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407 日本の政策金利 経済環境は整ってきた 0.25%の利上げで長期金利はどれだけ動くか

利上げの場合、三つのケースがある。
(1)インフレが予想される時に、インフレ抑制の為(需要を抑制する為)
(2)あまりに低金利の場合、上げられるときに上げて、次に不況になった時のために利下げ(金融緩和)の余地を作る。
(3)異常な金利(例えばマイナス金利)の修正

日本では、利上げの経済環境が整ってきた。
上記の(3)と(2)が視野に入っている。
(3)はほぼ確実で、3月か4月の日銀の会合でマイナス金利の修正が行われるだろう。0.25%の利上げがなされるだろう。それに伴って、オーバーナイト無担保コール金利は今の▲-0.006から、+0.15%程度になるだろう。

さて、その経済環境は、
日本は、過去2回利上げに失敗している。経済成長が不十分で物価上昇率が不十分で安定的でないのに利上げしてしまい、結局また利下げに追い込まれている。しかも、たぶん、失われた・・を伸ばすことになってしまったと思われる。
2014年は、消費税増税による物価高なので、ここでの利上げは論外。

そして、今、ようやく、少なくともマイナス金利修正程度の環境は整っている異様に思う。ただし、まだ物価上昇率は安定的に2%に届いていないので、それ以上の利上げには慎重になるだろう。

ところで、金融政策の目標は物価が安定的に2%上昇であるが、政府としては、物価(GDPデフレーター)が1~2%上昇、実質GDPが1~2%上昇し、最終的に、名目GDPが3%以上増加を望んでいる。その場合、政府試算では税収が伸び、プライマリーバランスが0以上になるからだ。

今は、名目GDP 3年増加率年率は3.3%あり、今の水準がキープできるなら、更に利上げすることも正当化される。

以上のように利上げ環境はかなり整ってきているが、それでは、今後政策金利の利上げがあれば、長期金利はどうなるだろう?

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