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給湯器の交換顛末記

少し前から我が家のエコキュートが微妙な水漏れを起こしていて、調べたところ接続ホースの一部が裂けていて、そこから水が「滴って」いることがわかりました。そもそも「漏れ」まで発生していれば本体がそれを検出することになっているのですが、圧力に影響するほどの量ではないですし、目に見えてお湯の量が減ることもありませんでした。

まあ「自分で直せるかな?」とも考えたのですが、耐熱ホースを入手することは出来そうだったものの、接続部分のパッキンとかの種類がわからず、それに交換の際に間違いなくエアーがはいるので、それを抜くための手順が説明書が無くてさっぱりわからず、メーカに点検をお願いすることにしました。

症状は事細かに説明しておいたので、もしかしたら修理もしてくれるのかなと思ってもいたのですが、急ぎではないと伝えておいたにもかかわらず、わざわざ大雨の日にやってきて、ちょっと見ただけで「今日は修理はできません」と言って「ホースなどの部品交換になり、取り寄せに時間がかかります」と後日、見積もりを送ってくれるということでソソクサと帰っていきました。ちゃんと写真もFAXしたんだから見に来なくてもわかるだろと思ったんですけどね。雨の日に。

後日、連絡があって修理費用の見積もりはウン万円(ウンは後半の数字)かかり、修理しなくても見積もり費用の数千円(この数も後半)くださいと来ました。そりゃ10年は超えているけどまだ20年とかにはなっていないんですが、ホースだけでこれだけかかる道理が良くわかりません。本体はぜんぜん元気なんですけどね。冷静に考えれば純正部品代と人件費を足せば、そのくらいになるのだろうとは思いますし、メーカー指定の業者ではあるので、悪徳業者ということでもなく他で見積もったところで、素人修理でなければ似たりよったりになりそうです。

さて本体もそれなりに古くなっていて、ここで修理をしたところで、調子が悪くなってくるのも時間の問題です。あと10年使えるということにはならないでしょう。だいたい給湯器が壊れてから交換ということになると未だに部品不足というか人手不足があるようで、結構時間がかかってしまうので、冷静にあれこれ検討する余裕がありません。さすがに風呂に2週間とか入れなくなるのは避けたいです。ちょうどタイミングよく今ならそれなりの補助金も出るようですし、交換を検討することにしました。

とはいえ選択肢がそんなにある訳ではありません。WEBで探したカタログを見ると何だか素敵なことが書いてあるのですが、よくよく見るとオプションであって別途費用がかかるものも多いです。電話とFAXまたはメールで業者に問い合わせたのですが、現状の写真とかも送ったのですが、あまり細かく調べてくれているわけではなく、既存の設備への交換なので、果たしてそのオプションが設置できるのかもあやふやな答えしか返ってきません。見積もりをもらってもどの範囲の見積もりなのかすらちゃんと書いていないのですよね。

新しくなった給湯器の本体(いわゆる室外機は別にある)

こんな事を気にするのもエコキュートには前科があるからです。家を建てたのはもう四半世紀も前の話で、最初は普通にガス給湯器を使っていたのですが、それが壊れた時に(我が家の電気使用量は馬鹿にならない量ですし)電気代も安くなることだしエコキュートにするかと工事をお願いしました。まだギリギリ給湯器は使えたので(さすがシンプルな機器は強い)時間の余裕は無くはなかったのですが、それでもバタバタと選ぶ羽目にはなりました。急な出費でもありリーズナブルなリース払いが出来る業者があって喜んだのですが、契約するとリース会社から契約内容の確認という電話があり書類が送られてきて、強い調子で購入経緯の確認を迫られました。何だか業者ではなくてリース会社がモノを売っているようなありさまです(通常のリースではそんなことはありません)。よほどトラブルがあったのかもしれませんが、売買の主体がどこにあるのか良くわからない商売です。

