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ある昼行灯の問題/still on the table
次から次へと何だ、キリがない。矢継ぎ早すぎて息つく暇もない。降りかかる火の粉にしちゃデカい。いつまでもこれじゃ埒があくはずもない。や、聞いてまじでちょっと待ってもらいたい。できればひと息ついてもらえるとありがたい。うまい具合にちょうどそんな時間帯でもあるし、なんなら仲良くしゃれこむお茶の時間。
双眼鏡を手に眺める遠い未来、あるいはニライカナイみたいな夢想。甘い匂いのわりに味わいはほろ苦い。すこしでも長く……がせめてもの願い。手を伸ばせば届きそうな、ふれると消えてしまいそうな、そんなやるせないため息も束の間、棚上げした山積みの問題がド・ドンと、祭りみたいなリズムで崩れてくる。
それをぜんぶひらりと躱す身のこなしで、今や軽業師としても玄人裸足。とくとご覧じろ、どう来ようと隙はなし。うろたえていたのは昔の話。迷いなく正確にまっすぐこちらへと向かってくるものを避けるのは造作ない。時には優雅に…さながら闘牛士。先送りですまんが、さらばだ。また会おう。
日はまた昇る。そしてすぐ沈む。矢のような速さで気づいたら暮れている。何もかもがそっくり朝と同じ配置で、なぜかいつも赤くにじむ夕陽を見つめている。まだ手をつけていない問題の数々は、今も目と鼻の先に置いてある。それを指で並べている間だけは、未開封の贈り物って感じでむしろ愛おしい。
ピンポンと呼び鈴が鳴る。ドアを開けると、睡魔が立っている。枕を手土産に、挨拶もそこそこに、周りの音が消えて……意識が薄れていく……。
静かだ……
こんなにも静かなのに……
積んだまま放置したあれこれの、崩れる音がまた聞こえる。
次から次へと何だ、キリがない。矢継ぎ早すぎて息つく暇もない。降りかかる火の粉にしちゃデカい。いつまでもこれじゃ埒があくはずもない。や、聞いてまじでちょっと待ってもらいたい。できればひと息ついてもらえるとありがたい。うまい具合にちょうどそんな時間帯でもあるし、なんなら仲良くしゃれこむお茶の時間。
双眼鏡を手に眺める遠い未来、あるいはニライカナイみたいな夢想。甘い匂いのわりに味わいはほろ苦い。すこしでも長く……がせめてもの願い。時は止まることなく、刻一刻と移ろい、進めと促して、日々を洗い流す。どのみち岩よりも無口で強情な現実には抗える気がしない。
日はまた昇る。そしてすぐ沈む。矢のような速さで気づいたら暮れている。何もかもがそっくり朝と同じ配置で、なぜかいつも赤くにじむ夕陽を見つめている。食卓の上には未開封の贈り物が山と積んである。
手をつける予定はまだない。
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