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【フィリーズレビュー2024】阪神芝1400mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)

フィリーズレビューの好走傾向=馬場差無

フィリーズレビュー(阪神芝1400m) 過去5年好走馬直線進路

直線平均進路:5.5頭目÷大外平均:12.6頭目=馬群内直線位置:43%
4角平均位置:7.3番手÷出走平均数:17.4頭=馬群内道中位置:42%
好走馬上がり3F平均タイム=34.99秒

春の牝馬クラシックである桜花賞に出走するための数少ないチャンスになるレース。ワンターンの阪神芝1400mで行われるため、正直マイルだと距離が長いかもしれないスプリント寄りに適性のある馬が桜花賞に出走するためのラストチャンスとして挑んでくるパターンもしばしば見られるレースだ。
傾向は内ラチから5.5頭目、大外との比率では43%で「やや内側」ぐらい。脚質も平均出頭頭数が17.4頭に対して7.3番手で数字上「やや前」ではあるもののはっきりと先行有利とは言いづらい。
特徴は上がり最速が過去5年で4度馬券に絡み、3度が勝利を飾っている。これは過去10年に遡っても同じような傾向のため、上がりの上位が好走傾向にあることは間違いない。ただ、そのメンバー上位の上がりタイムは最速でも34.4で比較的遅い。

無呼吸我慢比べコース

フィリーズレビュー過去10年平均ラップ

クラシック戦線の主役級は既にマイルに適した能力や実力を兼ね備えているために、芝1400mを選択する馬は距離への不安、マイル的なスタミナが不足している馬が多い。
逆を言えば距離の短い適性が高いためにテンの速さやレーススピードに長けている馬が多いため、スタートからフルスロットルにギアチェンジできる馬が多く参戦してくる。

それを象徴しているかのように、過去10年の平均ラップはテン2Fが速く、その後は右肩上がりのラップを刻んでいて、「スピード>スタミナ」という馬が多い。

阪神内回りコースレイアウト

さらに阪神内回りの1400mはスタートから約200m地点から緩やかに下りが始まり、残り800mあたりからは急激に下り坂へと差し掛かる。隊列が決まるまでテンのスピードで競い合うわけだが、その後も下り坂を走る惰性によってペースダウンせずに流れてしまってバテやすく、さらにはG前に急坂登坂を強いられるため、無呼吸運動を長らく続けさせられながら最後はバテても踏ん張れるかどうか…のような展開になりやすい。

Hペースで上がりを使える馬

フィリーズR上がり最速馬のHペース適性

上がり最速馬の好走率が高く、メンバー構成やコースレイアウトからスピードとそれを持続するスタミナが要求されることがわかった。それではこれまでの好走馬が戦前にどの尺度から評価するべきだったかを一緒に考えよう。

近年の上がり最速馬の共通点は、今レース出走前に
 ①ワンターンのコースを
 ②前後半3Fは±0.5秒以内(フラット~前傾ラップ)。
 ③上がり上位(34.0秒以上←ここ重要!)
を見せているかがポイントである。

スプリンター寄りのメンツが集まるレースにおいて体力の消耗度合いが遅い、または疲労回復の早い馬がここで好走するパターンだと言えるだろう。。

当週の馬場傾向

<トラックバイアス>
2019年 土曜:5.8/日曜:5.9
2020年 土曜:4.6/日曜:5.3
2021年 土曜:5.3/日曜:5.2
2022年 土曜:4.1/日曜:4.5
2023年 土曜:4.6/日曜:4.7

※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値

開幕から最低でも3週目に当たる週ではあるが近年特に阪神の馬場状態が良好なため、数値は低く定着している。内外に強いバイアスはなく、実力を遺憾無く発揮できる馬場コンディションだ。


注目馬

◎カルチャーデイ
勝利したファンタジーS(京都芝1400m)は3F (34.1-35.2/H)を34.2の上がり。ペースが速くタフな流れのために最後は差し馬が集結したものの、先行馬が唯一残っての勝利でしぶとさを見せた。
まさに今回のレースでの勝ち条件にピッタリだし、筆頭として推奨したい。

◯コラソンビート
新馬戦は東京マイルでサクッと③着を確保すると、その後M~Hペースの乱気流に飲み込まれても集解結果を残してきた。GⅠ③着は素直に誇りに思える結果であるため、このメンバーならばすんなり勝ち負けまで期待できる。

★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。


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