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178 米3月雇用統計 まだまだ堅調すぎる

2023年3月の雇用統計によると、非農業部門の就業者数は前月から23万6000人増えた。失業率は2月の3.6%から3.5%に低下した。
雇用の勢いは弱まりつつあるが、FRBにとってはまだ強すぎる水準

市場の反応は、金利は上昇、ドル高、株式市場はGood Fridayで休場だが、先物は上昇。このところ、景気悪化懸念⇒企業業績悪化懸念⇒株安 という状況だったが、景気悪化懸念にやや安心感が出た感じ。

但し、今は3月10日にシリコン・バレー銀行が破たんしたことを受けて、銀行は融資態度を厳しくしており、この影響がどうのように現れるか注目される。

今は、金融不安が落ち着いていること、雇用の勢いは弱まりつつあるが、まだ強すぎることから、次回5月2日のFOMCでは、更に0.25%の利上げが決定されるだろう。(そこからは様子見に入るだろう)

賃金上昇率
一番の注目点は賃金上昇率(平均時給前年同月比上昇率)であるが、まだ十分高すぎる。(FRBの目標は2%の物価上昇で、それに見合うくらい賃金上昇率も低下の要がある)

但し、3か月前比上昇率(年率)は徐々に減速している。それでもまだ高すぎる。

雇用とGDP
FRBはインフレ抑制の為、ホンネでは一時的にマイナスの成長率を望んでいると思うが、雇用の増加水準は高すぎる。

非農業部門雇用者増加数
非農業部門雇用者増加数は、3月は前月比で23.6万人増加したが、インフレ抑制の為には、少なくとも過去の平均的な15万人以下になることが必要だろう。

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