【英検1級/スピーキング】英検1級二次試験の練習法と当日の流れ
この記事では英検1級二次試験のスピーチ練習法を解説します。独学で英検1級の対策をしていた私にとってこの二次試験対策が最大の難関でした。
色々悩んで試行錯誤した過程とその結果辿り着いた練習法を紹介するので、これから英検1級を受験される方の参考になれば嬉しいです。記事の構成としては、前半で二次試験の対策法を解説し、後半では実際の試験の雰囲気を掴めるように当日の流れをなるべくリアルにお伝えしていきます。会場の様子や私の思考プロセスも書いているので参考にしてもらえると嬉しいです。
二次試験前は精神的にかなり苦しかったですが、苦しいと感じる練習をしたことでスピーキング力は確実に伸びたと思います。
二次試験対策の基本戦術
参考書は使わない
まず、二次試験対策を始めようとなったとき、私は他の多くの受験生と同様に書店で参考書を購入しました。一次試験でお世話になった植田一三先生の書籍です。しかし、読み始めてすぐに参考書を使っての対策は自分に合っていないと気付きました。
私が二次試験対策で参考書を使わなかった理由
モデルスピーチの論理構成が綺麗すぎて本番での再現性があるとは思えない
他人の意見で書かれたモデルスピーチで練習しても、「自分の意見を英語で述べる」という本質的な対策にならない
当然のことながら、参考書に収録されているモデルスピーチは英語のプロである著者によってよく練られた綺麗な構成のスピーチとなっています。ですが、二次試験本番でのスピーチの準備時間はわずか1分です。そのような短い時間の中で完璧な論理構成のスピーチを用意することができる人がどれだけいるでしょうか?
少なくとも私には無理だったので、たとえ拙くても自分の言葉で伝えるという練習に徹することを決めました。
また、参考書のモデルスピーチは他人の意見で書かれたものであり、それをいくら練習したところで「自分の意見を英語で述べる」という本質的な練習にはなりません。あくまでも、トピックに対しての自分の意見を考えそれを英語で表現する練習をするようにしました。
スピーチ原稿の暗唱・丸暗記はしない
次に私が試したのは、一次試験対策で書いた英作文を原稿としてそれを暗唱できるまで何度も繰り返すという練習法です。これはSNSを見ても多くの受験生が取り入れている印象ですが、私はこの暗唱・丸暗記の練習もほとんどしませんでした。
私がスピーチ原稿の暗唱をしなかった理由
本番では英作文のような綺麗な構成のスピーチはできない
暗唱・丸暗記に頼った練習では本番で想定したトピックが出なかったときに対応できないリスクがある
そもそも書き言葉と話し言葉では本質的に異なる
私も何度か自分の英作文を原稿として暗唱してみましたが、練習している時こそ徐々に発話がスムーズになる満足感を味わえても、そうした自己満足の練習では本番での再現性がないと判断しました。本番では初見のトピックに対してその場で構成を考えながら話す必要があり、暗唱とは全く違う脳の使い方・思考回路が求められると感じました。どんな試験でも言えることですが、いかに練習時から本番を想定して練習できるかが鍵です。
最低限のテンプレートとアドリブをミックスする
最終的に私が取り入れた練習法は、「最低限のテンプレートをベースとし、内容はアドリブで話せるように練習する」というものでした。
全てがアドリブではそれはそれで練習での再現性がなくなるので、イントロと結論・各パラグラフの冒頭だけはテンプレート化して毎回同じものを使って反復練習をしました。私が使ったテンプレートについては後ほど詳しく紹介します。
練習はショートスピーチに全振り
二次試験の採点項目としては「ショートスピーチ・質疑応答・文法語彙・発音」の4項目がありますが、私はショートスピーチの練習に全ての時間を費やしました。
まず、文法語彙と発音については二次試験前の数週間で劇的に改善するものではないので一切意識することなく本番に臨みました。質疑応答については、面接官からどのような質問が来るか事前に分からない以上は、当日臨機応変に対応するしかないと腹を括りました。
実際にショートスピーチが最大の難関だと思います。1分で準備して2分話すというのはどれだけ練習しても難しいです。ショートスピーチで自分の言葉で話す練習をしておけば、質疑応答は自然と対応できるようになります。
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