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トカラ列島、宝島

なんとなくの人生。なんとなく大学に入学して、時間は経過。周りの友達もどんどん成長していく中、自分は何がしたいのか、何のために大学に通って、何のために生きているのか、暗中模索を繰り返し、色々挑戦してきた。

そしてこの記事は、春休みもなんかしなきゃの想いで、前々から気になっていた村おこしボランティア団体、ecoffの活動に勢いで参加した僕の、宝島に行って帰るの冒険話である。

選んだ舞台はトカラ列島 宝島。ネーミングが最高なので、ここに決めた。キャプテン・キッドの財宝が眠っているとかいないとか、言い伝えられている。真相は如何に。 

宝島は鹿児島からフェリーで13時間掛かる、日本から遠く離れた離島。

真の宝物を探しに行く。

3月6日、時刻は夜21時。フェリーとしま待合所にて、同じⅮ日程のメンバーと、ここで初顔合わせ。ど緊張して、ぎこちない挨拶をしてしまった。その後の船内で、宝島を選んだ理由や、大学でしていることなどをしゃべり、打ち解けられたので、安心。船は23時に鹿児島港を出発。(わくわく!)

2日目 3月7日 昼11時頃 宝島到着!

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↑宝島港 出会いと別れの交差点

船から降りると、現地世話人家族に温かく出迎えてもらったあと、今日からお世話になるハウス(宿泊施設)にて、オリエンテーション。その後は海を見に行ったり、温泉に行ったりして今日はあっという間に終了。明日からのボランティアに備え、光の速さで眠った。

学びと経験の日々

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らっきょう畑の追肥作業。黒いビニールを敷くことで、雑草が生えるのを回避している。一つ一つ時間をかけて、人の手で肥料を追加することで化学反応が起こって、おいしいらっきょうが生まれると思うと、腰が痛いのも我慢できる。

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バナナ農園での作業。慣れない手つきで鎌を使って、バナナ木に生えた沢山の枯葉をバッサバッサと切り落とす。(けっこう楽しい)それから、いいかんじのバナナの束を収穫。どえらい量のバナナをハウスに持ち帰ったので、最後の帰る日まで、やたらバナナをモグモグしていた。

作業開始から4日目、非常事態発生。皆が帰る予定の船が欠航したので、ほとんどのメンバーが帰る日を前倒し。残念だけど仕方ない・・・。自分は幸い日程が多少伸びても大丈夫な暇人だった。てなわけで、残ることを決意。ボランティアの自分と、インターンの子の二人だけになったところで、ボランティアの路線も変わることに。↓

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公園のジャングルジムの補強のお手伝い。コンクリートで足場を平らな状態に戻すためにテープで高さを合せる。慎重かつ、スピーディーに。

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「保育園の非常階段の向きを逆にしてほしい」という声があったので、その願いをかなえることに、挑戦。非常階段を作り直すという、ハードルの高い内容に、戸惑うが、恐れることなかれ。基本のネジの取り付け、取り外しだけでも、慣れない工具を使っての作業だから、実際やってみるとほんとに難しい。体力仕事というイメージがあったが、自分がその現場の中に入ってみて気づいたのは、思考と観察を常に行っていたことだ。効率のいい方法を考えながら、進めていく。どんなに厳しい課題でも、協力して一つ一つ確実にクリアしていけば絶対に終わる。そして3日かけて、完成に至った。

島の海

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休憩時間などの合間合間で、綺麗な海を見に行って、心を癒し放題。

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透き通る海水。

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海岸。場所によって青とか透明とか、海の色がけっこう違うような。


楽しい思い出もたくさんできた。

島に複数存在するうちの、大きい鍾乳洞に行った。自然の力が長い年月をかけて、生み出した巨大な迷路であり、芸術の中を皆で大冒険。洞窟の中は分岐しまくっていた、何千通りのルートがあるのやら。こういう時、帰って来れないんじぇね?という最悪の事態をつい想像してしまう。懐中電灯を持って、真の暗闇に潜り込み、縦横無尽な岩場を練り歩く。ちなみに岩場を歩く時は体の動きを大きく使うことが、コツだそうな。

壮大な大自然の中に、ちっぽけな人間が潜り込むと、恐怖に近い感情が湧くこともある。しかし、一人じゃないことが、この時、自分達の最大の武器だった。ゆえに自然の怖さと立ち向かい、乗り越えることが出来た。

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大冒険からの無事、生還!

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島の夜は冷え込むので、焚火で暖を取る。時々、火の粉が風に乗って飛んでくるのでスリリングだった。

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放牧。島ならではの凄い光景。牛以外にも、猫やニワトリ、ヤギなど、たくさんの動物が島に存在。人と動物が共生してる環境がここにある。毎朝、ニワトリの雄叫びに起こされていたのが懐かしい。

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崖の上のⅮ班。とんでもなくダイナミック。

そして、帰る。

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世話人の方や、地域おこし協力隊の方、住民の方、Ⅾ班の仲間、島の子どもたち、旅するカメラマンの方・・・。ここに来て出会った人たち、皆に感謝。たいへんお世話になり、沢山の元気を貰って、生きる上での大切なことを教えてもらった。例えば、就活の2社一択はナンセンス。どこを選択しても、そこで成功する、幸せになるかどうかの可能性は全部フェア。つまり、いちいちどっちの会社がいいか、条件で決めるよりも、直感で,行きたいと思ったところがあれば行けばいいし、なければ地域おこし協力隊になればいい、海外に行ったっていい、要は自分の心に従えばいい、なんだってそうだ。なんとなく曇っていた心が晴れた。そして普段の日常へ帰る。

宝島で得た、思い出も経験も、価値観も、僕の人生の活力にして、元気に走り続けたい。人生はなるようになる。


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