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上田岳弘 ニムロッド
先週、日経新聞でChatGPTの事を書いている芥川賞作家の記事があり、上田岳弘氏の名前を始めて知って、2019年芥川賞受賞作のニムロッドを読んだ。
村上春樹氏が30年遅く生まれた時代を過ごしていたら、こんな小説を書いたのだろうと思う。私は村上春樹氏より10年遅く、上田岳弘氏より20年早い時代を生きてきた人なので。
『街とその不確かな壁』第一部
『街とその不確かな壁』の第一部を読み終える。
ネタばれで第一部の内容を簡単に書くと、17歳の私と16歳の彼女の恋愛と失恋(彼女が消えた)物語。 本好きな高校生の純愛の交際の描写と、彼女が語り私が記録していく壁の中の世界の話が、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の様に交互の章で語られる。最後の結末の意外さと不透明さが初期の村上春樹の作品で独特の余韻と読者の想像を残していた。こんな感じ
もうすこし考えると、ここまでは『ハードボイルド』に比べて、素直な小説の様に読めてしまったし、二部の展開を期待して、今日は終わり。
『街とその不確かな壁』の一部を読み終える。読み進めていた時に予想していたストーリーとは違った結論だけど、春樹イコール主人公で考えると、結局、今の春樹はどちらを選んだ人なんだろう。
壁の内側に留まった人の様に思えるし。後書きからは、最初は、この一部で小説は完結していたらしい。
『街とその不確かな壁』を読みながら、大学一年生の夏休みで全ては終わった。後は、余生を生きている。