昔、岡山に天皇杯を観に行った
こないだの北九州編がスカだったので、今回もあまり期待しておりません。
<序>
2005年12月10日のバードの天皇杯でジェフ千葉vsセレッソ大阪の試合を見た際に、バード以外のスタジアムでも見てみたいな、と思ったわけだ。
俺はこっちのチームでなく、今tkqさんだのいぬゆなさんだのが「夢を叶えてみないか?」としきりに勧誘している方のゴール裏に迷わず行った。
試合の結果には敢えて触れない(察していただきたい)が、応援そのものはとても楽しかった。
実はこのバードにて初めてゴール裏を体験したのが、当時のジェフ市原だったのだ。その時のゴール裏の人々が良い印象があったので、それ以来「流しのサポ」を自称して、あっちこっちのゴール裏に紛れ込むという妙ちきりんな行動(それもこれもベルマーレを見るチャンスが少ないからだったりするし、そもそもベルマーレ以外にもシンパシーを抱いていたチームはあった)を繰り返していた。この頃は既にSC鳥取に入れ込んでいた時期だったが、まだ「流しのサポ」は何となくやっている時期でもあった。
さて、それからほぼ1年経過。
2006年12月9日の天皇杯、清水エスパルスvsFC東京@桃太郎スタジアムが今回のターゲットだ。
今ではシティライトスタジアムという名前で呼ばれているわけだが、その名前で呼ばれている現時点では入場したことがない。桃太郎スタジアム時代に何度か入っているはずだ。カンコースタジアム時代にも覚えがない。
ただ、このスタジアム自体は陸スタだが市街地のど真ん中にあるのでアクセスは非常にいい。
で、今回どの交通機関で行くのか、となった時、バスを使おうか、となったのだ。
出雲市~岡山は「やくも」という特急列車が何往復も走っている。実は非常に便利なところでもあるのだが、それでなく敢えてバス旅行と洒落込もうと思ったのだ。
ま、ぶっちゃけお金をけちりたいだけなのだが。
「でも、おまえ『やくも』に乗ってるじゃん?」
・・・とこの写真を見て仰る方もいるだろう。けど、これは「やくも」の車両を使ってはいるものの「やくも」ではない。当時381系電車を使用した「通勤ライナー」という快速列車が走っていたのだ。
今は381系ではないし、そもそもあるかどうかも知らない。当時は確実にあったのだ。
でも、これに乗るのはあくまでも出雲市駅に出るためだけ。出雲市ですぐ降りて、そこで高速バスに乗り換えた。
<1>出雲市→岡山
乗ったバスのことはほぼ覚えていないが、中鉄バスに乗ったような記憶はある(両備バスではなかったような)のだが、定かでない。
出雲市駅を8時前に出発して、斐川インターから自専道に乗ってるはずなんだけどね。
高速バスってのは意外に快適だったよ。夜行便は北九州行った時の帰りに乗ってるんだけど、昼間の便はすごく楽な印象があった。
確か、大山PAか何処かで休息を挟んだはずで、そこから岡山まで快調に飛ばしていったの。
昼前に岡山に到着して、路線バスで桃太郎スタジアムに行ったの。
着いたよ、桃太郎スタジアム。
デケえな!
ここはただ、構造上ゴール裏の観戦スペースがほぼ取れないので、サポーターはバックスタンド側に集結して応援するしかない。
・・・ない・・・はずだったけど、FC東京のサポーターの一団がゴール裏を「桃太郎」を歌いながら練り歩くという集団一発芸を見せ、「なんだ、そのノリの良さは!」と呆れ返る・・・じゃなかった、感心する始末。FC東京のサポーターはこういう人たちばかりしかおらんのか。でも、好きだけどね、こういうノリ。
自分はと言うと、清水側に行きたいと思っていた。
前々から清水の応援には興味があった。有名なチャントの1つに「グリコ」(元々グリコの人気商品として知られる「カフェオーレ」のCMソングである)というのがあるのだが、あれが非常に好きだ。
これを知ってるので、実は非常に取っつきやすかった。オレンジの服を持っていなかったので、赤いユニ(浦和など日本のチームのものではない)を代用品として着て行ったが、誰1人文句を言う人はいなかった。
皆さん寛容な方たちばかりで、他のチームのユニを着てこっそり混じって応援しようが、排除するでもなく普通に迎え入れてくださったので、やはり基本的にサッカー好きに狭量な人はおらんのだと思う。
<2>試合とか
ちょっと見えにくいけど、こういうメンバーだったはず。このタイプのヴィジョンはどっかで見たことがあるな、と思ったが、鳥取の布勢だ!と、すぐに思い当たった。
ほら、趣が似てるでしょ?
