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【マーメイドS】重ハンデの2頭に暗雲 有力馬の調査レポート

マーメイドS2024 有力馬の評価

ミッキーゴージャス

能力評価:★★★★

得意条件:内回り1周の2000m近辺

臨戦過程:大阪杯から中10週。1週前追い切りはCWで自己ベスト更新

《寸評》
同舞台で修学院Sを勝利。この時は2着馬エアサージュがのちに鳴尾記念で3着、4着グランディア、5着セントカメリアも3勝クラスを既に突破するなどメンバーレベルが高かった。愛知杯はハイペースで差し馬向きの展開になった面もあるが、開幕週でインが非常に有利な馬場を外から動いて勝った。あのレース、あの斤量という条件下では実力が抜けていた。

ただ、大阪杯はGⅠの相手に完敗の14着。現状は牝馬限定のGⅢで上位を争う1頭という力量だろう。今回の懸念はなんといってもトップハンデの56.5キロ。昨年は56.5キロを背負った馬がおらず、旧基準だった14~22年で55.5キロ以上の馬は【0-0-1-7】。シュンドルボン1番人気4着、トーセンビクトリー1番人気9着の歴史がある。不利を跳ね返せるほどズバ抜けた存在かと言うと疑問符がつく。

エーデルブルーメ

能力評価:★★★★

得意条件:デビューから一貫して1800~2000mを使われ大崩れなし

臨戦過程:3勝クラス勝ちから中9週。特記事項なし

《寸評》
3走前の寿Sはシンザン記念同日のやや外が有利な馬場でイン突きを決めて2着。関門橋Sはハイレベル戦、ややタフな馬場、早仕掛けが重なってラストわずかに甘くなった。前走は外有利の馬場に乗じたとはいえ、対牡馬でそれなりにメンバーも揃った一戦で楽々差し切り、ラスト11.3-11.3と減速がない。重賞も意識できる勝ち方だった。

重賞実績がないおかげでハンデ54キロで済むのが好材料。マーメイドSの傾向としてこの手の「近況充実した格上挑戦or昇級馬」がよく走るので、重い印が必要になるだろう。

コスタボニータ

能力評価:★★★★

得意条件:適度に上がりかかるレース
苦手条件:瞬発力勝負

臨戦過程:福島牝馬Sを勝って中7週。問題なし

《寸評》
1周競馬に目先を変えてから崩れたのは中山牝馬Sだけで、それも0.3秒差の5着。レース上がり34.6秒以上なら【5-3-2-1】と安定感抜群で、引き続き内回り系1周競馬になる今回も適性はどんぴしゃ。

ただ、3走前の愛知杯はイン有利の馬場で内枠に恵まれ、前走福島牝馬Sも内有利馬場の1枠1番だった。同じく内枠が奏功した昨年の阪神牝馬S、クイーンSも、重賞での好走は全てトラックバイアスに恵まれたもの。56キロを背負って迎え撃つ立場になり、上位人気なら不安の方がまさる。

ゴールドエクリプス

能力評価:★★★

得意条件:勝ち星はいずれも1800m。2000mこなすが理想は千八か

臨戦過程:阪神牝馬S8着から中9週で仕切り直し。好調期だった昨年に比べると?

《寸評》
昨年このレース4着。当時はハイペースと内有利の馬場が重なってインで溜めるほど有利になるレースだったが、4角で一気に外から進出して内から8頭目あたりを回されており、進路取りが最悪に近かった。乗り方次第では勝っていたかもしれない。

とは言ったものの、OP入りしてからは3戦いずれも強調点のない大敗が続いている。4歳だった昨年の方が充実していた印象で、また昨年と比較すると斤量も2キロ増える。見送りが妥当だろう。

ピンハイ

能力評価:★★★★

得意条件:軽い馬場、理想はワンターンの1800m
苦手条件:道悪?

臨戦過程:春2戦がいまひとつ振るわず。シーズン3戦目で中4週。馬体増えてこない現状で……

《寸評》
3歳時には桜花賞5着、オークス4着、古馬3勝クラス勝ちの実績。一時期不振に陥ったが、立て直してカシオペアS2着と好走。牡馬相手もリステッド~ローカルGⅢなら好走できる力量がある。

2走前は内有利の馬場で外を回りすぎ。前走も内有利馬場を外差しの形で伸びきれなかった。その点で近走着順より上に評価する余地は残す。ただ、デビュー時420キロの小型馬が前走412キロと全く増えていないのは気になるところ。成長を感じられず、既に下降曲線に入った可能性すらある。あまり追いかけたくないタイプ。

タガノパッション

能力評価:★★★

得意条件:小倉巧者。平坦が向く?
苦手条件:中山、福島、中京で【0-0-0-6】

臨戦過程:福島牝馬Sから中7週。1週前は坂路で好タイムも、ラストは13.0と失速

《寸評》
長らく3勝クラスで足踏みしたが、実はその間も対ジェラルディーナ0.5秒差、対ルージュエヴァイユ0.3秒差、対コスタボニータ0.1秒差など重賞級とそう差のない競馬をできていた。

ただ、愛知杯の好走に関しては得意の小倉、開幕週で内有利な馬場の内枠、ハイペースをイン溜め、軽ハンデ。全てがこの馬に味方した。スローペースと見て動いた前走は最後バテて6着。現状はこの辺りが天井で、重賞で好走するにはとにかく溜めて展開の助けを待つことになる。

要はそれでハマる展開&馬場になると読むか、そうでないかが取捨のポイント。まあ逃げ馬はアリスヴェリテとベリーヴィーナスがいるメンバー構成で、先週時点で京都芝はかなり外が伸びた。差し競馬になっても不思議ない。Dコース替わりで極端にインが蘇らなければチャンスはある。

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