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【中央競馬】G1レースでの単勝1倍台のオッズ別信頼度・2023


1986年以降、JRAのG1レース(障害を含む)で1番人気に支持された馬の、オッズ別の信頼度を調べてみた。(2023年10月31日時点)

※2011年に大震災の影響によって東京競馬場で開催された南部杯が含まれている。

G1レース・1番人気の単勝オッズ別成績

現在G1レースは年間26レースあり、毎年9頭前後が単勝1倍台に支持される。
単勝1.4倍以下だと勝率は68%で3回に2回は勝利している。

トリビア:G1レースでもっとも単勝オッズの高かった1番人気は、2012・安田記念のサダムパテックの6.6倍。

1倍台信頼度・詳細

全816レース中、単勝1倍台に支持された馬は232頭。
唯一の単勝1.0倍は05・菊花賞@ディープインパクトで見事1着となった。
現在はプラス10システム(払い戻しが100円の場合、一部を除き10円加算される)があり、100円の元返しになることはない。ディープインパクトの菊花賞もいまなら110円になっていた。

単勝1.0倍~1.3倍までは連対率が90%を超える。
単勝1.4倍の連対率は3回に2回で、逆にいえば3回に1回は2着を外す。
単勝1.5倍をさかいにして勝率が50%を下回る。単勝回収値が42円でもっとも低い。
単勝1.8倍の連対率は50%。
ダートのG1レースは年間にフェブラリーSとチャンピオンズCの2レースだけで、単勝1倍台の人気を集めた馬は過去に11頭。【5-2-1-3】
障害のG1レースは中山大障害と中山グランドジャンプで、単勝1倍台の成績は【10-5-2-9】。平地のG1レースより若干信頼度が落ちる。うち競走中止した馬は2頭。

単勝1倍台で負けた主な馬

単勝1.1倍で負けたのは98・スプリンターズS@タイキシャトルで、同馬の引退レースだった。
1.2倍~1.4倍で負けた馬にはオグリキャップをはじめとして殿堂入りしたスーパーホースの名前が並ぶ。

平地のG1レースで単勝1倍台が競争中止したのは、87・有馬記念@サクラスターオー、91・スプリンターズS@ケイエスミラクル、98・天皇賞(秋)サイレンススズカ、02・菊花賞@ノーリーズン、23・天皇賞春@タイトルホルダーの5例。

単勝1倍台で降着になったのは、19・NHKマイルC@グランアレグリア、10・ジャパンカップ@ブエナビスタ、09・秋華賞@ブエナビスタ、01・中山グランドJ@ランド、91・天皇賞(秋)@メジロマックイーンの5例。

競争中止と降着を除いて、もっとも着順が悪かったのは15・宝塚記念@ゴールドシップの15着。同馬は中央競馬史上初の同一平地G1レース3連覇を狙って1.9倍に支持されていた。

G1・単勝1倍台 騎手成績(現役)

G1レースで単勝1倍台の馬に乗った機会がもっとも多いのは武豊騎手で43回と群を抜いている。勝率44%は平均的な数字。これは武豊騎手が騎乗することで実力以上に人気をしていたため。
ルメール騎手の単勝1倍台の馬は、19・皐月賞@サートゥルナーリア、23・宝塚記念&天皇賞秋@イクイノックスが牡馬で、残りは牝馬になっている。
石神騎手の騎乗はすべてオジュウチョウサンで6勝。23・中山GJ@ニシノデイジーで9着に敗れた。
岩田・Mデムーロ騎手は連対率100%。
横山典弘騎手が単勝1倍台でG1を勝ったのは1度のみ(09・ヴィクトリアマイル@ブエナビスタ)。
川田騎手の4勝のうち3勝はリバティアイランド。
和田騎手の記録はすべてテイエムオペラオーによるもの。

単勝1倍台・GⅠレース別集計

天皇賞(秋)は単勝1倍台の成績が悪く、【3-2-0-3】になっている。勝利した3例はいずれもルメール騎手。91年には1.9倍の支持を集めていたメジロマックイーンが1位入線後に18着に降着になった。
日本ダービーで皐月賞1着馬が単勝1倍台の支持を集めて敗れたのは、19・サートゥルナーリアと21・エフフォーリア、22・ソールオリエンス。
平地G1で1位のオークスだが、武豊騎手は1倍台の馬に3回乗って2・7・4着と勝てていない。
有馬記念で単勝1倍台の支持を集めて敗れた馬は6頭いて、うち5頭(オグリキャップ・メジロマックイーン・テイエムオペラオー・ディープインパクト・アーモンドアイ)が顕彰馬に選ばれている。残りの1頭はブエナビスタ。
安田記念とエリザベス女王杯で単勝1倍台の馬が馬券圏内(3着)を外した例はまだない。
中山時代には1番人気が活躍していた朝日杯だが、阪神に移動してからは【0-2-1-1】と勝てていない。
皐月賞で単勝1倍台の支持を集めた馬はすべてG1馬になっている。
菊花賞で馬券圏外に沈んだ馬は00・アグネスフライトの1頭だけ。
無敗の三冠に挑戦して2着に敗れた92・ミホノブルボンの単勝は1.5倍だった。
天皇賞(秋)ほどではないが、ジャパンカップも単勝1倍台の馬が勝率44%と低い。10年にはブエナビスタが2着に降着になった。
大阪杯は歴史が浅く、単勝1倍台の支持を集めた馬は21・コントレイルと22・エフフォーリアの2頭のみ。

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