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『VACHSS最高』がトレンド入りした日

※この記事はVACHSSステージの感動と興奮を少しでも残すために書いたものです。MCやトークの文字起こしを中心にライブの様子や全体的な感想をゆるく書いているので、ライブレポートというよりは備忘録のような感覚でお楽しみいただけますと幸いです。​

【VACHSSとは】

にじさんじ初の大型フェス『にじさんじ Anniversary Festival 2021』。
そのステージに向けて構成された、葛葉・叶・加賀美ハヤト・不破湊・夢追翔・剣持刀也ら6人のユニットの名称。読み方は「バックス」。
名称の由来はメンバー各自の種族や特徴、職業の頭文字から。
葛葉:Vampire 叶:Angel 加賀美:CEO 不破:Host
夢追:Singer song writer 剣持:Student


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にじFes2021 2日目の2021年2月28日(日)、午後3時。
舞台は東京ビッグサイト――ではなくニコニコ生放送。
出演者たちのイメージカラーに合わせたコメントがサイリウムのように画面を彩る中、メインキャストを告げるムービーが始まる。いよいよVACHSSステージの幕が開いた。

1. ロメオ/叶&葛葉

特徴的な前奏、バックスクリーンに映る赤と水色の宝石。ステージに響く「ロメオ」の声と共にステージ両側から葛葉と叶の2人が登場。
囁くような甘い歌詞、葛葉のよく通る低音と叶の優しい歌声、こちらに手を差し伸べるような振り付けはまさに王子様のよう。間奏の間もファンに向かって手を振るなどファンサービスを欠かさず、歌詞に合わせて放たれたウインク&投げキッスには歓喜に沸いた黒色と水色のコメントが飛び交った。
(葛葉のイメージカラーは本来赤であるが、同じく赤である夢追との重複を避けるためにファンが意図的に黒に変更。また剣持と不破も紫で重複してたため、剣持へのコメントも青に変更されていたことを明記しておきたい)
開幕から人気ユニット『ChroNoiR』の登場と意外性の高い選曲に、これからへの期待が否応なく高まっていくのを感じるステージであった。

2. ラストダンス/剣持刀也

「はーいどうも皆さまこんにちはー!剣持刀也でーす!皆さんにじFes楽しんでますかー?」
2020年9月1日に発売されたカバーアルバム『Prismatic Colors』にて自身がカバーした『ラストダンス』のメロディと共に剣持が登場。手拍子やこちらを撃ち抜くポーズなど、ステージを自由に動き回りながらクールに歌う姿に、惜しみない称賛の声が上がった。
しかしエアギターを担いだと思ったら首を傾げてやめるというシュールな姿にツッコミを入れられる場面も。いや弾かないんかい!
そんな一面を見せつつも「舌が乾くまで話そうぜ」と歌いかける姿は、彼の配信スタイルを表すかのような切れ味を放っていた。

3. トレモロムーン/加賀美ハヤト

「えー、去年は言いそびれてしまったので、今回はちゃんと言わせていただきます!新曲です!」
歌い出しからの新曲告知、そして曲名を高らかに宣言するかのような「トレモロムーン!」のシャウト。これが盛り上がらないはずがない。
特筆すべきは声の厚みと抜群の歌唱力、そして182cmの長身を存分に生かしたパフォーマンスであろう。指先の所作やハイキックのキレの良さには美しさすら覚えるほど。彼の言葉を借りるなら、まさに「カタギじゃない」圧巻のステージに、称賛の言葉や赤スパ(赤色のスーパーチャット)を模したコメントが次々と画面に溢れていく。
『治安が悪い』とも称されるスタイリッシュな動きと、歌い終わってからの「ありがとう」の一言。このギャップこそ、彼の魅力のひとつなのだろう。

