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478 米雇用統計(4)

物価や時給の上昇率は前年同月比で見るのが普通だが、足元の状況を重視すると、前月比がより重要だろう。まず、足元の状況があってそれが12カ月連鎖していって前年比になるからだ。
しかし、前月比はふらつき(ブレ)が大きく、判断には必ずしも適当ではない。パウエル議長は3か月前比、6カ月前比を見ていると言っていた。

で、時給の3か月前比上昇率(年率)は、ほぼ、過去の平均並みに低下してきた。この状態が維持されれば、賃金上昇率は低下し、物価上昇率も抑制されるだろう。
今回の雇用統計の発表で、市場が最も反応したのはこのグラフである。

しかし、6カ月前比ではまだまだ時給上昇率は高く、そうすぐにはインフレ率の抑制が見られないだろう。そうすぐには利下げとはならないだろう。

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