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VR世界に見つけた「もうひとつの青春」

皆様初めまして。
初めましてじゃない人、いつもありがとう(?)。
ししるぱというものです。

今回私が新しくnoteを開設して、いきなり記事を書いているのが何故なのか。
私もこんなことになるなんて、2週間前には予想していませんでした。

じゃあ何故こんなことになっているのか、それは遡ると2ヶ月前になります…。
これは私とVR世界にあるひとつの学園との出逢いの物語です。

きっかけ、そして終わり

10月中頃、私は「Oculus Quest2」を買いました。
ただ、直前まで買おうとは考えておらず、秋葉原のビックカメラに行ったら売ってたから何となく買っただけという状況でした。

買ってから初めてやったゲームは、なんとなく話題は聞いてた「VRChat」。

最初のうちはよく分からず、ロボットのまま可愛いアバターを付け回してたら、見知らぬ人にチュートリアルワールドへ案内され…。

そして一日一緒に遊んだ結果、凄く楽しくてすぐにハマってしまいました。

よく分からない楽しみ方を見出していた当時の私

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それから毎日ログインしては色んな人と話してを繰り返して…すぐに私は友達ができていないという事実に気づいてしまったのです。

VRChatというゲームは私のような人間には実は難しく、フレンドになってもらったとしても、そこから先が続かない。
ただ話してフレンドになっただけの相手。
相手の趣味も知らなければ、興味のある話題も知らない。
この場合、翌日などに再度会いに行くのもハードルが高ければ、その場で発生した話題以外に二人を繋ぐものが無い。
こうした事実に気づいたとき、VRChat内に固定のコミュニティを築くことも諦めて私は…
BeatSaberにハマりました!!!

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BeatSaberは超楽しくて、難しい曲ができるようになったときの快感はry…
ということで、私のVRChat人生はここで終わるはずでした。


それは偶然

11月頭、本当にそれは偶然でした。
Discordでゲームしながら友人と話しているときに、こんな話を聞きました。

今度VRC学園というものに、参加しようと思ってる

聞いたときの初めの率直な印象は、

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というものでした。

VR空間上で学校なんて存在してるの?
そもそも、何をやるの…?ごっこ遊び?

正直言って初めはこんな印象しかなかったです。
ただ、友達から話を聞いた感じ、VRC学園はVRChat内に友達が作りやすい環境であるということは分かりました。

そもそも私はVRChatに面白さを感じていたけど、飽きてしまいました。
その原因は何だったのだろうと考えたら、やはり友達がいないことでした。

その後、私はあまりVRC学園について調べることもせず(不真面目ポイント1)、生徒募集が開始されたら応募しました。
説明会については仕事やプライベートの予定と噛み合わず、最後に追加説明会を開いてもらって参加する始末(不真面目ポイント2)

そして特に変な期待とかもなく、VRC学園の入学式を迎えました。


出会いと変化

そして入学応募後、ボードゲームと引越し準備の日々を過ごしていたら、ついに私立VRC学園の入学式の日になりました。

11月28日土曜日、第3期私立VRC学園入学式

私は覚えています。今では懐かしい記憶ですが…
機材トラブルで、さぎり先生に大量のReqInを飛ばしまくってたことを(すみませんでした)

という記憶ではなく!
初めてのワールド、初めて会うクラスメイト、とても緊張していたのを覚えてます。

ただ、そんな私が緊張しながら体育館に向かうと…
クラスメイトが!体育館の下のところから!!こちらを見ている!!!

クラスメイトを歓迎する3-1の図

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(画像には私も含まれてるので実映像とは異なります)

この時点で私の心は鷲掴みにされたと言っても過言ではありません。

ここはただのごっこ遊びじゃない。皆が間違いなく、ここで生徒として存在している

そう感じました。

そして入学式、自己紹介、記念撮影と進み…。
この時点で私はもう確信していました。
この2週間で自分はVRChatにハマるんだろうなぁと。

クラスメイトと自己紹介して写真を撮る。
現実世界では当たり前にできることがこの世界でもできる。
むしろ、この世界だからできる学園生活がある!と期待に心を踊らせてました。

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そして初めの頃の無関心、不真面目はどこへやらで、私はすっかりVRC学園に夢中になりました。


授業風景

第3期VRC学園の日程は、11月28日(土) ~ 12月12日(土)までの2週間でした。
その間どのような学生生活を送っていたかといいますと、具体的なスケジュールとしては下記の通りです。

