2次試験用登場人物フレームワーク!!~令和3年度事例Ⅱを解く

【はじめに】

こんにちは、ざわです!
実務補習が忙しくて投稿できませんでした、すみません…
今回は私が開発した新しいフレームワークをご紹介します!!

中小企業診断士2次試験は口述試験を除けば最後の関門です。答えが存在しないこの試験の解法に困っている方も多いのではないでしょうか。
私も、2次終了後は絶望でした。どうやれば解けるのか、内容を理解できるのか、どのような方法がいいのか…かなり悩んだ結果、新たなフレームワークを生み出しました。

【登場人物フレームワーク誕生の経緯】

私が愛読しておりますブログの中に受験校AAS名古屋の鷺山先生のブログがございます。二次終了後、鷺山先生のブログで「今年の事例Ⅱ大変だったね」というタイトルのブログがございました。その中には「まるで出演者がたくさん出てくるような芝居を見せられたような」という記述があり、どうしたらまとめられるのか、と考えた結果、生み出したフレームワークになります。また、5フォース、4P、3C、SWOTと様々な分析方法やフレームワークがありますが、実務向けなので実際にどのフレームワークを使えば解けるのか、試験向けのフレームワークはないのかという自分の悩みを元に開発いたしました!

【前提条件】

私はこれまでのオーソドックスな解法である、「先に設問を読む」という方法が良いとは思えません。大学受験の際も与件文を読んでから、設問に取り掛かるようにしていました。こちらの方が文章全体の理解が進むと思います。少なくとも私はそうです。また、登場人物フレームワークは事例Ⅰ、Ⅱしか使えませんし、与件文によっては使えないこともあるかもしれません。そして、この場合は基本的にマーカーは使いません。ボールペンか鉛筆で使った与件文のフレーズを消していくだけです。

今回は令和3年度事例Ⅱを実際に登場人物フレームワークで解いてみます。

【令和3年度事例Ⅱを解いてみる】

とりあえず一読後、2回目に読みながら登場人物が出てきたら、メモ用紙に記載していきます。記載したら斜めでも何でもいいのでそのフレーズを消します。また設問に絶対関係なさそうなフレーズは除外(これは感覚です。ある程度、過去問やると分かります)します。

(B社)
豆腐作りに向く清流があるX市にある
昔、地元産大豆と水にこだわった豆腐は品評会でも表彰される
スーパーに卸すため生産量を拡大し、農村部に工場新設。
大手スーパーからPB受注するも、15年で失注。
売上の早期拡大のためフランチャイズ方式導入。
移動販売の開始の際、地元産大豆に戻し絹ごし豆腐や季節のかわり豆腐を品揃えに加え、高価格帯に設定しなおす。
受注用サイト計画はノウハウや投資金額の問題で頓挫、IMで十分との結論
優良顧客向け収穫祭を開催し、孫に食育を伝えたい子連れの参加者が増加。
収穫祭後は、B社オリジナルの豆腐丼が振舞われる。大好評である。
移動販売は高齢者に好評だが、主婦層少ない。
ーコロナ後ー
収穫祭の食事会中止。豆腐丼を惜しむ声。
売上3割落ちる。戸別訪問を断る顧客増加。
豆腐ECサイトの多くで販売している出来立てを味わえる手作り豆腐セットを販売したところ、自宅での食事にこだわりを持つ家庭や主婦層から好評

(X市)
清流が流れ、京文化の面影を残す
繁盛店は新素材を使った和菓子店、予約が取れない割烹

(Y社)
米穀店で全国向けのECサイトに注力している
PB失注したX社の余剰人員、余剰設備を引き受ける
B社の地下水をお得意様に販売
サイトでは「X市の魅力を全国に」との思いからX市の佃煮、干物なども販売
グルメ雑誌で取り上げられ全国の食通を顧客として獲得、サイトの売上拡大

(フランチャイザー=B社)
マーケティング活動や支援活動を担当
不在時でも届けてほしいという高齢者や主婦の声を踏まえ、冷蔵ボックスを使った置き配の開始を検討

(フランチャイジー)
加盟時に登録料、冷蔵販売車の用意のみ
B社から仕入れる事
担当地域での販売に専念
元商店経営者、B社元社員
客単価の伸び悩みをデモンストレーション販売で解消
商品説明と試食で高単価商品が売れ始める

(高齢顧客)
電話での通話が主体
IMは敬遠

(若年層=主婦層?)
テキストでのやり取りであるIMを好む。
菓子類なら行けるか?

