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専門用語で説明するほうが簡単だけどやめよう。


以前、家族が倒れて病院に運ばれた事があった。
診断結果は、レベル5(ファイブ)のうちのレベル5にいる状態だと
いう説明だった。
わたしはもう、ほぼ助からないのだろうなぁと その話ぶりから
思っていたのだけれど、
結果的には手術が成功して一命を取り留めたという事があった。

その時に執刀していただいた担当の脳外科の先生の話し方が、
とても素敵だった。
急変して病院にかけつけたときに相手の言っていることがまともに理解できるかどうか怪しい。まして助からないかも知れないという情報は脳がまともに処理できるかどうかわからないほどだ。

ほかの先生方は上記のようにレベル5(ファイブ)だから・・・と説明していたり、入院中、研修生にも説明をしてもらったことがあるが、
難しい横文字を多用して説明してくるから、(医療の専門用語のような)
落ち着いた精神状態であっても、何を言っているの? か、わかりづらい。
一方、その先生からはレベル5(ファイブ)という簡単な英語ですら、
5段階中の5だからねと日本語で説明し、退院するまで簡単な英語ですら
1回目も使わないで説明をして頂いていた。

わたしも少し専門性のある仕事をしているが、新人研修資料を作成するときに、どうしても専門用語を出して解説している。
いやいや、これじゃあ普通の人はかわらないじゃないって
我に返るのだけれど、あの脳外科の先生の話し方は簡単な英語ですら、日本語に変えて説明をするという、一段も二段も上な話し方で、本当に相手に寄り添った語彙を選択して対応されていたのを、今でも尊敬している。
特にお医者さんなんて、普段の用語は英語・ドイツ語などを多用していると思われるから。
さすがに横文字1個も使わないで説明をしてと言われたら自分はできないけれど、人に説明をするときはできるだけ、簡単な言葉で説明しようと思うけれども、これが結構面倒くさくて、
でもそんな時は、あの先生を思い出して頑張ろうと思う。









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