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花器なんて使ってもらってなんぼだろって話

先日、小島隆雄さんに注文品の画像を送る時に
同時に遊びで焼いた画像も送ったんだよね
そうすると数字が振られて返信があったんだ

この3点を3個づつ作って欲しいとのこと
数が多いので何に使うのかと思うと
何ヶ所かあるドールハウス教室で使うためで
生徒さんに選ばせる見本とのこと



多分冗談だろうけどさ
もしかすると200個も注文するかもだって
ミニ好きの生徒さんに使ってもらえるのなら
20個だって作家冥利に尽きるんだよね



焼き物は1300度近い高い温度で焼くことから
時々怪しいことが起きるんだ
今回は怪しいものが3個もできちゃったんだ


左が通常の焼き上がり

せっかく作った蚊遣豚は白いはずなんだけど
窯出しすると緑掛かっているじゃん
原因はわかってんだよ
これを色移りと言うんだけどね

白い釉薬を使った場合
そばに銅系の釉薬があると銅が揮発して
白系釉に色が移るんだ
銅板の屋根は時間が経つと緑色になるよね
それと同じで銅特有の色なんだと思う



じゃあ、これはどうだろう
ろくろで挽いた時には、左右対称のはずが
なんと左右が違ってるんだよ
よく見ると左側が膨れているでしょ
色も少し水色っぽいよね
原因を想像できるかな

これは釉薬が厚く着きすぎたところが流れ
その垂れた部分が厚くなったからなんだよね
普通、釉薬が流れると棚板に着き失敗になる
ところがこれは偶然棚板の寸前で止まったんだ
めったにないのでこれも面白いんだよね



これはちょっと大きめの花器なんだけど
なぜか縦に長い亀裂ができてしまった
20年以上陶芸をしているけどこれは初めてだ
素焼き前に落としたのが原因かもしれない

それで一応水が漏れないか確かめたんだけど
亀裂から水が少し漏れるんだ
そこに上絵の具を塗り込み何度か焼くと
水漏れはやっと止まった
これはこれで緊張感があって面白いと思うけど
使ってくれる人がいるのかなぁ

   💛    🇺🇦 🇵🇸   💙

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