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宝塚記念傾向~仁川の非根幹に潜む内回りの魔力~

6/28(日)に阪神競馬場で開催されるG1宝塚記念(芝 2200m)の傾向になります。

G1最低人気の激走、牡馬牝馬に2冠達成、無観客など様々なことがあった上半期の競馬界の最後を彩るグランプリレースがいよいよ近づいてきた。

実力馬が揃ったこのレースの傾向をまずは探っていく。

枠順

宝塚記念傾向・特徴(過去10年)

種牡馬別傾向

ステイゴールド産駒が4勝している一方で残り全て馬券外という極端な傾向が目立つ。この4勝はナカヤマフェスタ、オルフェーブル、ゴールドシップ2勝と癖の強い名馬たちだったのも特徴的といえる。

またディープインパクト産駒は他の阪神競馬場の条件に比べて圧倒的に相性が悪い。この背景にあるのはやはり阪神2200mが内回りであるという事が要因になる。ディープインパクト産駒唯一の勝利がマリアライト(クリソベリルの半姉)なのだが、この馬はディープインパクト産駒らしい切れ味をまったく兼ね備えていないパワー寄りで昨年の勝ち馬リスグラシューと似ているタイプの馬だった。切れ味でスパッと走る血統よりもパワーで押し切れるタイプの方が好走率を高めると見てよい。

好走種牡馬(過去3年)

ルーラーシップ

1.4.3.10

勝率こそ5.6%も連対率28%、複勝率44.4%を記録

参考

ディープインパクト

8.4.1.29

勝率19%、連対率28%、複勝率31%

と対比しても数こそ少ないが信頼度が全種牡馬でトップクラスといえる。非根幹実績がどの競馬場でも裏付けされている血統でパワーを要する馬場にも強い点から当日波乱を起こす可能性はある。

該当馬

キセキ、ダンビュライト

騎手別傾向

好走騎手に関しては特にプラス面はないと見る。非根幹距離G1で横山騎手や池添騎手はオルフェーブル、ゴールドシップといった名馬で数字のかさ増しもされていることから評価もしにくいところもあるため。

危険騎手

ルメール騎手

過去1度も馬券になっておらずレイデオロ、サトノダイヤモンド、ラブリーデイといった馬での凡走が目立つ。また、阪神芝2200mにおいても近3年で1.1.0.5とかなり数字を落としている点からも根本的にコースそのものを得意にしていない可能性が高い。

牝馬のラキシスやすでにピークを超えていたサトノダイヤモンド、レイデオロだから仕方ない面もあるが、その後の凡走から結果的にこの辺から馬の衰えが始まっていたという後付けな雰囲気も否めないところがあり過去の傾向からは最も買えない騎手と判断もできる。

該当馬

サートゥルナーリア

人気別傾向

グランプリレースなので1番人気の信頼値は高いのだがその分、飛ぶと配当がぐっと上がる傾向にある。

2015年当時圧倒的1番人気だったゴールドシップの出遅れや2017年春の古馬戦線を戦ってきたキタサンブラックが疲れから大敗、2018年稍重以上にパワーを要した中で開催され1番人気のサトノダイヤモンドが6着に敗れ香港の刺客ワーザーが好走したレースなどはいい例だろう。

過去3回の1番人気敗因はわりと明確なだけに今年の1番人気候補サートゥルナーリアに関しては過去の傾向では来る方に該当するといえる。

道悪適性は昨年の神戸新聞杯、今年の金鯱賞で証明、ペース次第で距離が持たなくなるという不安は昨年の有馬記念で既に克服済、馬にかかる疲れに関しては金鯱賞の後は本来香港への遠征をにらんで休養をしていためこれまた関係なし(結果的にコロナウイルスの関係で宝塚記念への出走となったが)

後はこの馬をどこまで信用するかという点が鍵になるだろう。

紐に関しては毎年1頭くらいは人気以上の激走をする馬がいるので注意が必要。ただし実力を持っているのに人気を落としてる馬が良いのであって実力がない人気のない馬というのは流石に力不足。