4. バッド・ダンス・ホール/不破湊

「どうもー!にじさんじの不破湊でーす!ついに手に入れたこの3Dで、全力でぶちかましていくから盛り上がっていけよー!」
この言葉に嘘偽りなく、とにかく全身で動く動く!左右の移動はもちろん、腰を逸らしたりしゃがんだりと上下の動きも激しく、ライブに映えるその動きは初の3Dとは思えないほど。動きに負けじと響くセクシーな歌声とがなりも、曲調と見事にマッチして会場のボルテージをどんどん高めていく。
「みんな、今の時代、生じゃなくて悔しいよな。でもな、全力で一緒に歌ってくれ!出来るよな?」の掛け声とともに始まった「結んで!開いて!」のコール&レスポンスに、ファンも紫色のコメントで応える。
全力でファンと楽しもうとするその姿勢に、彼の『バーチャルホスト』としての矜持を感じずにはいられなかった。

【MCパート1】

不破の語りを遮るように、ワイワイとはしゃぎながら登場する5人。
「早かったねぇ!もうちょっと喋ろうと思ってたけどねぇ!」(不破)
「結んで!開いて!」とはしゃぐ一同を「じゃあ歌った曲も開いていきましょうか!」という見事な切り返しで回していくMC担当夢追。
ここから各自歌った曲の振り返りへ。

【ロメオ】
・一発目から転がしにいったんですか?死体を(夢追)
・今までで一番ちゃんとしたね(叶)
・振付を真似る剣持と「これでも頑張ったんだよこっちは!」と怒る葛葉

【ラストダンス】
・わるい剣持さんだ(加賀美)
・カバーCDで歌わせていただいたのですが、ステージで一回歌いたいと思っていたので気持ちいいですね(剣持)
・エアギターは「今日は違うな」ってやめました(剣持)

【トレモロムーン】
・いやカッコ良すぎでしょ!(葛葉)
・作詞作曲をbuzzGさんにしていただきました(加賀美)
 一同にべた褒めされ、感謝しながらも両手を合わせて照れる一面も。

【バッド・ダンス・ホール】
・3Dでお会いできて嬉しいです!(不破)
・体が軽い!全部!体重20kgぐらいしかなかった(加賀美)
・素敵な機会をいただきまして、マジで楽しかったです(不破)


※このMCパートでニコニコ生放送の無料放送分は終了。唯一まだ歌っていない夢追を評して『有料の男』がトレンド入りを果たすことに。
「無料で聴けると思うな!この人の歌が!」(剣持)

次の曲に入ろうとしてうっかり円陣を組む約束を忘れていた夢追と、それを囃し立てる一同。その様は年齢の枠を超えて、完全に男子のそれである。
「はいはいはい!緊張してました!」(夢追)
「それを忘れたら○してくれって言ってた」(剣持)
「あーあ、手を掛けたくなかった……」(加賀美)

カメラの画角を気にしつつ円陣を組み、「VACHSS!オー!」の掛け声の後に捌けていく5人。ステージには1人残される夢追の姿が。そして――

5. 死にたくないから生きている/夢追翔

「東京ビッグサイトー!ではなく、画面の前の皆さん!待っていた人も、待っていなかった人も、お待たせ致しました!夢追い続けて28年、バーチャルシンガーソングライターの夢追翔です!聞いてください、『死にたくないから生きている』!」
いつもの自己紹介とともに流れる彼のデビューソングに、歓喜の渦に包まれる赤一色のコメント欄。伸びやかな歌声と彼の実感の込められた歌詞、力強い掛け声やマイクパフォーマンスが我々を興奮へと誘う。
ラスサビの間奏で「夢は、叶えられる!!!」と叫んだ彼の姿に心を打たれたのは、きっと自分だけでは無いだろう。
正しくは「腕は、肩より上!」とのことでした。修正するか迷いましたが、当時の自分の思いを残すためにこのような編集で失礼します(2023/06/16)

「今この場で、この曲を、皆さんの前で歌えることが、どれだけの奇跡か。ただただ、嬉しく思います!にじFes第二幕、まだまだ続いていきますよー!最後まで、瞬きするんじゃねえぞ!」
初ステージとは思わせないほどの圧巻のマイクパフォーマンスを披露し、次へのバトンを繋いた。