これまでで大体25分でした。メモ用紙作成と一読で5分と考えると大体30分で済みます。とりあえず情報はここまで。実際の設問に行きます。すみませんが、文字数考慮しません。


【解答】

第1問【SWOT分析】

強み~地元産大豆を使用し、高品質。手作り豆腐セットが人気である。(29)
弱み~売上3割落ち込んだままで、主婦層の顧客が少ない事である。(28)
機会~自宅の食事にこだわりを持つ人が増え、置き配のニーズがある事。(30)
脅威~ウイルス拡大による顧客とのコミュニケーションの機会減少。(28)

第2問【ネット販売でどうする】
ターゲット=①増加中の自宅での食事にこだわりを持つ家庭②Y社の顧客である全国の食通
どの商品=収穫祭で好評だった豆腐丼
どのように=①Y社のサイトを通じて②Y社のお米とのコラボ企画で

(解答)ターゲットは増加中の自宅の食事にこだわりを持つ家庭や全国の食通で、Y社のお米とのコラボ企画で収穫祭において好評だった豆腐丼を、Y社のサイトを通じて販売し、他社豆腐ECサイトとの差別化を行い売上拡大を図る。(100)

第3問【フランチャイザー、フランチャイジー】
フランチャイザーは「マーケティング、支援」とありますので、そのまま書いても大丈夫だと思いました。また高齢者は電話がメインと与件文にありますね。
(フランチャイザー)定期的なDM送付でコミュニケーションを図るとともに、冷蔵ボックスを配備し品質管理に努める。(45)
(フランチャイジー)配達完了した事を電話で通知し、その際に顧客の声を収集したり、季節のかわり豆腐を勧めて売上拡大を図る。(50)

第4問【主婦層獲得】
IMで主婦層のニーズを収集し、顧客の声を活かした菓子類をX市の和菓子店と協業し開発し、移動販売の際などにIMを活用したコミュニケーションを行い、主婦層の認知度向上や口コミを増やし、売り上げ拡大を図る。(100)

最終的には70分で全て終了しました。
文章の校正を行い、構成を考え、文字数をカウントしながら作成しているという事は時間的にプラス要因ですし、パソコンで打っている時間、何度か問題を解いているという事は時間的にマイナス要因です。それらを加味すれば、相殺されたうえで80分に収まるかと思われます。

【最後に】

与件文の要素を登場人物ごとにまとめている段階で、実務補習のヒアリングを思い出しました。(たった1週間前なんですがw)
3社目では指導員の先生の「6人のスーツ着た人がパソコン開きながらカチャカチャしたら、普通は怖いと感じますよね(笑)」という意向で、パソコンを持たずに、手帳にヒアリング事項を記載していきましたが、その場で文章をまとめる能力や内容を取捨選択する能力も診断士に必要だと思います。

このフレームワークを編み出してから解いてみたのは、令和3年度事例Ⅱと令和2年度事例Ⅰです。その他の過去問での検証はしておりませんが、事例Ⅰと事例Ⅱ以外には使えませんし、登場人物が多くない場合はあまり有効ではないと思います。

受験生の立場になって投稿などをこれからもしていきますが、実際にはその通りに出来ないこともあると思います、ですが、このフレームワークを思いついたのは、去年11月のことですので、今回の内容は完全に受験生の立場です。

ちなみに私の実際の答案はこんなにうまくまとまりませんでした。その失敗も踏まえて、編み出したフレームワークです。受験生の皆様の一助になれば、幸いです。これからもよろしくお願いします!!



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