遊郭で高人さんを見つけました。2 [BL小説#だかいち#二次創作]
夜も更けて、静かな座敷に2人きりだ。
そこで酒を勧められて困惑していた。
おかしい。俺はコイツに、たらふく酒を飲ませたはずだ。他の客以上に飲んでいるはずなのに、えらく涼しい顔をしている。
「東谷さま?…あれだけ飲まれたのにご気分は大丈夫なのですか?」
一応聞いてみるが、本人はきょとんとしていた。
「…言うほどの量は飲んでいませんよ。それよりほら、どうぞ。」
トクトクと注がれた透明な液体は、ゆらゆらと水面にを揺らす。
「では頂きます。」
ぐいっと飲み干すと、芳しい酒の香