6. 春を告げる/叶

「深夜東京の六畳半 夢を見てた」という歌い出しとともに、ステージ中央に叶が登場。アップテンポかつ曲調の難しい楽曲を軽やかに歌い上げる。
彼が腕を上げた方向に合わせてバックスクリーンに光の粒子が舞う演出は、3Dモデルの可愛らしさも相まってさながら春を告げる妖精のよう。
他にも彼が持つ猫のぬいぐるみ『ロト』の姿を模した電飾が現れたり、ラスサビで大量の花火が打ち上げられたりと、バックスクリーンを生かした演出は非常に見事であった。
彼のステージの特徴を上げるとしたら「目線の合う回数」であろうか。カメラの方向、つまりファンの方を向く回数が多いのだ。
もちろん他のメンバーも基本的にはカメラの方を向いて歌っているし、振り付けやカメラワークの都合もあるだろう。だが彼の場合は左右移動の時や振り付けの所作など、至るところでカメラを見ては手を振ってくれているので、より目線が合っているかのような錯覚を覚えるのだ。
ラストの投げキッスによるファンサービスなど、常にファンの視線を忘れない姿に、数多の経験を積んできたであろう彼の風格と魅力を感じた。

7. サムライハート/剣持刀也&不破湊

「Hey!Hey!サムライハート!」の掛け声と共に、ステージの両側から男子高校生とバーチャルホストという一見異色のコンビが登場。
イメージカラーが2人とも紫であることに因んでか、剣持の時は青色に変更していたコメントが紫に合わせられていく様は胸が熱くなった。
ステージの左右で歌っているにも拘らずカメラワークがバッチリと決まっており、ソロパートはもちろんサビでも歌詞割に合わせたカットが押さえられていてレベルの高さが伺えた。
そして何よりも印象深いのは2人の声の相性の良さ。特にサビのハモリが素晴らしく、聴いていて非常に気持ちが良いのだ。このハモリが聴けただけでも、この舞台を与えてくれたにじさんじに感謝の意を表明したい。
ハイタッチを決めたと思ったら間奏の間は腕を振り回したり威嚇したり、わちゃわちゃと動き回る可愛らしい一面も。「是非またこの2人で歌ってほしい」と思えるステージであった。

8. EZ DO DANCE -K.O.P. REMIX-/加賀美ハヤト&夢追翔

『劇場版KING OF PRISM by PrettyRhythm』(通称キンプリ)の劇中曲として使用されたTRFの往年の人気曲『EZ DO DANCE』のリミックス版の前奏が流れる中、加賀美と夢追の2人が登場。
アップテンポでノリの良い曲調、2人のパワフルかつセクシーな歌声と振り付け。サビの「EZ DO DANCE!」に合わせてジャンプする姿やラップパートでの見事な掛け合いなど、見どころがとにかく多い。豪奢なムービーやカメラワーク、縦横無尽に周りを照らすスポットライトの演出も、ステージを大いに盛り上げてくれた。
しかし特筆すべきはやはり最初の間奏で流れたショートムービーであろう。いきなり2人が回転しながらジャンプしたかと思ったら場面が切り替わり、エクスから借りた大剣を構えて飛び掛かる加賀美と、「これが!俺の!プランクで鍛えたシックスパックだあああ!!!!」と光り輝く腹筋を披露しながら腹で大剣を受けようとする夢追の姿が。しかしあえなく両断され、吹き飛ばされた夢追はキービジュアルと共に宇宙の星になってしまう。
ステージを見ていない方やキンプリを知らない方には何を言っているか分からないかと思うが、本当のことなのでそう書くほかない。この光景を100パーセント伝えるには筆者の筆力では遠く及ばないので、Blu-ray化した暁には是非見てほしい。きっと元気が貰えるはずだ。

【MCパート2】

「EZ DO DANCE!」の掛け声とともに4人が登場しMCパートへ。
「おいおいおいおい!なんだあのVTRは!」(剣持)
EZ DO DANCEの話題で盛り上がっていたため、今回は逆順で歌った曲の紹介をすることに。

