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363 2023年12月13日FOMC 妄想

FOMC後の記者会見で、
パウエル議長は、「利上げで出遅れた。利下げのタイミングはどう決めるのか。」と聞かれ、
「長すぎる政策金利の据え置きのリスクは承知しているし、 we're very focused on not making that mistake. そのような過ちを犯さないことを重視している。」と述べている。
暗に利上げの遅れをmistakeと認めた。(利下げの遅れがmistakeなら、利上げの遅れもmistakeだろう。)
そして、これまでは完全に(やり過ぎるくらいまで徹底的に)インフレ消火を行うと言っていたのが、利下げが遅れないように政策を考えていくつもりだと言いだした。
「バーンズ議長のように利下げへの転換が早すぎて手を付けられないような火事(インフレ再燃)を起こし、史上最低のFRB議長」と言われるリスクと、
「利上げに遅れたうえに、利下げにも遅れ惨事(場合によってはリーマンショックのような大惨事)を起こした」史上最悪の議長と言われるリスク

(1)もちろん、パウエル議長が言うわけはないが、ひょっとすると、利上げの帰結(惨事)をかぎ取っているのかもしれない。

https://www.hoc.com.au/news_article/us-banks-inflation-interest-rates-and-recession/
https://www.financialsense.com/blog/18848/pause-or-not-pause-question

(2)FRBが政治的圧力に屈することは決してない???

FRBの奇妙で予想外の方向転換
12月1日(ブラックアウト期間前)
 "premature to conclude with confidence that we have achieved a sufficiently restrictive stance, or to speculate on when policy might ease" ⇒
12月13日(FOMC)
that begins to come into view, and is clearly a topic of discussion out in the world and also a discussion for us at our meeting today."

パウエル議長は2024年の早期(かつ大幅な)利下げという市場の予想に反して反対しないことを決定したという事実に、米10年債利回りは決定以来20bp近く急落し、2年債利回りは30bp強となって。
FOMCは追加利上げの可能性を排除していないが、パウエル議長は、FOMCが金利を引き下げる時期について話し始めたことを認めており、2週間足らず前に利下げを推測するのは「時期尚早」だと主張した発言から大きく変化している。議長は、委員会は利下げサイクルをまだ策定していないと述べたが、インフレ率が2%に達するまで利下げを待たないと述べた。

.FRBが引き締めキャンペーンを終了し、利下げが近づいていることを市場に知らせることが誰にとっても最も利益になるか。
FRBは非政治的であり、政治的圧力に屈することは決してない、とあなたは言うのか!?
FRBが持っていたわずかな信頼性を降伏させ、バイデン氏が2024年に再選される確率をわずかに高めた。


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