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移ろい行く音楽のトレンドと行く末

既にサブスクがない日常は想像できないので、このまま永久にAppleに月額を納め続ける未来を考えると少しげんなりしつつ、2018年はとうとうトレンドからも置いてきぼりを食らった1年だった。

ケンドリック・ラマーとトラップミュージックの一大旋風による世界的なHIPHOPブーム、これにイマイチ乗り切れず辛いところがあって。
元々ブラックミュージックへの教養がないからなのかなんなのか、どうもピンとこない。
フランク・オーシャンは大好物なのだけど、こっちはアンビエント寄りだからか?
2011年頃に流行したダブステップは今でいう陽キャ(スクリレックス)と陰キャ(ジェイムス・ブレイク)に2分割されていたが、今回もメインストリームには乗り切れないのか。。

今までもトレンドに乗っている感はなかったのだけど、流行と自分の趣味とのズレをここまで見せつけられるのもなんだか、寂しい。
2019年にはディアンジェロとかダフトパンクとかリリースしねえかなあ、また昔ながらのソウルやディスコをアップデートした形でさ。

さて本題は真逆の昭和の音楽になるのだが、まず2018年の紅白歌合戦について。
散々言われている通り、平成最後の看板を掲げておきながらユーミンと桑田による昭和の歌謡曲ショーで終わってしまったんだけど、これって平成音楽の第一人者であった小室も安室もマスコミが追い出してるからだよね

レジェンドと呼ばれるジジイババア共には手出し出来ないもんだから、権威のない下の世代を週刊誌とかでイジメてたら、見切りをつけて出て行っちゃった。
方やミスチルを筆頭に小林武史一族は元々紅白に縁がないし。
TV局が自分達の都合でやりやすい体制、分かりやすくて安っぽい音楽を流行らせた結果、平成という時代の音楽は空っぽになってしまった。
お笑いでしょ。もう音楽番組とか要らないんじゃない?

と思いきや直後に観たどてらYMOで笑い転げてしまった。
番組の構成も昭和、笑いのツボも昭和、音楽も昭和。
「分かる奴だけ分かればいい」
なにが面白いかは不明だけど、とりあえず小山田圭吾のギターコントで腹筋崩壊

しかしこの半世紀、キューブリックの宇宙の旅以上に革命をもたらした映画はなかったが、日本の音楽会においても細野晴臣以上に業界を牛耳って来たリーダーはいなかったんだなあ、と
はっぴいえんどでロックを作り、YMOでテクノを作り、片手間のユーミンでシティポップを流行させた男はやっぱちげえなって。

こんなこと言って化石のようなレコードを聴いているから、ますますトレンドとか分からなくなってくるのだけれど。

そしてその意匠を継ぐ男は、日本の音楽を担う男ってのは、星野源しかいないってのは確かに分かる気がした。
ポピュラリティー溢れる曲と、嫌味の少ないキャラクター、そして一番重要な、マスコミに耐えれるタフさってのはこの男しか持ち合わせていない。

他に日本の音楽を担ってほしい期待の星と言ったら、くるり…はもう歳だし、じゃあ相対性理論(やくしまるえつこ)とCornelius(小山田圭吾)だ、と思ったら彼らがマスコミと正面切って戦う姿が一切思い浮かばない。
この3組からしてYMOと繋がりあるのが既にもう凄いんだけど。
あと、それこそオザケンはもう表舞台には顔出さないだろうしなあ

そこ行くと音楽はあんま聴いたことないけど、ゲスの極みの絵音?は本当鋼のメンタルだよね。
星野源も恋で売れてからマスコミに追い回されてマジくたばれと思うくらい病んだらしいけど、それを克服してああやって大舞台で立ち回るんだから凄い人だと素直に感じる。
星野源にはもう10年ぐらいスカした奴だとしか思ってなかったけど、あの菊地成孔が平伏したように同じく彼の今後を応援したい。

でもどてらYMOでレギュラー化してた星野源、細野のことを愛しすぎてて「細野さん、この場で抱いて!」と言わんばかりのメス顔だったので、日本の音楽の行く末、同時に不安にもなった。

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