【EZ DO DANCE -K.O.P. REMIX-】
・この曲だけ早く決まって、じゃあショートムービー撮るかって(加賀美)
・原曲での実際の流れを説明する夢追と「それが原曲なの!?」と驚く剣持
・無事にじさんじMARSとなりました。よろしくお願いします(夢追)

【サムライハート】
・間奏での動きについて気になる一同と「何人も講師を選んで最適解をね」とはぐらかす剣持
・僕たち似た色なので、一緒に歌わせていただきたいなと(不破)
・僕と言えばサムライハート、と言えば彼なので(剣持)

【春を告げる】
・もしかして、春告げてました?(夢追)
・叶さんが言うなら3月です/かなかなが呼んだんです(加賀美/剣持)
・(電飾について)ロトがね、どうしても出たいって言うから(叶)

【死にたくないから生きている】
・これがシンガーソングライターの歌じゃ!(剣持)
・ゆめおさんと言えばあの曲ですよね(不破)
・この場でやっぱり3Dライブをさせていただくということで、まずやるとしたらこれだろうなって(夢追)


「皆さんせっかく6人男で集まっているんですから……体、動かしたくないですか?」(夢追)
「え、いやもう疲れたよ」「いや全然」「すごい頑張ったし」(一同)
「ちなみに僕とハヤトは動かしたんでもういいかなって」(夢追)
「全員乗り気じゃないじゃないですか!台本の通りとはいえ!」(加賀美)
「残念ながらやめられません!ということで続いては企画のコーナー!」(夢追)

【男たちの大運動会!in にじFes2021】

「もう地獄かって聞かれてましたよコメントで!」(加賀美)
不破・加賀美・夢追の『アラサーチーム』と葛葉・叶・剣持の『若者チーム』に分かれて3つの種目を行い、負けたチームは勝ったチームからケツバットを受けることに。
「(ケツバットされても)リアクションしないからね」(叶)
「やめませんかこのチーム分け!?絵面が悪すぎる!」(加賀美)

第一種目:スクワット対決
・全員で1分間スクワットを行い、チームの合計回数を競う。
・しかし回数の申請はまさかの自己申告。
・「3種目あるから、3つ目のために温存しとく?」「若者は頭を使うんです、全部全力の根性論なんて古いんですよ」と相手を煽る剣持
・しかしいざ始まると『ポテンシャルの高さを見せる加賀美』『フォームが綺麗な不破』『悲鳴を上げつつも食らいつく夢追』のアラサーチームに対して、『真面目にスクワットをしながらもカウントを水増しする剣持』と『30秒ほどで諦めて立ち尽くす葛葉と叶』の若者チーム。
・相手チームへの妨害工作も始まり、もはやスクワット対決はどこへやら。
・申告水増し合戦で思わず「ガキは黙っとれ」と暴言の出る不破や、回数を申告する際に剣持に一杯食わされて「俺この先輩やだー」と膝から崩れ落ちる夢追の姿が見られつつも、最終的にはアラサーチームの勝利に。


第二種目:リンボー対決
・代表者1名を選出し、リンボーを行う。先に規定の高さを潜り抜けられなかったチームの負け。
・棒で遊んだり中指を立てられることに気付いて実践したりとひたすらに自由な若者チームに対して、本気で勝ちを狙うアラサーチーム。
・120cmに挑戦し既にギリギリな叶と余裕を見せる不破。50cm(実際は80cmほど)を宣言し共倒れを狙うも不破にクリアされ、やむなく剣持が不正ギリギリで潜り抜けイーブンに持ち込む。
・お互いに代表者を変更して再挑戦することになり、夢追が惜しくも失敗したところで尺の都合により終了。若者チームの勝利に。


