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【京都牝馬S2024】京都芝1400mの特徴と馬場傾向(トラックバイアス)

京都牝馬Sの好走傾向=内先行有利

京都牝馬S(京都芝1400m) 過去5年好走馬直線進路

直線平均進路:6.5頭目÷大外平均:18.5頭目=馬群内直線位置:35%
4角平均位置:4.7番手÷出走平均数:11.0頭=馬群内道中位置:43%
好走馬上がり3F平均タイム=34.51秒

牝馬限定で行われる芝1400m戦で、このレースの成績次第ではこれをステップにGⅠレースに挑む馬などもいるため近年はレベルの高いレースである。
例に倣って昨年まで阪神開催だったためにサンプルが少ないものの、19年/20年の2年の成績では外を走る馬も好走ているが必ずしも外ばかりで決着しているわけではなく、内~中のコースを走った馬も好走しているため確実なバイアスあるとは言い切れない。

京都記念(京都芝2200m) 過去5年好走馬直線進路

たった2年のデータなんだから偶発的な内先行有利なのでは?と指摘されてしまうかもしれないが、経過の浅い前週に行っている京都記念は距離が違うため正確な比較ができないものの、京都牝馬S週よりも明確なバイアスが見えている。
この傾向から京都牝馬Sが外有利のバイアスが効いたレースと言い切れない所以である。

距離短縮がフィットする?

京都牝馬S(京都開催限定)前走成績成績(~2020)

芝1400mという距離はマイルとスプリントの境目になる距離であり、芝1400m重賞はそれぞれの特性が感じられる。京都牝馬Sが京都芝1400mで行われた2020年までの前走距離別成績を見ると、同距離だけでなく1600m~1800mの距離短縮組も成績が良い。
番組上の関係もあるだろうが、400mも距離を短縮した馬がこれだけの成績を残すという事は実際に1400mという距離以上に展開やコース形態が長い距離を走るような馬にフィットするし、短い距離を得意とする馬にとっては苦手とするコースなのかもしれない。

京都芝1400mは「外回り」

京都外回りコースレイアウト

京都は上級条件の芝1400mの場合だと外回りを使用する。簡単に説明すると向正面入り口からスタートをして向正面の坂を登りながらを全て走り切ったのちに3~4角のアップダウンを経由して平坦直線となるコースレイアウト。
外回りになるため直線距離が400mあることに注目されがちだが、ポイントは向正面のである。スタートから3角までは512mと直線距離よりも長い。スタートから隊列が決まるまではポジション争いとなるためにペースが速くなりがちで、坂を登るもののペースが落ちることなく大きなコーナーに突入して直線を走り切るとなると、1600~1800mのようなレーススピードとその持続力のバランスが求められるレースになるのである。

開催後半で馬場の傷む

2019年/2020年 京都好走馬上がりタイム

2019年と2020年の京都芝で好走した馬の上がりタイム/上がり順位を見ると、多くの馬が上がり上位で末脚重視の馬場傾向になっている。芝が傷んで解れた状態になると脚質的には末脚に長けた差し馬が好走し、スタミナを要する馬場であるために距離は実走距離よりは少し長いところに適性のある馬に有利になりやすい。


コースの形態や馬場状態の側面から見て、芝1400mよりは少し長いところに適性のある馬がこのレースにフィットする傾向があると言える。

当週の馬場傾向

<トラックバイアス>
2019年 土曜:7.3/日曜:11.0
2020年 土曜:7.6/日曜:10.2

※数値はその日の3着内馬がL1Fで内ラチから何頭分離れた場所を走ったかの平均値

2年間の傾向だけだが、数字は明らかな「外有利」。先述の通り開催後半で馬場状態が悪化しているために内側を走る馬の好走が激減している。冬場の京都は馬場の傷みが早く、2月中旬からはどうしても馬場の傾向を受けざるを得ない。
今年も同じような傾向が見られているため、馬場状態は「内外差無~外有利」を見込む。

注目馬

◎ソーダズリング
1800mで新馬戦を下ろし、3歳春時点で芝2000mのフローラSを好走するあたりは明らかに中距離に対応できるタイプ。好走したレースの平均距離は1800m、上がりタイムはキャリア:34.07秒/好走時:33.65秒で末脚も確かで馬場にもフィットしそうだ。
前走は「牝馬限定」「谷型の中山マイル」「冬の傷んだ芝・馬場」などの特殊な条件が揃うため好走条件はコース適性の要求値が高いレースで、京都/阪神/東京中距離などのコーナーが大きいワンターンで好成績を残しているこの馬が④着は上出来だったと言えるだろう。

○プレサージュリフト
これまで好走した距離の平均は1600m、前走からも距離短縮になるため好走条件に該当する。これまでに紹介したレース/コースの条件に当てはまるだけでなく、この馬には2点の固有の推し材料がある。
①年明け1~3月の戦績は①③③着と冬場が得意
②馬場が解れて末脚重視だったクイーンCを勝利

この時期に行われる京都牝馬Sに狙いを澄ましているように感じるだけに狙ってみたい存在。

★最終予想はX(旧Twitter)で公開予定です。

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