アロマンティックと自認して3年
kdkです。
アロマンティック・グレイセクシャルを自認してそこそこ経つのですが、また自分を顧みる機会があったので文章にしてみることにしました。と
書き始めからそこそこ経ってしまったのでちょっと温度感は冷えた感じになります。
ただ、わたしは先人の方のブログにたくさん救われてきたので、自分も参考資料として残せたらいいかなと。
まだまだAroの体験談は少ないし認知度もないよね、と勝手に思ったんですよ。
で、今回はアロマンティックについて書きます。(グレセクはまた今度)
話が右往左往するかもしれませんが、よければ読んでみてください。
なお若干ですが性的な表現を使うこともあるので、苦手な人は自衛してくださいまし。(直前に予告は入れてます)
Aroとして生きていくことになったきっかけ
さて、私は今まで一応「女」として扱われる人生を歩んできました。
今も「女」でいるのは納得しているけど、「女だから」って言われたり、海外で「She」って言われたり「Ma'am」って呼ばれたり「Madame」って言われるのは慣れません。
今のところは「まあ女でいいけどそこまで意識しないで生きてきたんだよね」って感じで生きています。
「パートナー」と呼べる人ができたことがほとんどないんだけど(現在継続中でね)、「いつか彼氏ができる」と言われていたし、自分でも思って生きていました。大学院生のことまではね。
「これが「好き」なのでは?」って思うこともあったんだけど、今思えばそれは「憧れ」や「尊敬」という言葉が似合うものだったように思ったりもするんだよね。
周りの友人のしている「恋愛」という「行為」に憧れを抱くあまり、「これが「好き」なんだ」と思い込んでいた気もする。
もしかしたら恋愛感情だったのかもしれないけど。
小学校の頃に「初恋」と呼べるものは経験しているんだけど、でもそれは「男の子中で一番仲のいい子」だったんだよね。いや、好きだったんだけど、あれって恋愛だったのかね。
で。
とういうか、しかし。
大学では何も起こらず。
大学院に入っても何も起こらず。
就職をして露の国に住んでも何も起こらず。
早くも小学校の初恋から10年経過したあたりで、自分っておかしいのかもしれないと疑問を抱き始めました。
露の付く国に行く時、「外国人の旦那連れて帰って来るんでしょ〜」っていうのが送り出してくれる人たちの常套句だったのよ。
期待に応えられず「あっれ〜、おかっしいなあ〜」と思っていたところ、趣味でやっていたTwitterアカウントに、「anone」というセクシャリティ診断ツールが流れてきました。
このツールを通して「アロマンティック」という言葉を知ることになります。
2022年2月の出来事だったみたい。
このツールの初診でわたしは「ヘテロロマンティック」って出てるんですよ。多分そもそもアロマンティック(以下Aro)やアセクシャル(以下Ace)の人は答えにくい質問が多いと思うので、「言葉を知るツール」くらいの認識で今はいます。
で、当時は自分は「LGBTに理解のある人間」だと思って自分にかなり驕りがあったのですが(恥ずかしい)、「アロマンティック」という言葉が降ってきて、「え、これ、え、わたし当事者?」となった記憶があります。
「特別視したいからLGBTQを自称する」みたいなクソみたいな考えがあるらしいけど、私は納得した安心感と、マイノリティとして生きていくっていう不安で溢れて仕方なかったよ。
今となっては、「LGBT」をつくづく他人事に扱っていたんだなと恥ずかしい限りですがね。
少し逸れましたが、「アロマンティック」という言葉を知って、「あ、これじゃん、わたし」と思ったのが、わたしがAroとして生きていくきっかけでした。
「ない」ことが「はっきりとわかる」
「まだ運命の人に出会ってないだけだよ」
このよくわかんないアドバイスの体をとった何かはAroがよく聞くあるあるだと思うんですが、「そういうんじゃないんだよな〜」といつも思います。
2020年2月に緩やかに自認してから早3年。
恋愛感情が「ない」ことが「はっきりとわかる」状態が続いています。
でも「ないこと」の証明ってむずかしいんだよね。(中1の理科の顕微鏡の問題でも出てきたよ、こんなこと)
「だってないんだも〜〜〜ん」と駄々捏ねたいのが本音。
でもそれだと他人も自分もいつまでもスッキリできないから色々考えてはいるんだけど、「いや、でもないもんはない」に落ち着くんだよね。
性的志向については「GreySexual」って言ってるんだけど、Greyって言うにはそれなりにGreyっぽさがあるからで。
恋愛感情に関しては本当にほぼ0なんだなっていうのを日々実感しています。
だから「ないことをない」と主張していく人間になっています。
よく使うのはドーナツの穴で、「ないのもわかるじゃん!」って言ってる。
Aroの私がわからないこと・しちゃうこと・困ること
私の場合、恋愛嫌悪も性的嫌悪も(セクハラみたいなものを除いては)ほとんどないので、境目を見出すのが本当に苦手なんですよ。
鉄板の例を出すと、例えばデートみたいなことをしてもただただ気まずいし、マッチングアプリを使ってみても友達になっちゃうか秒速サヨナラかだし、恋愛ドラマのときめく場面にときめくことはできるんだけど(登場人物に感情移入はできるから)、「実は好きだったんだ」系の展開はわからなすぎていつもサプライズ。(笑)
SFの恋愛見て泣けるのにラブコメの「実は好きだったんだ」で「ウェエエエエエ!?!?こことここっていつから?え?一話からなの?マジで?言ってよ!!!!!」って声出すタイプの人間なんですよ。
きっとこのブログを読んでくれている人はわかってくれる人多いんじゃない?