枠番別傾向

8枠が数字トップではあるが阪神の2200mは内回りコースを使うため非常に差しや追い込みの競馬がしにくくロスなく回れるかがカギになるため外枠勢は数字を落としている。

過去3年間の阪神芝2200mの成績を見ても外枠は決して有利とはいえず阪神競馬場の現状の馬場傾向を考えてもプラスとはいえないだろう。

また例年と違いAコースではなくBコースを使うことでゴール前の内柵が奥に入り込むことでどれくらい内に恩恵が出るか?スタートで内に入れた先行馬にどれくらいプラスに働くか?など例年にない要素も考えないといけない。

天候情報

この中間はずっと雨が続いており当日の週末にかけても予報通りなら雨の可能性が高い。

蓄積具合によっては重馬場開催が濃厚で回復が望めない以上は馬場へのダメージも大きいことからスタミナがかなり求められると同時に瞬発力や高速決着に得意なタイプの馬にはかなりマイナス要素が揃ってしまう。

その他

① 牝馬の活躍

気温が上がってくるこの時期ゆえかもしれないが混合レースでも牝馬の活躍が特に目立つG1なのがこの宝塚記念。

勝ち馬も多く輩出しており馬券外になった馬はその大半が人気を背負っていない、または過剰人気だった馬が多く実力を発揮できる馬であればその期待に応える可能性が高い。今年は大阪杯勝ち馬のラッキーライラックや昨年の秋華賞1着、大阪杯では接戦の2着だったクロノジェネシスが名前を並べておりどちらも上位人気が確実なだけに好走の期待が持てる。

②ペースが読みにくいレース

過去の傾向を見ても前傾、平均、後傾すべてのパターンがちょうど同じくらいの確率で決まっているのだがハイペースで逃げたからといって後ろの馬たちが来れないレースでもないというのがこのレースの非常に難しいところでもある。

2016年は逃げたキタサンブラックが前半を59.1で進み粘りこみ3着も勝ったマリアライト、2着のドゥラメンテそれぞれは4コーナーでは後方からのレースでの決着だった。

時計が速くなると不利な馬はともかく個々の能力を最大限に発揮できる不問の馬が多い古馬のグランプリレースらしい裏付けかもしれない。

今年はキセキがハナを奪う(ただの暴走)となると前傾ラップか道中で力んでしまうと中間ラップが速くなるという変則的なレースも予想される。内回りコースで追い込み勢が余計なところで脚を使わされるとますます厳しい展開になり先行勢はそれについていけばペースを乱されて最後は緩む可能性が高い。

狙いとなるのはその一列後ろの馬たちか?

以上の傾向から上がる候補馬

クロノジェネシス(北村友一)

秋華賞の勝ち馬で半姉にノームコアを持っている点からも高速馬場への適応力もありながらバゴ産駒らしくタフな展開もこなせるかなり器用な馬。

年明けの京都記念で血統的には相性の悪い非根幹を克服、前走の軽い芝や瞬発力での決着や外枠などのマイナスを克服と3歳時より成長しているようにも感じる。

スローからの瞬発力や追い込み一辺倒で決め手がある馬ではないためこういう特殊な条件ほど良さが出そう。この馬を上手く操縦できたことも北村友一騎手の現状の立ち居ち確保に成功した意味でも分岐点となった一頭。

サートゥルナーリア(ルメール)

正直ルメール騎手が阪神2200mで相性が悪い以外に特に問題がない。どうしても音や回りの目線に過剰になる馬なので無観客で競馬ができるのは大きい。

ただし一点だけ不安があるので注意が必要(有料版にて載せます)

ブラストワンピース(川田)

キセキ次第ではあるが馬場状態的には大歓迎の一頭。

ただし天気や枠や展開でピンかパーなので中途半端に印を振るなら無印でよい。

傾向まとめ

① 非根幹、雨をどうこなせるかに得意不得意が血統がそのまま出そう

② ルメール騎手の相性の悪さをどこまで不安視するか?

③ 夏は牝馬。この格言が体現されたレースでどこまで牝馬を注目するか否か

④ キセキのラップ

以上の点を基に予想していきます。よろしくお願いします。

推奨馬

本命

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