さらに悪いことには設置が済んでから、わざわざ選んだオプション機能が動作しないことがわかりました。まあ浴室の場所が悪かったらしいのですが、それがわかっていれば本体の設置場所を検討することも出来たでしょうに、もう工事自体は済んでいたので、それもママなりません。結局、オプションの無い機種に本体のみを交換することになり、急遽、追加工事を手配してくれました。急いで工事はしてくれましたし、費用もオプションのない機種の値段に値下げしてくれたのですが、それでも数日間は風呂なしを我慢することになってしまいました。

という経緯を今回も見積もりの際に説明したはずなのですが、対応した人からは大丈夫とスルーされていました。そして機種を決めてイザ正式見積もりに進んだ際に「あー実はオプションは無理です」という返事。それで機種検討をやり直しです。いったい何を根拠に大丈夫という返事をしていたことやら(どうも工事担当者に話が行ってからわかったようです)。結局、一番シンプルな機種に落ち着きました。それでも前回からは少しは機能が増えているのですが、楽しみにしていた追加機能は実現できずじまいです。せっかく交換なのに目新しい変化はなく、ちょっと残念。

台所に設置したリモコン(無線LAN子機内蔵)

その増えた機能で目立つのがアプリによるリモコンです。設置した物理的なリモコンが無線LANでネットに接続できて、スマホアプリから風呂の状態を確認したりお湯はりをすることができるんです。まあ風呂の栓は自動になっていないので、お湯を抜いた後に乾いてから栓をしておかないとマズイのですけどね(それでも一定時間水位が上がってこないと自動停止する機能はあるようです)。ただ使いこなしているというところまでは出来ていなくて普通は台所にあるリモコンをポチッとしているのですが、お湯はり完了の通知が来るのだけは便利に使っています。これ何台もスマホを登録できるのかは未確認。便利なのは良いのですが、ちょっとセキュリティは心配です。ハックされて勝手に風呂にお湯を張られてもどうかとも思いますが、あまり安易にこの手の機能を入れると何らかの踏み台にされたりしないかと余計な心配をしてしまいます。

アプリの画面

前の機種に比べると気持ちだけお湯がマイルドになった気もします。何が違うのかはわかりませんけど。新しくなったせいなのかUVが効いているのかはわからないのですが、時間が経ってもお湯が悪くなりにくいのは確かなようです。それから取説にかなり丁寧にメンテ方法が書いてあって好感が持てます。ああちゃんとお手入れしないといけないですね。

今回は準備する時間もあり普通に買ったので、リース会社云々は出てこないのですが、補助金は購入後にその書類の写しを添付して申請するという手順で、もらうまで時間がかかります。一旦は全額払わなければならないのは効果が減ってしまいます。この手の作業は業者が代行してくれたほうが手続きに熟練しているので助かるのですけどね。まあ行政は出せばいいと思っているだけで、その効果については全体の金額しか見ていないのでしょう。政策を決める人と執行する人がバラバラで、やりっ放し感が漂います。

何だか長くなってしまいました。一戸建てに住んでいると設備の面倒まで自分で見なければならないので何かと大変です。随分と経験値を稼いだので、気をつける点は覚えたつもりですが、業者に比べれば知らないことも多いですし、普通の人であれば知識のギャップはかなりあります。それにつけ込んで商売をしている業者も減らないようですし、専門家に任せろ的に説明をちゃんとしないところが多く、そもそも問い合わせにきちんと答えていません。製造業者と設備業者の間の関係がなかなか微妙で、設備業者が零細であったり体質が古いことが多く、如何に値引くかという商慣習が蔓延っているように思えます。もう製造業者は誰でも工事が出来るような情報公開をして、工事費については感知しないで卸値は公開して設備業者とのズブズブをやめる時期なんだと思いますよ。給湯器に限らず設備業者を囲い込む戦略は見直したほうが良いです。その方が健全な業者も参入するでしょうし、中古市場とかも確立すると思うんですよね。もう少し一戸建てオーナーに優しい世の中になってほしいものです。

ヘッダ画像は浴室のリモコン

#エコキュート #給湯器 #電気上手 #工事業者 #一戸建ての設備

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