どう?
仲良くしてくれてもいいのよ?
…あととんでもなくアホなこともあってですね。
ちょっと性的な話も含むので苦手だったら読まないでね。
AroとAceの狭間みたいな話になるんですが、私、「キスします」みたいな展開が本当にわかんないんですよ。
そんなことある?
あるのよ。
面白いよね。
面白くないんだけどさ。
Allo(恋愛感情がある人)にとってはいい迷惑だよね。申し訳ないのよ、本当に。
でもわかんないんだもの。
「好意があります!」っていう行動をフィクションでしか学んでいないし、実体験(私が示す側)することはないし。
何なら私は友達と好意を向けられた相手との差も分かってないみたいで。(警戒心とかを持てって話なんだけど)
友達として宅飲みに誘ったら実はそれは世間一般では好意のサインで…みたいな。
「なんか顔近付いてくるな…?」みたいな。
文字にすると面白いね。
実生活でも「実は好きだったんだ」系の展開はわからなすぎていつもサプライズなん。
気づけっていうほうが無理無理。
わからないのよ。(わかるAroがいるのも知ってるよ)
だし、人間として好きだから宅飲みに呼んでるのに、好意が絡むと好きな人間と友達でいられなくなるじゃないですか。
私の好きな人間を返してって思うんだよね。
何なんだろうね。わがままなのかね。
AroをCOする行為
どのセクシャリティもCO(カミングアウト)するのは大変というか障壁があったりすると思うんだけど、Aroも同じくある感じなんだよね。
私の場合はある程度オープンにAroしてるつもりだけど、それでもCOする相手にはかなり神経を使う。
「恋愛感情が【ない】って証明できなくない?」というあるあるを投げかけられることもある。
「でも彼氏は作れなくはないわけじゃん?」というヘテロアロが基盤の世界(ヘテロセクシャルよりだからパートナーは男性がいいのかもだけど、なんかね、人に言われるのは違うのよ)
「恋愛感情がないってことは性欲はあるの?」という踏み込み。
そもそも性欲と性的惹かれって違うと思うんだけど、A(AroAce)以外の人ってそういうのを考えなくても良かったりするんだろうね。まあ人にもよるんだろうけどさ。
ってかこっちはAceって言わずにAroってだけいうと「他者に性的惹かれがないこともないです!」みたいな主張しちゃうこともあるじゃん?
なのに、「アロアロです!」(こんなCOはないけど)っていう主張したとしたら、性的なメッセージは含まれないように聞こえるよね。「ずるう」って思うけど、これがマジョリティなんだろうね。私も早くこれになりたい。
っていう上記の状況を頭に巡らせると、なかなか「COしよう!」とは思えなくて、「状況的に説明した方が楽そうだったらする」とか「Aro Week祝っとくか」くらいでしかCOはできていない感じです。
まあ無理してする必要もないしね。
ヘテロアロに擬態するもモヤるんだよね。
私は隠してないけど、隠したい・隠さなきゃな人もいるだろうし。いろんな人がいていいのよ。(何note?)
私のアロマンティックは不安定じゃなくて
私にとっては「アロマンティック」はかなり安定して変わりにくいものだと思っています。
もちろんアイディンティティは流動的でいいのよ。
でも私の中では、この先何年かは変わらないだろうな、と思ってます。
クワロマとかデミロマの可能性も探ったんだけど、でもやっぱりどう考えても私の装備として恋愛感情は付いてないので、そういう人間なんだと思う。
人と深く関わりたいのに、なかなか難しい。
性別に関わらず友達でいたいのになかなか難しい。
「普通に」人を好きになれないことが怖い気もする。
恋愛はしようと思えばできなくはないけどボロが出る
ってことにはしょっちゅう悩んでいるんですけど、まあ幸せにAroとして生きています。
支離滅裂だけどこんなのもいいよね。
私は今、仏在住で午前5時が回ったところなので、とんでもなくまとまりはないですが、「まあいろんなAroがいるんだな」っていうのを今悩んでる人とかが、このnoteに辿り着いて呼んでくれて、少しでも幸せに生きていってくれたらそれでいいです。
長い文章なのにありがとうございました!
AroWeekに更新できてよかった!
Happy AroWeek aka ASAW to every single beautiful person!
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