。

短評ですが、今回は割愛させていただきます。

それでは印の紹介に入っていきます。

◎ジャンタルマンタル
朝日杯で本命を打った馬です。その時の短評は以下のとおりです。

「新馬の内容は後半5Fが基本的にはどんどん加速していくスピードの加速力と持続力に優れた良い内容でした。次走のデーリー杯2歳Sも差し馬が台頭してきたレースでしたが、荒れた内で1頭先行しながら2馬身差と力の違いは見せることができたと思っています。馬体面でもデカいという印象で2歳牡馬の中では身体がしっかりできており、体幹も安定した入り方をしているのは好材料です。また、馬群で競馬をした経験があり、その中でもパフォーマンスを落とさないのは少頭数の競馬になりがちな2歳の路線ではプラスに働くと思います。しかし、ローテーション的には短縮で好走した後の同距離と厳しいものとなってしまいました。血統的にも米国型×米国型と日本の芝で走れるようなタイプには感じませんが、父も母父の系統も高速馬場は得意ですし、2歳戦ならば体力の完成度で押し切れるイメージはありますが、血統的には東京の1800ぐらいが一番な感じがしますのっで、今回は中々鬼門のレースになりそうな予感がします。」

この馬の強みはあらゆる競馬に対応できる操縦性の高さだと思います。馬体的にはトップスピードに優れたタイプではないですが、前走はテン5Fが62秒台という最後の上がり勝負を求められる局面でかかりながらも32秒台と高速の上がりを使えたことにおどろきました。

2歳時はそれほど強い馬との対戦はないまま自分の競馬に終始して2歳チャンピオンになりました。しかし、デイリー杯では1頭だけ伸びない内を走っており能力は示しています。どこまで行っても優等生という競馬で、3歳クラシックという突出した能力を求められる戦いとなったことで去年からとは一転してアタマを取れるというキャラでは無くなってしまいましたが、オッズがもらえたということと追走力を求められる後半の持続戦はこの馬にとっては適した条件でもあると思います。今年は色々なアクシデントがあり有力馬が出走できないという事態も起きていますが、そのような年こそ安定して高パフォーマンスを出せる優等生な馬に本命を打つのが最適なのではないかと考え、朝日杯同様この馬に本命を打ちます。

○アーバンシック
能力的には世代最強格の馬だと思っています。京成杯は相手が良かったとはいえ一頭だけ後方から差しての2着でした。4角で追い出しを待たされましたし、スムースでしたら勝っていたと思います。しかし、この馬はレガレイラ以上に位置を取れないです。更にコーナーでも置いていかれる可能性があるので、出来れば低速馬場の方が良かったと思います。某YouTuberと被ってしまったので、ダービー向きという理由で下がったオッズが少し回復した印象がありますが、それでも先週のライトバック同様オッズ的な魅力は十分であると思います。

▲ダノンデサイル
物足りない前走内容、不安な鞍上、微妙な枠という3拍子の揃った馬ではありますが、今回はかなりオッズがもらえたと思います。今年の京成杯は行われた前哨戦の中では比較的上位に評価しています。京成杯も直線ではソラを使っていながらアーバンシックに先着する後半の持続力、好位を取れるテンの追走力がある、そんな馬が32倍もらえるなら相手で抑えようと思います。

△レガレイラ
ホープフルSでは本命を打って当てた馬です。その時の見解は以下です。
「新馬の内容はよく、順調ならクラシックで勝てるレベルの馬だと思っていました。洋芝の函館でラスト1Fが推定で11秒台前半を馬なりで出しているのはペースがかなり遅かったとはいえ出せるものではないと思っています。そのため、2戦目の内容は少し残念なものでした。ドスローになったため、位置取りの差が着順に大きく影響を与えました。この馬自身も10秒台のラップを刻んでいるとは思いますが、他の瞬発力になさそうな馬たちも異次元の上がりを出しているので、少し物足りないものとなってしまいました。また、チェルヴィニアとの使い分けでここを使ってきたのだとは思いますが、賞金を加算できなかったのはこれ以降のローテーションを考えると非常に厳しい状況になってしまいました。ロカの子供でドゥラドーレスの半妹となりますが、父も違いますし馬体も大きく異なっています。ドゥラドーレスも早い時期から高いパフォーマンスを発揮したことは共通していますが、兄とは体重が40キロほど違い兄は馬体が大きいが故の一種の不器用さがあった一方で、レガレイラの方は筋肉がありすぎない分柔軟性を持っていますし、更にまだ成長できるだけの余地を持っています。2戦連続ドスローのラスト数ハロンだけの競馬しかこなしてきていないので、今回追走力を求められるようなレースになれば母父ハービンジャーが悪さをする可能性が捨てきれない厳しいローテになってしまう可能性はありますが、能力的には非常に高いものを持っています。馬体的にも更に成長する余地はあると思います。牝馬でここに出てくることを不安視することもできますが、この馬にとっては今はあまり追走させない方がこの先にとっても良い気がするので、追走力が比較的求められない中距離路線に出てきたのは良いと思いますし、陣営自体もここを目標にしてきたとも思います。今回あまりこの馬に向くような展開になるとも思えませんが、適性的にも馬体的にもマッチするレースでありますし、先を見通してここから先行投資しておくのもいいのかなと思います。」

ホープフルSは圧巻の勝利でした。その日の馬場はかなりのイン有利馬場で外を回した馬はそれ以降のレースで多くが好走しています。レガレイラも外を回した馬で終止インを追走していたシンエンペラーを楽々差し切ったのは世代最強の力を示した形だと思います。

しかし、この馬に問われているのは追走力です。現状では馬体的な完成はまだまだ先で追走自体に難を感じる馬でさらに難しいのがあまり前半で追走させてはいけないということです。ルメール騎手はそのことをわかっているので、待つという判断ができていましたが、今回の急遽の乗り替わりでそう言った判断ができる騎手が配置されるかが鍵となってくると思います。そういった理由からアタマは少し怪しいかと思いますが、軸には向く馬だと思います。

☆ビザンチンドリーム
この馬はやはり新馬の印象が強烈でした。2走目のきさらぎ賞はこれも前有利の馬場を外外捲って差してくるという強烈な勝ち方をしましたが、この組の次走以降を見ていくとメンバーに恵まれたと考えた方がいいでしょう。ミドルくらいのペースでしたが、この馬だけは捲って自分からペースを上げることができたのは今回挑むにあたっては良いことだったと思います。この馬も最初はアーバンシックと同じぐらいの位置にいると思います。2頭が共存するということはなさそうですが、能力を信じてみたい一頭ではあります。

まだまだ書いたいと思う馬がいるほど今年は混戦ではありますが、気になる馬全てに打つと10頭ぐらいに打ちそうな勢いなので、注目馬としてはこの5頭を挙げておきます。

簡素に書くというながらかなり文字数が増えてしまいましたが、参考になれば幸いです。

以下会員の印です。


第84回 皐月賞



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