11月28日(土) 入学式
11月30日(月) ~ 12月4日(金) 通常授業
12月7日(月) ~ 12月11日(金) 通常授業
12月12日(土) 卒業式

学園の主な活動としては、平日夜22時から45分目安で開催されていた、講師による授業となります。
生徒はこの授業を受講する形で、毎日の学園生活を送ります。

そしてこの授業には必修選択の2種類があり、前者の必修でクラス全員で同じ授業を受け、選択では生徒各々が興味のある選択授業を選んで、クラス関係なく授業を受けるという仕組みになっていました。

必修と選択授業の比率はほぼ同じくらいであり、この仕組みはとても素晴らしいと思いました。
というのも、このVRC学園は同じクラスの人達とは交流が深くなりますが、他のクラスの人達とは会う機会がとても少ないからです。

その点を解決するための方法としていくつか用意されている対策のうちの1つが、この選択授業であると思います。(私の個人的推測)
こうすることでクラスメイト以外とも交流する機会が生まれ、また、同じ授業に興味を持って参加希望した生徒達が集まるということで、意気投合する可能性も高くなります。

ここまでで、どのような日程と授業スケジュールで学園が運営されていたかはご理解いただけたかと思います。

そして実際に授業風景をイメージしていただけるように、実際の私の授業風景をいくつか抜粋してご紹介したいと思います。


①えびぐんそー先生のロケットを飛ばしてみよう!(選択)

授業タイトルは私の適当です。
この授業では「Kerbal Space Program」というゲームを使って、実際にロケットを飛ばすときの仕組みについて学びました。

大体悲惨な運命をたどる緑くん

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VRC学園という舞台なのでVRChatに関係する授業だけかと思っていましたが、このような宇宙に関する授業などもある点に驚きました。

リアルロケット発射映像を見守るえびぐんそー先生

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授業でロケットを飛ばす仕組みについて話を聞いた後には、実際にロケットへの命令をチームで考えてみて、ゲーム内のロケットに実装して飛ばしてみる演習もやりました。

演習結果としては、無事失敗。
ロケットは見事(?)に地球に不時着しました。

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ちなみにえびぐんそー先生は講師兼生徒であり、私と同じ3-1の同級生でもあります。
いつも隣の席で一緒に授業を受けていたりしました。


②ふまりっくあしっど先生のVR酔いについて(必修)

こちらも授業タイトルは私の適当です。
この授業ではリアル薬剤師のふまりっくあしっど先生から、VR酔いの原理について教えてもらいました。

私には理解できない何かを書く授業前の先生

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授業内容は詳しく書きませんが、VR酔いが何故発生するのかなどを教えていただきました。

この授業では本当に現実で使える知識、そしてVR酔いに少し困っていた自分にとても有意義な内容を教えていただけて、とても楽しかったです。

また実際にVR酔いを体験して、その仕組みを知るという演習も中々に爆笑物でした。

キュウリの精霊馬になってSitする生徒達

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画像ではよく分かりませんが、これはやってる人からすると、視界がグルグル回って最高にハイになって酔います。

こういったVRChatだからこそできる体験を組み込んだ授業を受けることができるというのも、VRC学園の魅力の一つだと思います。

あと、授業中にストロングゼロをキメる先生も最高にクールでした。

授業後の集合写真

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あと余談ですが、私はこの授業を受けた後から「すこすこぽ」が頭から離れません。
寝ても覚めても「すこすこぽ」が頭の中に出てきます。
これは「すこすこぽ」に恋をしているのかもしれないですね。

卒業翌日の私


③nuwaa先生のVRChat周辺技術概論(選択)

こちらの授業タイトルは正式なものを引っ張ってきた自信があります。
この授業では、VRChatに関連して使用することができる各種の技術について教えていただきました。

個人的に好きなnuwaa先生のアバター

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スポーティな感じがして、最高に可愛い。

授業では、VRChatで使える様々なツールやサービスの現状と有益性について学ぶことができ、私もその内容に非常に驚きました。

NeosVRを使って作った先生の軽量アバター

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このNeosVRを使うと簡単にQuest対応した軽量アバターが作れるとのこと。
このときの私は知らなかった。このNeosVRとnuwaa先生が組み合わさることにより、あの伝説のアバターが生まれていたとは…

!?