ところで、なんか、凄まじく懐かしい名前ばっかり出てないか。実は90分内では2-2というスコアになっている。
藤本淳吾が89分に同点ゴールを決めて追いついたのだ。そもそも清水が先制している。髙木純平が決めた。直後にFC東京が増嶋竜也のゴールで追いついて、前半のうちに梶山陽平のゴールで勝ち越した。しかし、先述の通り、藤本が同点ゴールを決めたので、延長戦に入った。
この辺りから雨がわりかし降ってきた。
でも、清水側は(そして恐らくFC東京側も)気にしてなどいないだろう。サッカーの力とは恐ろしい。悪い季候でも何とかなっちゃうと思えるところが怖い。おまけに清水の応援は楽しいと来た。
鳥取や湘南以外で、好きな応援の筆頭にこの清水を挙げたい。チャントの選曲も好きだし、ノリが良かった。
さて、試合の方はと言うと、延長戦に於いて、清水がチョジェジンのゴールで勝ち越した。PK戦に突入することなく清水が勝った。
ただ、この時清水の監督だった人が、13年後にはFC東京で監督をやっているのだから、運命というのは本当にわからない。俺だって、そんなの全く予想すらしていなかった。
・・・いやその、長谷川健太って人なんだけどね・・・。
西部洋平とか、この試合ではメッチャ印象に残った。自分の中ではいいGKの筆頭とまでは行かなくてもそれに近い扱いをしたい選手だ。雨の中、清水もFC東京も凄まじいファイトを繰り広げていた。
<3>岡山→出雲市
さて、試合が終わった直後はこんな感じだったが・・・
こんな桃スタを出た。
路線バスに乗って岡山駅に戻った。晩飯には少し早い気もしたのだが、何しろ確か昼飯を食っていないので、晩飯が恋しくなり、駅の中だったかで適当に食うところを見繕って入って食った。
こういうの食ってるんだけど、なんか全然記憶にないな。写真まで撮ってるのに。しかもケータイとか(当時は当然ガラケー)でなく、普通のカメラで撮ってるよ、俺。
これ、たぶん勘定書きの裏側じゃないのかな。よくわからん。そんなわけで早い晩飯(たぶん昼食兼務)を食って駅前に出てみた。
出雲市駅の周辺にはこういうネオンサインみたいなのないし。そんな意味で非常に新鮮だった。
しかし、さすが山陽新幹線をはじめ複数の路線がひしめく交通の要衝だけのことはあるよな。駅デケえよ。田舎者にはまばゆいばかりだ。
こんなの建ってるし。
田舎者だよなあ、こんなとこばっか写真に撮って。
少し地下街を歩いてみると、2人組のストリートミュージシャンと思しき連中がギターを弾きながら、次のような歌詞の歌を熱唱していた。
♪2人の距離は1メートル~♪
聴き覚えがなかったので、ひょっとしたら彼らのオリジナルかもしれないのだけど、本人たちに訊いていないので、知る由もなかった。ゆずとかあの辺りでも目指していたのかもしれない。よくは知らん。
バスの時間が近づいてきたので、乗り場に向かいつつ外に出てみる。
季節的にはクリスマスを想起させるイルミネーションが皓々と光っていた。
岡山名物市電も撮りたいなと思ったので。
こちらは市電じゃなくて路線バスだけどな。
ということで、帰りはこいつに乗った。一畑バスだ。
窓の外なんか見えるはずもないし、まあ、中でも撮っとくか。
これはたぶん米子のはず。岡山線は米子・松江を経由するのだ。通称「ももたろうエクスプレス」だという。
これはたぶん一畑便にしかないはず。
ね、松江駅にも寄るでしょ?
ほら寄ってる。結局、松江駅を経由した後、玉湯→宍道→斐川とバス停を経由してから出雲市駅に戻った。なかなかしんどかったけど、バスで行く岡山の旅も悪くはない。敢えて列車を使わないというのも面白い。
<了>
岡山編はそれなりに写真が多いな。クソみたいなのが多いような気もするけど、それは撮った自分の腕がダメだからで、カメラやケータイのせいではないことは言っておきたい。
今の身体の状況がこんな風になる前に、こういう感じの旅を、もっとしておけば良かったって思うことがある。そうすりゃ、一人旅でもいろいろ楽しめるだろうに。
ま、こういう何かよくわかんない旅も、俺らしくて良いかもしれんけどね。そう思っておくとしよう。
基本的に他人様にどうこう、と偉そうに提示するような文章ではなく、「こいつ、馬鹿でぇ」と軽くお読みいただけるような文章を書き発表することを目指しております。それでもよろしければお願い致します。