見出し画像

リピート

6時台に起床する。寒くて暗くて、朝から泣きそうな気持ちになる。
太陽が昇るにつれ、気持ちが回復してくる。今日も頑張ろうと思う。健全だ。

昨日、実家に帰った。
ネットで購入した本の届け先を誤って実家にしてしまっていたので、取りに行った。
届いていた本を実家の部屋で半分ほど読んだ。
ついでにご飯食べて帰ると事前に連絡をしていたから、母が多めにお惣菜を買ってきてくれた。
父はほとんどの時間をAbemaTVの麻雀番組を見て過ごしていた。
私ともっと話したそうだったが、眠いと言って19時半ごろにはもう寝室へ行ってしまった。
あまりダラダラ居座っていても仕方がないので、缶ビールを飲み終わったところで家を出た。
駅まで、少し遠回りをして貴婦人のドレス撮影をした場所に寄った。ただの道路だった。

今朝は、サンタさんと話をした。
「今からトイザらス行くねん」
「そうなんや。今日休みなん?」サンタさんに尋ねた。
「有給取ってん」
「いい子にしてたし私のところにも来てな」
決まり文句とはいえ、自分で言いながら薄ら寒い。
サンタさんは「なんでやねん」と言いながら、笑顔で去って行った。
今年は恐竜のおもちゃを頼まれているらしい。去年は確か猫だった。
サンタさんの乗った車を手を振って見送った。

まぶたの痙攣が頻繁に起きるようになった。
歯が2ミリくらい動いているのが確認できた。
友達から4年ぶりくらいに連絡がきた。
来年の手帳にシフトを書き移した。
久しぶりに聴いたくるりが良すぎた。

ささやかすぎてどうでもいいようなことを、どうでもいいものとして押し流してしまいたくなくて抗う。
この誰にも届かないような日常の中に感覚が開くときがあり、私はそれをとても大切なもののように守ろうとしている。
「守るべきもの」なんて大袈裟な主張をする気にもなれない、小さな感覚の芽がぼろぼろと身体から落ちていく。
私の右上くらいから、それを絶えず実況中継している誰かがいる。
今日はその感じなんや。と言ってくる。
反論することも無視することもできないその声は、私の声とよく似ている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?