競馬ナイト＋（プラス）　2024年8月号発行・文：鈴木ユウヤ

1．編集前記

ビジネス書なんかで用いられるフォーマットのひとつに「ケーススタディ（事例研究）」がある。実在する会社が直面した状況を取り上げ、問題解決へ至る思考を追体験するものだ。

人間の脳は個別具体的なことの方が処理しやすく、抽象的な概念論になると混乱しがちである。分かりやすさ、伝わりやすさという点でケーススタディはなるほど有用だ。

今回はそれを競馬でやってみたい。競馬には出走各馬がなぜ（あるいはどのように）勝ったのか、負けたのかを述べる「レース回顧」という文化があるものの、過去の事例から「予想する者がどのような教訓を得られるか」は軽視されがちだ（もちろん個々人のタラレバは尽きないだろうが）。

今年も既に莫大な数のレースが消化された。JRA重賞だけで80戦。その中には予想力の向上に資する「好事例」も眠っているに違いない。それを生かさない手はなかろう。

というわけで、今月の2章・馬券の買い方研究は「実例とともに学ぶ『穴馬券を獲る方法』」と題し、本年の重賞レースで穴を開けた馬の事例を見ながら、今後も繰り返し使える方法論を紹介していく。

ほか、重賞分析は夏競馬閉幕までの11重賞を一挙に取り上げる。さらに札幌記念の舞台となる札幌芝2000mの攻略法、和田竜二騎手の騎乗傾向と買い時など……今月号も丹念に調べ上げました。

実りの秋を万全の態勢で迎えるための大事な夏競馬後半戦。そのヒントを精一杯盛り込んだ8月号です。ぜひ楽しんでいってください！

2024年7月30日
鈴木ユウヤ

 

目次

1．編集前記
2．馬券の買い方研究
　実例とともに学ぶ「穴馬券を獲る方法」
3．重賞レース「眼の付けどころ」
　エルムS～新潟記念
4．地方もアツいぞ！
　クラスターC、北海道スプリントC
5．「この騎手この条件」
　ズブい馬はお任せ？　和田竜二騎手を徹底分析
6．金脈発掘！　「コースのバイブル」
札幌芝2000mの攻略法
7．競馬クイズ「走る大捜査線」
8．お礼とあとがき

※複製・再頒布は禁止しますが、なるべく多くの方に紹介してもらいたい気持ちもあります。良識の範囲内でお願いします。

※出走想定などの情報は7月29日時点のものです。報道された情報に基づいていますが、変更される可能性もあります。ご了承ください。