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バス14時間の帰省➂

13時間乗り続けて、ようやく九州が見えた。
そう。初めて九州を島だと実感した。

普段は概念として形式的に捉えているものを、実態として捉えることが出来た。

関門海峡を訪れるのは初めてではない。
一度、小学生か中学生の頃に学校行事で来た。
でも、その時に見えてた世界は本当に狭かったし、経験がないから、その一瞬の出来事をうまく捉えることが出来なかった。

それから10年前後が経過し、まだまだ未熟者には変わりないが、それでも、21歳にしては、色んな世界を見てきた自信がある。なんせ30ヶ国訪問したから。
そこに費やした時間と体力とお金は並大抵のものではない。

15歳の時に、バンクーバーで二週間ホームステイをした。一人で海外に行くのは初めてだった。
たった二週間ではあったが、様々な原体験を得た。その中でも特に鮮明に覚えているのは、北アメリカの大地をこの目で確認した時だ。

とにかくロングフライトがしんどくて、親がいないことで、諸々トラブルがあった。でも、あの時の感情は一生忘れられない特別なものだった。
世界の秘密の一部を知ったような気持ちだった。
多分、これが実態として捉えた経験なのだろう。


先程、関門海峡から九州を眺めた経験が、これに匹敵するかは分からない。
それでも、経験の持つ性質としては似ているだろう。

世界の秘密の一部を知るためには、僕自身にそれを受容するだけの経験と知識、感情がなければならない。

ここにこそ、生きる意味があるのだと、最近実感している。

帰省の話から、人生の意義まで話が飛ぶのは想定外だった。笑

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