第三種目:棒引き対決
・お互いに一本の棒を引き合い、より自分の陣地に棒を引き寄せたチームの勝利。尺の都合でそそくさと開始されることに。
・「リスナーの皆さん!こちらの配信は安全に細心の注意を払った上で行っております!」(夢追)
・お互いに全力で引っ張ったせいか加賀美の持ち手部分が折れるアクシデントが発生。実質2対3となり、若者チームの勝利。


そして罰ゲームのケツバットへ。嬉々としてバットを持って来る叶と、全力で素振りをする剣持。不破は叶から、夢追は葛葉から、そして素振りにおびえながらも加賀美が剣持からケツバットを受けることに。
周りの機材に気を使ったためか、想定外の威力の低さに「なんだこれ」と拍子抜けする大人たちと「これから大人チームがどんな格好良い歌をやっても、さっきケツ叩かれていたよなって」と最後まで煽りを忘れない剣持の一言で、大運動会は終了となった。

そして企画も終わり、先日のド葛本社ステージで飛び出した葛葉の迷言「くぅ~w」を擦り擦られながら葛葉以外の5人がステージから捌けていく。
さあ、後半戦の始まりである。

9.  88/葛葉

「みんな3周年一緒に迎えてくれてありがとー!いやー、ここに来れたのもみんなのお陰かなって思うんで、ね!4周年、5周年もみんなと迎えられるといいなあ」
運動会の疲れかそれとも照れ隠しか、はにかみながらもファンへの感謝を語る姿に胸を打たれつつ、彼のソロが始まった。
往年の人気アニメ『家庭教師ヒットマンREBORN!』のOPという、いわゆる「世代直撃」な選曲と、歌詞にちなんだ煌く夜空を思わせる演出。そして彼の伸びのある歌声がステージに響き渡る。クールでありながらもどこか温かい、優しさすら感じる歌声に沿うように、彼への愛に溢れるコメントが止むことは無かった。
後半のコーラスも見事なハーモニーを醸し出しており、じんわりと心に染みていくような素晴らしいステージであった。

10. PLATONIC GIRL/葛葉&叶&不破湊

警告音のような音が鳴り、炎が噴き上がる派手な演出と「Don't touch me!」の歌い出しと共に葛葉・叶・不破の3人がステージに登場。
「どーも皆さんこんにちはー!まだまだお前ら行けるよなー!?」と不破のマイクパフォーマンスから始まったステージは、先程までのエモーショナルな雰囲気とは一転。男性らしいセクシーな低音で歌い、全力で「カッコイイ」をぶつけてくる姿に、ステージもコメント欄も再びヒートアップ。
ここでも不破は高いポテンシャルを見せるが、途中で葛葉と叶の茶番に巻き込まれた挙句2人の「Sit Down!」で何故か土下座を披露する姿も。前夜祭での剣持や緑仙といい、有料ライブでの土下座は恒例行事となっているのだろうか。
歌ではクールに決めつつも、茶番やラストポーズ前の追いかけっこなどで可愛らしい一面を見せる3人の姿は、まさにアイドルであった。

11. カサブタ/剣持刀也&加賀美ハヤト&夢追翔

「画面の向こうに、熱量を届けるぞー!」と夢追のマイクパフォーマンスと共に剣持・加賀美・夢追の3人がステージに登場。
『金色のガッシュベル!!』のOPであり、サムライハート・88に次いで世代直撃かつ王道とも呼べる名曲であるが、注目したいのはこの3人の背景。
永遠の男子高校生・少年の心を持ったCEO・夢を追い続けるシンガーソングライターという三者三様の『大人になれない僕ら』がこの歌を選曲したという事実と、それを全力で歌い上げる姿に、胸が熱くならないはずがない。これはもう選曲の勝利と言う他あるまい。
「今日来ようとしてくれた人も、画面の前で見ている人も!悩んでいることとか、全部ここに置いていってください!」と夢追が呼びかける傍ら、エアギターのセッションを披露する剣持と加賀美。所在なさげにエアギターを弾く夢追と、歌う直前に完璧なタイミングでエアギターをぶん投げる2人。まさに『大人になれない』3人の歌声とパフォーマンスは、画面の向こうの我々に十分すぎるほどの熱量を届けてくれた。

