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【茶道】霜月のお稽古~炉開き~

11月(霜月)は炉開きと口切の茶事、茶壷の時期ですね。よしっ!風炉でだいぶ問題なくできて気がする!と思ってましたらまた来ました。もう体の角度、道具の置き合わせ、すべてが変わる11月。茶人のお正月ともいわれる大切な月でもあります。そんなわけで秋の富士山、そこから続く「道」をお写真に掲げてみました。では今月のお稽古で学んだことをアウトプットしていきたいと思います。

1. 茶壷飾(飾物五箇条)

11月は新茶を詰めた茶壷の封を開け、その中の新茶をふるまうことから「口切の茶事」などが行われる季節です。そんなわけで茶壷に入っている新茶を開ける口切のお茶を呈する場合、「壺飾」として拝見の方法があるんですよね。初座で行います。お稽古にお伺いすると、茶壷が床の間に置いてあり、お稽古の順番としてはファーストペンギンになりそうな自分。一気に緊張が走ります。(もちろんいい意味で!)
転勤などで数年単位でお休み期間があるわたくし、最初で最後の壺飾は2019年でございました。。。3年。月日の流れは流星の如く。ですね。
正直存じませんでしたが、千利休さんの時代には「最も」大切にされたお道具とのこと。地味キャラ扱いして大変申し訳ない気分でいっぱいです。

茶壷の拝見で個人的に面白いと思いますのが、壺なんですが「横」に倒して拝見に出して、お客様も横に倒したままくるくる~と回して拝見するんですよね。なんでかしら。と思っておりましたが、こちらは茶壷にお茶が入っており、封がされている状態ですので、そのように取り扱うようです。
また、一度窯元さんのお茶事にお伺いさせて頂いた際は、茶壷が飾ってありましたが、拝見がなかったんですよね。よくよく思いかえすと飾り緒がしてあったので、その場合、拝見をかけない前提となるようです。
話が脱線しましたが、拝見が終わると網に入れて水屋へ持ち帰ります。そして石臼で引いて、お濃茶をお出しするという流れのようです。最近はミキサーもありますが、先生がおっしゃるにはやはり石臼のほうが美味しいお茶になるとの事でした。一度でいいので飲み比べしてみたいですね。

2. 三部と初炭

さんべ。。。。?とハテナマークが思い浮かびますが、こちらも炉開きの季節のハイライトでございます。「織部(おりべ)、伊部(いんべ)、瓢(ふくべ)」をこの炉開きの時はお道具で取り合わせるとのこと。
お教室では花入れが備前、炭斗が瓢、香合が織部のハジキ香合でした。
炭斗が瓢の場合は通常の炭斗よりもサイズが小さくなるため「乱重ね」という炭の組み方をして炭手前を行います。本数も少なくなり、枝炭なんてなんと天地逆に仕組みます。これで景色を変えるとのこと。本当に考えたお家元の方々って想像力がすごいです。
「はかひこふ」の順番で炭斗よりお道具を出していきます。お羽根、かん、火箸、香合(炭斗前さん目におく)、袱紗(をさばいてお釜の蓋をしめる)の一連の動きですが、今日は袱紗をさばくのを忘れて、蓋が開いたまま釜敷に手を伸ばしてしまいました。
はい、暗唱したいと思います。。。はかひこふ!
濡れ灰がどうしても一文字にきれいにまけず、景色を変えてきれいに見せるところがすこしみすぼらしく。。。(笑)先生がせっかくお時間かけて作ってくださった灰を無駄にしないよう。精進しますー-!

今月も季節を感じ、先人達の感性の豊かさに感銘を受け、紅葉が美しく紅葉したお教室より帰路につきました。会社員であることを忘れさせてくれる異空間への小旅行です。
知れば知るほど面白い、でもどこまでも先が見えない。そんな深淵なる茶道のお時間と、沢山ご準備をして迎えて下さる先生に改めて感謝のお稽古でした。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

メモ:今日のお花は紅葉した枝葉=てりは。


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