496 中国による米国債売却
BRICS: China Dumps The Largest US Treasuries in History
中国、1~3月に記録的な米国債売り-ドル資産離れ浮き彫り - Bloomberg
上のグラフはフロー(純購入額)だが、ストック(保有残高)の推移は、
まだまだ、中国は米国債の保有残高は多い。もし、米中が衝突したら(あるいは、中国が台湾に武力侵攻した場合など)、米国は、中国が保有する米国債を凍結するかもしれない。これだけの金額になると、そうなると、さすがの中国も立ち行かなくなる。
中国は過激なことはできないだろう。ロシアのように米国資産を売却しつくせば(ロシアはウクライナ侵攻前に米国資産をほぼゼロにしていた)いいが、ロシアは金額がそれほど大きく無かったのでできたが、中国はそうはいかないだろう。
いまは、米国債を売却して金を購入しているかもしれないが、金市場はそこまで大きく無い。米国債を売った資金を持っていくところがないだろう。
因みに、中国は国別では日本に次いで2番目の米国債保有国。
なお、データは次のサイトにあるのだが、以前と違って一目でわかるような表は見当たらない。(あまりに発表データが多いので探しきれない)
Treasury International Capital (TIC) System | U.S. Department of the Treasury
以下、参考
上記の通りだが、私は、中国が米国債を売却しているのは、ドル離れもあるが、資金繰りの問題が大きのではと思っている。
10年くらい前までは、中国は米国債の保有No1を目指し、米国への影響力を高め、また、中国のプレゼンスを誇示しようとしていたときがあったが、それは維持できなかった。資金繰りの問題(一帯一路で融資する資金が必要だったなど)があったからだ。今は、その融資資金が滞り、本当に資金繰りに詰まっているのだと思う。とはいえ、以前と比べての話。にっちもさっちもいかなくなっているというわけではない。今でも貿易黒字は大きい。
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