【MCパート3】

カサブタの歌詞について語る剣持と加賀美、そして加賀美を驚かせるべく背後からそろりそろりと迫る葛葉・叶・不破。いたずらが成功し「大成功~」とはしゃぐ3人と「あまりにも大人じゃなさすぎる」と剣持の冷静なツッコミが入り、最後のMCパートが始まった。
「ケツバットの後に歌わせていただきました!」(夢追)
「3曲やったからもう忘れてますよ皆さん、ね!」(加賀美)

【88】
・よくやりましたね!あの後に!(加賀美)
・くぅ~w/語彙3種類ぐらいしかない(葛葉/加賀美)
・懐かしい曲なんですけど、好きだったので歌いました(葛葉)

PLATONIC GIRL
・ふわっち見てるとね、体のばねの違いを間近で感じちゃった(葛葉)
・楽しかった!めっちゃ良かった!(葛葉・叶・不破)
・ものすごい楽しそうに土下座してましたね(加賀美)

【カサブタ】
・超王道!(加賀美)
・硬派ですよね/適当な感想言ってる?(不破/剣持)


そしていよいよ最後の曲へ。「どうしようもなく生きてるからね」「ここまで一つ一つ積み重ねて来ましたしね」と最後の曲に向けて分かりやすいフラグを立てつつ、ポジションへ着く一同。
ポジションの間違いに気付かない加賀美に対して夢追が「フォーメーション本当にあっているかな?」と何度も問いかけるシーンや、間違いに気付いて一同にからかわれた加賀美が「何ですか!土下座ですか!?」とやけっぱちに言う微笑ましいシーンも見られつつ、最後の曲名を告げる加賀美のタイトルコールが始まった。


「ということで、あいにくの無観客ではございましたが、これからの、この景色が!より良くなることを信じて!祈って!皆さん最後にタイトルコールよろしいでしょうか?では、聴いてください!せーの!」


「「「「「「世界をかえさせておくれよ!」」」」」」

12. 世界をかえさせておくれよ/VACHSS

丁寧な前フリから『Virtual to LIVE』では無いだろうと踏んでいたが、締めはまさかのサンボマスター!
ポジション割は一体どうなっているんだ?と思わせるほどに全員がぐるぐると駆け回り、センターに来ては歌い、駆け回り、そしてまた歌う。そこには大人も子供も無く、ただ全力で歌い楽しむ6人の男子たちがいた。
普段はクールな葛葉が「カモォォォォン!!!」とはっちゃけたと思ったら、不破は「僕はくだらない毎日を変えて 君とキスがしたい」と膝立ちになりながら全力で叫ぶ。
女性パートでは歌っていないメンバーが手ぶりで盛り上げるようなしぐさをしたり、6人にちなんだ見事な歌詞割があったりなど見どころはたくさんあるのだが、この曲の感想は何と言っても「楽しかった」。その一言に尽きると思う。
これまで歌が上手い・パフォーマンスが激しい・感動したなど様々な感想を抱いてきたが、全身全霊で『楽しい』をぶつけてくるこのステージは、見ているこちらをも巻き込んで『楽しい』の波に飲み込んでくれるような最高のひとときであった。

【閉幕】

最後の一節を歌い上げ「ありがとうございましたー!」と叫ぶ加賀美とその場に倒れ込む5人。
「大丈夫ですか皆さん?……膝が、膝がー!」(加賀美)
「もう打ち上げ行こうぜ!」と軽口を叩きながら立ち上がり、一人ずつの感想を告げていくことに。

「前から男だけでライブが出来るようになったんですけど、より密度が増しましたと言うか、男子校みたいなノリでね。めちゃめちゃ楽しかったです!ありがとうございました!」(剣持)

「皆が全力だから俺も全力ではしゃげて楽しかったです!聞いてくれた人もありがとー」(葛葉)

