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OPUS-終う事が出来ました

教授のOPUS を彼が監修したシステムの劇場109プレミアムで鑑賞してきました

Dolbyと2Dを二つ聴き比べしましたが
Dolby一択でした

懸念としてはDolbyは観客が多く
2Dは貸切状態

続けて見たのですが、
1回目はDolbyで菓子を食べたり飲んだり、またはいびきをかいて寝ている人間の音が気になってしまう

2回目は2Dで人は少なく、音が物足りない
しかし静寂が非常に美しかった

ジョンケージの伏線を感じました

最後に振り絞った教授の音は非常に細い

音との接し方においてとても意識できる体験を最後にさせて貰ったな、というのが印象に残りました

まるで庵野秀明がエヴァを閉じたように
教授を閉じる事が出来た、音数も少ない、鍵盤も間違える、追いつかない
そうした削がれた最後の音を見た、という感じ方

芸術は長く人生は短し
ヒポクラテスの言葉によって閉じられた最後は

教授が辿り着こうと目指した高みを求め続けても届かず終えた無常として捉えて

これで坂本龍一を終える事が出来ました

「もう一回行こうか」
音を外しても減らしても速弾き出来ない自身の鍵盤の音に彼の無常


言葉を直接届ける機会をいつか何処かで作れたら!