人となりを見てからアクションする。

最近、人間関係においてひとつの失敗経験をしました。これまでの経験と合わせて、備忘録的に反省と今後の自分自身の行動の判断軸にするために残しておきたいと思います。

現段階の結論としては、

- 人は1度会っただけでは相性を完璧に見越すことはできない
- 何かの判断や行動をする前に、「お試し期間」を必ずつくり、同じ空間で自分以外の人との関わりも含めて判断する

ここに至った経緯のひとつとして、最近の失敗経験について書きます。

最近、クライアント先で仲の良かった方が、その方と同じ職場の方が退職するので、僕の知り合いの別のクライアントに紹介できないか?と依頼がありました。

僕はクライアントとはいえその方と仕事面でも信頼を置いていたし、その方も僕のことを信頼してくれていたからそのような話をしてくれたのだと思っています。

紹介をしてほしいという職場の方とは挨拶を交わす程度の関係でしたが、信頼できる方の頼みだったので二つ返事OKし、紹介しました。その時は純粋にその方の役に立ちたいと思っていたからです。

そして、僕の別のクライアントへの就職が決まりました。しかし、詳細は省略しますが、その方は結局弁護士をたてて紹介先に慰謝料等を請求して辞めてしまいました。

紹介先企業の粗探しをして、ほとんど業務をせず辞められ、紹介先の経営者からも困ったと私に連絡がきて事態が判明しました。

当然のことながら、紹介先企業もリソース不足の中小企業とはいえ、管理が整っていなかったことがありますし、これをきっかけに管理体制を見直すきかっけにはなりました。
しかし、あまりに過大な請求や、その他従業員に対しても大きな影響を及ぼしました。

他にも色々な事象がありましたが、とにかくこの件で、自分が直接時間をともに過ごしたことがない方を間接的に紹介するのは辞めようと思いました。

最近は自社の採用で面接をすることがあります。採用において第一印象は非常に重要だと思いますが、「このひといいな」と思ったところから注意する必要があると考えています。ただ、これも6ヶ月くらい一緒に働いて、その方が新しい環境に慣れてきたころに本性が見え出すと思っていて、それまでは信頼に足る人物か見えない(わからない)と思っています。

採用は一度決断してしまうとなかなか取り消しが効かないからこそ、例えば試用期間中は「期間の定めがある」雇用契約にするなど、少しでも「違う」というリスクを抑える必要があると感じています。

また、ベンチャー投資においてもそうです。いいビジネスモデルやプロダクトに出会った時は「いい!」って思って勢いで投資してしまうこともありました。が、そのような場合は倒産かリビングデッドになることが多いです。

結局のところ経営者の思考次第でアクションが変わるからです。

経営者の情熱、素直さ、謙虚さ、顧客や取引先、従業員、株主に対する誠実さ、継続できる忍耐がなければどんなにいいサービスや製品も埋もれてしまいます。

これまでの経験からいうと、ピッチや株主総会だけではなく、現場の空気感、従業員との会話、取引先や株主に対する対応を何度か見ることで見えてくると思います。

このような経験から、スタートアップへの投資、採用、紹介(マッチング)など、ビジネスにおいて他者への影響が大きい判断やアクションにおいては、「事前に対象者の人となりをしる期間」をしっかりつくろう、という軸をつくりました。

もちろんスピード判断が要求される場合は難しいですが、可能なかぎり、という意味で。また、自分もそう見られている、自分は完璧ではなく、無知であるという認識で行動していこうと思います。

いずれにせよ、このようなことが起きてなお付き合ってくださるクライアントに感謝しつつ、さらに貢献していきます。備忘録まで。

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