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9月米ISM製造業景気指数、雇用が悪化

ハイライトは雇用指数が48.7と大きく低下したこと。
総合指数(ISM製造業景気指数)は50.9だった。これは実質GDP成長率1.2%程度に相当する。若干弱めだが、経済は成長している。(経験的に47を割ると経済成長はマイナスになり、リセッションの可能性が高い。)
しかし、既に住宅価格は下落し始めており、ISM指数の低下は続くだろう。

なお、企業収益が増益になるかどうかの分岐点は51程度であり、減益なっている可能性がある。

仕入れ価格指数は51.7と続落(7月は60.0、8月は52.5)。商品価格の下落を反映しているのであろう。

先週、大混乱を起こした英国金融市場で、英中銀が介入に動いたことや、(英財務省が)発表したばかりの減税策の一部を撤回するなど、世界的に中銀の方向転換が期待され始めている。
そこにこんな数値(ISM製造業の雇用指数が50を割った)が出たものだから、市場は喜んでしまった。金利は低下、株価は急騰。

しかし、FRBは、諫めにかかるだろう。FRBは何度も言っている。景気を犠牲にしてもインフレ抑制を優先すると。そして、少しくらい物価上昇率が低下したくらいでは手綱を緩めることはない。

今日の動きは、市場の勇み足だろう。これまでも何度も見られた。


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