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231 2023年6月8日 金利低下、ドル下落

発表された新規失業保険申請件数に反応した。

6月3日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週から2万8000件急増し、26万1000件となった。約1年半ぶり高水準、増加幅は約2年ぶりの大きさとなった。労働市場の減速が示唆された。

オックスフォード・エコノミクス(ニューヨーク)の米国担当エコノミスト、マシュー・マーティン氏は「申請件数は、われわれが毎月の雇用増がない状態とみる30万5000件の水準を大きく下回っている。金融政策に影響が及ぶのは、申請件数がより持続的に増加してからだろう」と述べた。

毎月初めに発表される雇用統計のデータは「12日を含む1週間が調査対象の期間」なので、今回のデータは雇用統計には直接結びつかない。

6月8日の金利低下は大きすぎる。 背景は、(1)新規失業保険申請件数の増加幅は約2年ぶりの大きさだったこと。 (2)来週6月14日のFOMCの前だから。ただ、金利据え置きはほぼ決まっている。(3)一昨日、金利がチョット上がり過ぎた。

今は、2年金利とFF金利の差はほぼ横ばいで推移していくと思われるが、一昨日、中長期金利は上がり過ぎた。新規失業保険申請件数の発表を受けて、その修正が起きた。しかし、この低下がトレンドになることはない。

また、FRBが利下げに転ずるのは、「新規失業保険申請件数が(毎月の雇用増がない状態とみる)30万5000件の水準を上回って、持続的に増加してからだろう」。

以下、いつものように、新規失業保険申請件数と雇用統計の関係のグラフと金利差と為替相場の関係のグラフを示す。「為替相場は金利差相場」が見事に続いている。

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