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分かりやすさを疑い、邪悪を信じる

ソシャゲ(FEH)に時間を蝕まれながらもなんとか2018年も読みたい本を読んで、主題の件の考えがますます強くなった。

「空気」の研究 で、空気や世論は作れる、マスコミはその力を持っていることを
平気で嘘をつく人たち で、人の邪悪性とは日常にこそ潜んでいることを
今読んでるファスト&スロー で、分かりやすさになびいてしまう脳の錯覚とは確かに存在することを
それぞれ学び、気付かされた。

真に人生を分かっている人たちの言葉は、実は似通っていたりする。

2016年の森達也の映画「FAKE」で、世の中とは見えるものがすべてではない、生きる中でなにを信じるかが大切ということを知った。
人は見たいものしか見ないとはカエサルの言葉。
ファスト&スローのダニエル・カーネマンも言う、人は見たものだけしか信じないと。

そう、自分自身の人生において、なにを信じるかが一番大事。
同時に、人を疑わなければ人の邪悪性に食い殺されてしまう。
人の邪悪性とは、確かに存在する。
時には普通の人に、時には日常に紛れて、時にはクソリプに、時には善意に偽装して、邪悪は静かにやってくる。

邪悪が偽装する概念の共通点は、「分かりやすさ」。
世の中の頭が良い人は、人が分かりやすさに弱いことを知っている。認知性が錯覚を引き起こすことを知っている。
頭が良くて邪悪な人は、人の性質を利用する。
「分かりやすさ」は人を導く。時には誤った方向へも。
邪悪な人の私腹を肥やすために。邪悪な政党の利益のために。いつしか邪悪性は戦争へ…

【凡庸なる悪】
いつものハンナアーレントの言葉だ。
邪悪性とは、普通の人の中に潜んでいる。
「分かりやすさ」に魅入られ思考停止した人々は、いつしか邪悪そのものに変化して周りを、世の中を支配し始める。

邪悪さから身を守る唯一の武器は、自分の頭で考えることだ。
分かりやすさを疑い、人の中に潜む邪悪性を信じることで、危険な状況を回避することができる。

まずは、そこから。
世に蔓延る邪悪性を跳ね除けてから、自分が信じる素敵なことを増やしていけばいいんだ。
今年もこれからもずっとそう。
好きなことは逃げない。この愛すべき世の中に素敵なことはなくならない。

コツコツ、ゆっくりと。

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