「Zepp福岡で出させていただいてから約1年、なんでか分からないけど10年若返った気分でございます。次はたくさんのお客さんと同じように世界を変えれたらいいなと思っておりますので、皆様よろしくお願いします!ありがとうございました!」(加賀美)

「3Dで、こういったステージで歌うことが夢だったので、素敵な3周年という機会と、大好きなメンバーの皆と歌うことが出来て最高に楽しかった!ありがとうございました!」(不破)

「ライブを重ねていく毎にどんどん緊張が落ち着いてきて、その分はしゃぎに振って楽しく飛び跳ねたりしながらできて。それがまた最高記録を更新されて、今まで以上に楽しかったです!ありがとうございました!」(叶)

「初ライブということもあって、ぶっちゃけどちゃくそ緊張したしMCもあるし頑張っていきたいなと思ったんですけど、やってみたらマジで楽しさ160億パーセントだった!あとマジで楽屋がうるさかった!」(夢追)


どう締めるか決まっておらず若干ふわふわしながらも、最後は円陣を組みながら終わることに。


「それでは改めて、VACHSSステージでした!」(夢追)

「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」


こうして、最後まで自由なままVACHSSステージは幕を閉じた。


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時節柄、残念ながら無観客での開催となってしまったが、蓋を開ければどこまでも熱量と感動、笑顔に満ちた90分間であった。

何故Twitterのトレンドに『VACHSS』単体ではなく『VACHSS最高』の文字が躍り出たのか。その理由はこのステージを見た人ならきっとお分かりいただけるのでは無いだろうか。

最高のステージを見せてくれた6人に最大の感謝を。
彼らの今後の活躍と、Blu-rayの発売と、次のVACHSSステージの開催を切に願って、筆を置きたいと思う。VACHSS最高!


【VACHSSステージに関するアーカイブ】

【ニコニコ生放送】
【#にじFes2021​】にじさんじ Anniversary Festival 2021 公式無料生放送【DAY2】 5:00:01~
https://live.nicovideo.jp/watch/lv330558448#5:00:01
ニコニコ生放送にて公式無料生放送として配信されたもの。ライブ開始から約30分間(ロメオ~MCパート1まで)視聴可能。


【ニコニコ動画】
【#にじFes2021】にじFes2021 VACHSSステージ 最速感想放送https://www.nicovideo.jp/watch/1614948068
MCのイブラヒムがVACHSSステージ終了後の楽屋へ突入。実際の動画を一部流しつつ、各自が歌った曲の感想を語り合う。
※視聴には「にじさんじオフィシャル ニコニコチャンネル」の会員登録が必要。


【YouTube】
葛葉
【 Apex 】修行僧2【 エーペックス 】 13:48~
https://youtu.be/k8Fr0n7hkzc?t=828


雑談 | 60万人感謝とにじFes振り返り配信【にじさんじ/叶】 08:18~
https://youtu.be/iMV7jC0Qqto?t=498

加賀美
【雑談】3周年フェス、ありがとうございました!【にじさんじ/加賀美ハヤト】51:15~
https://youtu.be/S5NNtoz03ug?t=3075

不破
#にじFes2021 ​ 】3Dありがとうございました【にじさんじ】44:36~
https://youtu.be/ziYfFoTQPNc?t=2676

夢追
【雑談/chit-chat】にじFes2021で床ペロした男の振り返り枠【にじさんじ/夢追翔】 22:28~
https://youtu.be/ibMk08-43H0?t=1348

剣持
前夜祭とにじFesを生き抜いた伝説の傭兵、剣持刀也 47:30~
https://youtu.be/G0DRPWWADzM?t=2850

各自の視点から見たVACHSSステージを振り返る雑談。タイムスタンプはVACHSSに関する箇所からとなっているが、それ以外にもにじFesについて語っているライバーもいるので、気になる方はそちらも是非。


【ツイキャス】
https://twitcasting.tv/kanae_2434/movie/669702069
VACHSSステージの前日に叶のチャンネルにて配信。
VACHSSの名前の由来についてや、カタカナーシで遊ぶ6人の声を聞くことができる。




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