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外国人騎手〜短期免許取得

12月からJRAの短期免許を取得する予定だったライアン・ムーア騎手は、16年に起きた別の騎手の落馬事故に関する裁判に証人として出廷するため、予定していた短期免許の取得を断念したとの記事を目にした。

コロナ禍で外国人騎手が来日する機会もなかったので、久々の短期免許取得にて、海外の有能な騎手を観れることを楽しみにしていたが、、残念。

クリスチャン・デムーロ騎手の来日は楽しみだが。。

外国人騎手の短期免許制度について少しまとめてみたい。

導入

1994年にJRA騎手の技術向上や国際親善を目的に。

近年は負担重量の超過や禁止薬物の使用などで制裁を受けるケースがあり、JRAは制度の変更に着手。

変更点は免許取得の前提条件となる成績基準

母国でのリーディング順位(前2年)が、これまでは北米では30位以内、英仏では10位以内だったが、ともに5位以内に変更。アイルランドなどは、3位以内。
ドイツ、ニュージーランドは、リーディングをとる必要がある。
ただし、凱旋門賞などの指定GIを通算2勝以上していれば、リーディング順位は関係なく取得可能。

免許期間

一律3カ月以内だったが、新規申請者、騎乗停止処分を1回受けた騎手及び制裁点数が15点を超えた騎手は、翌年の期間が2カ月以内に制限。

人数

同時期に5人以内については変わらず。


リーディング順の基準が設けられた2003年以降、新基準に照らすと半数近くが交付対象外となる様だ。
それだけ、来日するハードルが高く難しくなった。


また女性騎手がより活躍できる環境を整えることを目的に、過去2シーズンのうち
(1)主要国の女性騎手リーディング1位
(2)パート1のG1競走に優勝した女性騎手
いずれかに当てはまる場合は短期免許の対象とする要件が新設。
国によって女性騎手の人数は違うため、当該シーズンに10勝以上していることや、国によって総合リーディング順位などの条件が設けられている。

JRA騎手通年免許の受験を希望しているフランスのミカエル・ミシェル騎手は、女性騎手リーディング1位となった実績もあり、新設された要件の対象ならば来日する可能性も高くなる。

日本の賞金額が世界最高に設定されているため、未勝利や条件戦でも欧州の重賞並みに稼げてしまうので、挙って来日して出稼ぎしたいのが本音だろう。
また日本の治安の良さから、海外騎手にとって安心して生活できることも一因かと思われる。

何より、出走頭数が揃い混戦になることも多く、「騎手の判断に任せる」傾向が強い日本の競馬は、騎手としては楽しいのではないか?

競馬ファンからすると、外国人騎手の手綱捌きを観れるのは楽しみの一つとなっているが、日本の若手騎手の騎乗機会喪失にもなってしまうのがネック。

しかし最近は横山武史くんや、松山弘平くんなんかは、頑張っており嬉しく思う。
もっともっと他の若い騎手にも活躍を望みたい。

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