ChatGPTにクトゥルフ神話TRPGをさせてみよう!

TRPGの最大の難点は「遊ぶ友達がいない」、であることは有史以前から散々言及されてきた人類の課題である。私はこれに対処すべく……

という前置きはさておき、「AIにTRPG、それも対話を求めるモノをさせたらどんなことを返してくるのか」と気になったのでやってみたという次第である。

シナリオはディズム様作の「カタシロ」を使用した。まえがき+α程度のネタバレは含むが、それ以降はChatGPTくんのロールプレイがどんな傾向だったかにとどめておく。

それと、人生初noteなので読みにくいと思いますがそんな時はブラウザバックを……。

探索者の創造

クトゥルフ神話TRPGをするには探索者が必要になってくる。なのでそこから創らせる。

クトゥルフ神話TRPGはまずは探索者の創造から

雑に投げたらこんな回答をしてきた。「クトゥルフ神話TRPG」という概念はあっさり通じるようだ。

職業やバックストーリーがラヴクラフトの小説に出てきそうな、いかにも「クトゥルフ神話」といった様相だ。最近はこんな探索者も見なくなったもんじゃな……。

ここまで原典準拠であると昨今のシナリオをさせるのは難しそうなので、現代日本という縛りを加えてみる。

まだ「クトゥルフ神話」っぽさが抜けない

しっかり日本人になった。さっきからやけに能力値が高い気もするが、AIのダイス運は良いのだろう。私自身や同卓の皆様方とは違って。

しかし、まだ「クトゥルフ神話」に引っ張られているような職業とバックストーリーである。もうちょっと平凡な生い立ちにさせてみよう。

おっ、良い感じ

おおっ!! AIでもこんなキャラクターシートが書けるのか!

ん、ちょっと待て。

リボルバー……!?

こいつ、拳銃所持してやがる!!

私立探偵がリボルバーを持っているのはよくない。これだとシナリオ開始する前に職質で一発アウトだ。それにピッキングツールもだいぶグレーだぞ。

ということでもろもろの書き直しを要求した。

防犯ブザーを持つ探偵、かわいい

細かいことを言うと装備なんて使う機会がある方が少ないまであるが、まぁいいだろう。

いざ、セッションへ

という訳でまずははじめの挨拶からセッションは開始である。

ちゃんと探索してる

しばらく会話を続けていくと、ChatGPTくんは探索者「橘 優斗」としての発言+優斗の発言や行動の意図という形で返してくれるようになった。

しかし、ここでひとつの問題が起こる。「具体的な判断ができない」というものだ。
「AかBか選べ」と指示した際、「与えられている情報が少ないため判断しかねる」という結論を示すのだ。
ただ、「~と仮定して想像せよ」という指示にはいい感じに答えてくれるようだ。

なるほど、自由に何かを考えさせることはできるが、選ばせることはできないようになっているらしい。対話型AIとしては当然かもしれないが。

さて、次にクトゥルフ神話TRPGお馴染みの探索をさせてみる。

ネタバレになりそうな部分は黒塗りにした

どうやら、「○○ロールをしろ」といった命令はあまり理解できないようだ。しかも別システムのロールを使っている。(筆者はChatGPTが使ったシステムが分からない……)

ChatGPTに簡単な命令でクトゥルフ神話TRPGのロールをさせることは難しそうだ。人間側でダイスを振って、「成功したからこの情報を手に入れる」とした方がよさそうだ。

ChatGPT、暴走する

そんなこんなでストーリーは進んでいき、順調そうに思えたが……

自己完結し始めたChatGPTくん

KPの仕事乗っ取られた

慣れてきたのか急に医者役までしだしたChatGPTくん。ここから軌道修正しようとしたが……

急に我に返るChatGPT

AIに戻っちゃった……

飽きたかと言わんばかりに突然現実に戻ってしまうChatGPTくん。うーん……。

このチャットはもう無理そうなので、最後にChatGPTくんにここまでのまとめをさせて、次のチャットに入力してみる。

引き継ぎは順調そう……?

順調そうに見えた引き継ぎ、あらすじの続きを送ると……

か、カタシロ病院!?

勝手に話つくるな~~~~~!!!!

こうなったらもうヤケクソである。

もはやネタバレもない

典型的なクトゥルフ神話のストーリーになってしまった。しかも勝手に進むし。どうして……。

まとめ

なんも前提知識もないままにChatGPTくんにTRPGをさせるには難しいようだ。ただ、ロールプレイはある程度できそうなのでそのあたりを今後は検証していきたい。

また、勝手に話を進める点はシナリオ制作のお供に使えそうである。が、最初に「クトゥルフ神話」と言ってしまうとコズミックホラー全開の展開になってしまうため、そこは明記しない方がいいだろう。


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