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459 米小売売上高 堅調

今日(4月15日)の米株の下落は、金利上昇に応じた株価のバリェーションの調整だろう。中期上昇トレンドに変化はないだろう。
何しろ、日米ともPERは高すぎる(企業業績の伸びに比べ株価の上昇が速すぎた)。

3月小売売上高は前月比0.7%増。
オンライン小売の売り上げ急増を背景に予想を上回り、堅調。
2月分は従来発表の0.6%増から0.9%増に上方改定された。
3月の自動車、ガソリン、建築資材、外食を除くコア小売売上高は1.1%増。2月分は前回の横ばいから0.3%増に改定された。コア小売売上高(コントロール・グループという)は、GDP統計の個人消費の動向を反映する傾向がある。
参照 Monthly Retail Trade - Sales Report

3月の小売売上高は堅調だったが、次の点から過度に評価しない方がいい
(消費の実態が実は弱いということでなく、これはこれで堅調だったが、個人消費全体を見るには、個人消費支出がより重要という意味。)
(1)小売売上高は名目値(販売金額で販売量ではない)なので 物価変動の影響が含まれる。
(2)GDPに占める個人消費の割合は約7割。うち、財の消費が 1/3 程度、サービスの消費が 2/3 程度。
小売売上高には旅行や医療費、教育費などのサービス消費は含まれない。
全て含むデータはPCE(個人消費支出)である。

参照 アメリカ経済を知る! 第2回 小売売上から個人消費を見よう

「米小売売上高」は依然拡大を続けているが、物価で調整した実質小売売上高は足下でこそ拡大したが停滞が続いている。

実質小売売上高はGDP成長率では2%弱に相当する。FRBが目指している成長率に近い。

実質小売売上高は停滞気味だが、実質個人消費支出は伸び続けている。サービスの伸びが高いからだ。財だけでは消費は計れない。


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