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あと、特に驚いたのはOBSを使った合成についてですが…こちらについては、是非皆さんもnuwaaさんから授業で聞いてみてほしいです。
(来期も講義なさられるのかは不明です。)


以上は私の受講した数ある授業の中のほんの一部ですが、このように非常に魅力的な授業が毎日クラスメイトと受講できるというのも、VRC学園の魅力だと思います。

特にVRChatでやりたいこと、興味のあることが無いという人は、是非こういった授業を受ける中で好きなことを見つけてもらえたら…と思います。

授業中の風景

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課外活動

もちろん学生生活は授業だけではございません。
授業前や授業後には、クラスメイトや他クラスの生徒さんとの交流もあります。

先程、他クラスとの交流が少ないと書かせていただきましたが、こういった課外活動に参加したりすることで、他クラスの方とも交流することができます。

私もこういった課外活動に参加することで、クラスメイトはもちろん他クラスの方とも非常に密接に関わることができて楽しかったです。

学園Cafe Alphaにて授業前の歓談①

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学園Cafe Alphaにて授業前の歓談②

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この学園Cafe Alphaもその一つです。
こちらのCafeは学園期間中は毎日Openしてくださり、3期生同士はもちろん、OBの方々とも交流することができて、非常に楽しい場でした。

また、毎週水曜日の授業後には、様々なイベントが企画され、生徒は好きなイベントに参加して交流することができました。

私は1週目にボードゲーム会、2週目にはパーティクルライブに参加させていただき、非常に楽しく他クラスの人とも交流できました。

ボドゲを嗜む優雅なリラさんとしゃもじさん with JOKERさん

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パーティクルライブ後の集合写真

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皆でわちゃわちゃした写真

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またこのように学園から用意していただけた課外活動の場以外にも、生徒間で勝手に有志で集まって放課後にボードゲームを遊んだり…

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放課後にクラスのみんなとワールド巡りをしたり…

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授業前に玄関で何気ないおしゃべりをしたり…

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ちょっと検閲に引っかかる俳句を読んだり…
(検閲済み)

VRChat_1920x1080_2020-12-10_23-36-40.805 - コピー

皆で麻雀に行ってみたり…

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本当に現実世界の学園生活と遜色ない、生徒間の交流を楽しむことができました。
今思い返しても、この時間は非常にかけがえのないもので、昔に夢見ていた学生生活というものが、このVR世界の中には存在していました。

年齢差も居住地も国籍も何も関係ない、本当の同級生としての繋がりがありました。

だからこそ、とてもかけがいのないものだと感じているのだと思います。


卒業

この楽しい時間と日々がいつまでも続いてほしい。
入学前の私からは予想もつかないような考えが、学園生活を送るなかでいつも頭の中にありました。

楽しい時間の例 (ストロングゼロマンとステさん)

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しかし、何事にも始まりがあれば終わりがあります。
このVRC学園にも2週間という長いようで短い期限があります。

2週目の水曜日あたりにもなれば、クラスメイトの中からも、
「もう少しだね」
「まだ卒業したくない」
という言葉がチラホラと出てくるようになりました。
(もちろん私も言ってました。)

しかし時は残酷で、ついに卒業の日が私達にも来てしまいました。

12月12日土曜日、第3期私立VRC学園卒業式

この日のために、私は前日の朝6時までUnityと対話して、必死に卒業バッチとさぎり先生の作ってくれたクラスチャームをアバターにくっつけました。
朝4時までえびぐんそーさんと囲碁してたのは内緒です。

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以前の私からすれば、なんでそんなことに必死になってるんだ。と思っていたかもしれません。
でも、今は確実に違います。
少しでも皆と一緒に、皆と同じ状態で卒業したいという気持ちで作業してました。
(卒業式当日は夜まで予定で作業ができなかったので…)

そうして迎えた卒業式。
インしてすぐに玄関でいつも通り、雑談に花咲くクラスメイト。

可愛い卒業式仕様のくまさん

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でもいつもと違う点は、今から最後のイベントだということ。

体育館で講師の方々からお祝いの言葉をもらい、皆はそれを真剣に聞いていました。

学園長(?)と副学園長

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真面目に聞いてる3-1

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そして講師の方々からのお言葉が終われば、校歌斉唱です。
VRC学園には校歌だってあります。だって、学園ですもの。


そして最後はクラスメイト一人ひとりから、最後のあいさつです。
皆、思い思いの言葉を繋ぎ、その気持ちをクラスメイトに伝えていきました。
この2週間で何を感じたのか、何を見つけたのか。
そこにはVRChatだからという現実との違いは何もありません。
紛れもない1つの学園の終わり、クラスの最後がありました。

