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【弥生賞ディープインパクト記念2024】中山芝2000mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)

弥生賞ディープインパクト記念の好走傾向=先行有利

弥生賞ディープインパクト記念(中山芝2000m) 過去5年好走馬直線進路

直線平均進路:6.3頭目÷大外平均:10.0頭目=馬群内直線位置:63%
4角平均位置:3.7番手÷出走平均数:10.4頭=馬群内道中位置:36%
好走馬上がり3F平均タイム=35.44秒

牡馬クラシック第1戦の皐月賞と同じ舞台で約1ヶ月半前に行われるまさに「前哨戦」の位置付けではあるが、この中から皐月賞好走馬が必ず誕生するわけではなく、弥生賞ディープインパクト記念(以下弥生賞)で好走する馬は違ったタイプである。
例年頭数が少ないために平均値的に全頭が目一杯横に広がっても馬群もそれほど大きくならないために直線平均進路は傾向が弱く「内外差無」で、数字上若干外側に寄っているようにも感じる。脚質は「先行有利」で過去5年の好走馬で最も後方だったのが19年シュヴァルツリーゼ(②着/7番手)、ブレイキングドーン(③着/7番手)だった。

直線いっぱい走るものの…

中山内回りコースレイアウト

中山芝2000mは4コーナー奥からスタートして直線を405m走り切って1角に進入。直線途中から山を登るように登坂して2コーナーまで登り続ける。向正面途中から下り坂となって低くなっている3~4コーナーを回って再度310mの直線でスパート、そこで再度急坂を登坂してゴールになる。
内回りコースの中距離戦ではスタートから直線を目一杯走る事となるため、本来ならば1800mよりも前半ペースが少し速くなって前後半ラップは前傾~フラットで差しも決まるようなコースレイアウトだ。

<中山芝2,000m 重賞別前後半ラップ>

しかし、弥生賞は例年Sペースで他の2000m重賞、特に世代限定戦で比較をすると圧倒的な山なりラップである。GⅠのホープフルSや皐月賞は各馬勝ちを意識し、この時点ではこの後マイラーに進路変更するスピード系タイプも混合するためにレースラップはタイトになる。
皐月賞と同じ舞台でレース間隔も絶好な時期に当たる弥生賞はまさに「前哨戦」と言えるレースなはずなのに、出走するための賞金が足りている馬は勝ち負けを必要とせず、そうでない馬はこの時点で賞金が詰めていないならば世代間レベルとして実力が足りていない事となり、にここに向けた各馬の意味合いと力関係が発揮している。
これが直後のGⅠと同じ舞台なのにレース内容が全く異なる大きな理由なのではないか。

スローだけどロンスパ性能要求?

<中山芝2,000m 2.3歳重賞各レース平均ラップ>

ラップから読み取れるもう一つの特徴は、Sペースで中盤にじっくりと息が入るもののスパートは早めとなり、ロングスパート性能が求められる。反対を言えばL3Fのキレキレの上がりスピードだけでは歯が立たない。

過去10年の内、8年が上がり最速 34.0秒以上で少しかかっているような印象。反対に上がり33秒台を見せた馬は2年(2頭)しかおらず、2016年①着マカヒキ/33.6秒、2018年②着ワグネリアン/33.7秒(共に上がり最速)と共にのちのダービー馬となっている。それだけ馬のレベルでないと速い上がりを見せることがないほど長くいい脚が求められる舞台であり、若駒が故に過去にロングスパートを見せた馬を探したい。

当週の馬場傾向

<トラックバイアス>
2019年 土曜:4.2/日曜:8.2
2020年 土曜:4.7/日曜:8.1
2021年 土曜:2.9/日曜:3.8
2022年 土曜:4.7/日曜:4.2
2023年 土曜:5.7/日曜:5.5

※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値

開幕2週目で比較的馬場は綺麗な状態になっているため、数値は低く落ち着いている。2019年と2020年は日曜の数値が高くなっているのは、共に稍重/重の道悪開催だったことが影響。

注目馬

◎ダノンエアズロック
キャリア2走はともに番手で競馬をしている紛れもない先行脚質。枠順次第にはなるが、このメンバーならば足の速さだけで言えば理想的なポジションで競馬ができそう。前走のアイビーSはリステッドレースではあるものの、L5F 57.7-L4F 45.1 で好時計のロングスパートで見事勝利。 
「先行脚質」「ロングスパート」がうまくハマる馬として筆頭だろう。

○シュバルツクーゲル
キャリア2戦は共に道中番手の先行馬。東スポ杯2歳Sでは後続からの速い上がりの馬から逃げ切って2着。高速上がりを求めないこの舞台にも脚はあるだろう。前に行けるが明確なため、そのまま逃げ残り、前残りに期待する。

★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。



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