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④生命の味がする絶滅危惧の塩、マングローブの森が育む
生命の味がする絶滅危惧の天然塩との出会い、その塩作りの現場が抱える問題について書き連ねてきました。この深い味わいの塩を育むマングローブの森をフィリピン研究の権威、京都大学名誉教授の清水 展 文化人類学教授と共に歩きました。
マングローブは、塩分を含む沿岸水域や、絶え間ない潮の満ち引きが起こる場所など、ほとんどの樹木が適応できないような環境下でも成育することのできる熱帯樹木です。マングローブの森は
②生命の味、絶滅危惧の天然塩の現場へ
先の「絶滅危惧の生命の味がする塩に出会った」からの続きになります。
この深い味がするBUY-Oと呼ばれる塩、ついに塩作りの現場に行けることになった。
この塩をお土産に持ち帰った治療家の先生が、現場見学をご希望になられたことがきっかけでした。しかも、運が良いことにこの時期はフィリピン研究の第一人者である清水教授(文化人類学:京都大学名誉教授)もご一緒して頂ける。ほとんど門外不出扱いだった塩作りの現
①絶滅危惧の生命の味がする塩に出会った
この塩は広大なマングローブの森を巡った海水が塩田に流れ込み、120年前と同じ道具と方法で作られている。生命のゆりかごと言われるマングローブの森は、豊富なミネラルと様々な養分を含んだ海水を育み、その海水から採れる天然塩は口に含むと爽やかな塩辛さと奥に潜む僅かな甘みに気が付く。塩自体が旨味を持ち、まさに海と森の恵みとしか表現ができない。BUY-Oと呼ばれるこの塩は、数名の塩作り職人が乾季の5か月だけ製
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