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(途中から桜の木が立ってます)

私は正直感動モノの漫画とか映画とかドラマとか、そんなもので泣いたこともほとんどなければ、ぶっちゃけ現実の卒業式でもまったく泣いたことはありません。

でも不思議なことに、何故かVRC学園のこの卒業式では、少し涙ぐみかけました。
何故かは自分でも分かりません。何でなんでしょうね。不思議…
(分かる人教えて)

そして本当の最後はクラス担任のさぎり先生、副担任のイオ先生からのお言葉でした。

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さぎり先生もイオ先生も、いつも3-1の皆を見守ってくれていました。
この3-1で、お二人のクラスで良かったと、本当に思います。

そして卒業記念にさぎり先生からは3-1のクラスチャームを頂きました。
このチャームには色々な意味とデザインがきちんと込められているんですよ。
詳しくは…秘密です。

チャームになったしゃもじさんとさぎり先生

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また、イオ先生からは卒業アルバムを貰いました。
(これはイオ先生、というよりは写真部の皆さんからです!ありがとうございます!)
このアルバムを作成するため、卒業式当日に20時間も作業してくださったとか…。感謝です…。

思い出のつまったアルバム

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本当にこの2つはサプライズで、感動してしまいました。

そのサプライズにお返しするかのように、ささうささんがサプライズ返しでお二人に花束を贈呈。
二人の驚く姿が未だに思い出せます。

チャームのしゃもじさんと先生方

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そして卒業式も終わり、最後にクラスの皆で記念撮影です。
なんとまた、ささうささんが「ポータブル校門」という、ドラえもん道具のようなアイテムを制作して持ってきていました。

そしてそれに組み合わせるかのようにくまさんが桜の木を乱立させて…

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VRC学園に立派な校門が!!!!!!
これにはクラスメイト含め担任、果ては学園長までも驚いていました。

そしてこの素晴らしい景色を背景に、皆で卒業写真の撮影です。

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よく、卒業は終わりではなく始まりだと言われます。
それはこのVRC学園でも同じだと思います。
この学園で紡いだ関係性や培った経験を糧に、皆は各々のコミュニティに戻り、または新しいコミュニティを形成して新しい世界に飛び出していきます。

そしてお互いの関係性もまた、これが終わりではなく、この2週間をきっかけとして始まっていきます。

あくまでVRC学園は全てのきっかけ、そこからどのように羽ばたくかは自分次第です。
この点は現実の学校と何も変わりません。
VR世界にも何も変わらない「もうひとつの青春」があり、それを謳歌する人々、それを支える人々がいます。

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この記事を読んだ人には是非それを知ってほしい、そしてもし機会があればこの学園に参加してみてほしい、そう思います。


そしてその後…

卒業式も終わり、その後どうなったのか。
気になる方もいるかもしれません。

しかし実のところ、この記事を書いている時点ではまだ卒業式から3日ほどしか経っていません。
そのため、これから私のVRChat人生がどうなるかは未だによく分かりません。

ただ確実に言えることが2つあります。

1つ目はクラスメイトとの関係性はこれからもずっと大切にしていくということです。
私の中で3-1のメンバーというのは、かなり大きな存在になっています。
今日もこの記事を書く前に、前述した学園cafe Alphaに参加して雑談してきました。
この縁は絶対に大切にしていきたいと思います。

えびぐんそーさん VS ささうささん

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2つ目はVRC学園の運営を手伝いたいということです。
私は今回の3期生として学園に参加してみて、これから先の生徒さん達が私と同じく素晴らしい体験を感じられるようにサポートしてあげたい、この学園の未来の姿を追い続けたいと思うようになりました。

また、私達が学園生活を円滑に送れるように尽力してくださった方々の今後を手助けしたい、という気持ちが強くあります。

そのためどのような形になるかは分かりませんが、少しでも今後のVRC学園の運営に力添えできれば…と思います。


最後に

こういうブログは最後に何を書いて締めれば良いのかよく分かりません。

そのため最後に、私が未来の後輩に伝えたい一言を書いて締めたいと思います。

VRChatの可能性は無限大だ!!青春を楽しめ!!!
その先にやりたいことが待っているはずだ!!!!!

キマったぁ…

駄文ではありましたが、長々と読んでいただきありがとうございました。
願わくばこの記事で少しでも多くの方がVRC学園に興味を持ってくださいますように…☆

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