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テーマ1.「道」とは何か

老子に始まり、荘子が集大成した思想を「老荘思想」と呼び、その学派を道家という。
道家の名のとおり、中核の概念は「道」である。老子には、「道」という言葉が数えきれないほど登場する。
中核概念でありながら明確な定義がない。それどころか、最初の章(體道第一)は「道の道とす可きは常道に非ず」という一節で始まっており、いきなり煙に巻いている。これが老子である。
「これこそ道だ」と言えるような普遍定義はないと老子本人が言っているにもかかわらず、「道」とは何かという問いを立てたので、老子から叱られそうだが、ここでは定義の代りとして、「道」の全体像を感覚的に理解するために八つの章を選んでみた。
読んだうえで、なにやら魅力的だけれどもよくわからない、という印象を持っていただければ十分である。老子はまずそこから入らねばならない。

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