高校野球って誰のもの?

みなさん、こんにちは!先日、大学の先生と同級生で岐阜にゴルフに行ったのですが、まさかの大雪…。7ホールでクローズされてしまいました…。せっかくの貴重な機会だったのに、残念です…。3月にリベンジするので、それまでまた練習します!

さて、今回は連日メディアで取り上げれている、聖隷クリストファー高校の選抜代表落ちの件について、僕なりの見解をお話できたらと思います。そしてみなさんと意見が共有できるとうれしいです。


高校野球の歴史

近年では、国技ともなった野球。日本に伝わったのは1871年。アメリカのホーレス・ウィルソンが東京開成予科(東京大学)で野球と似た遊びを伝えたといわれています。その後、ナショナルチームが結成されたり、初の早慶戦が行われたりと、野球は南北戦争期に普及します。当時のユニフォームは兵隊の格好だったそうです。

そして1915年。全国中等学校優勝野球大会、つまり夏の甲子園が初めて開催されます(豊中球場)。その9年後の1924年には全国選抜中等学校野球大会、つまり春の甲子園が開催されます(名古屋市八事)。ちなみに第一回で使用されたグラウンドは、高校野球界に大きな旋風を巻き起こした中京商業(中京大中京高等学校)の校舎の近くにあります(授業で強調していわれました(笑))。

しかし甲子園大会は1940年、戦争を機に中止になり、多くの球児たちの夢を奪っていきました。しかし1946年には大会が再開され、王貞治(早稲田実業)板東英二(徳島商)江川卓(作新学院)KKコンビ(PL学園)など多くの野球選手を輩出していきます。また、星稜-箕島の延長18回の攻防、早稲田実業-駒大苫小牧の再試合など数々の名勝負を繰り広げてきました。そして2018年には第100回全国高等学校野球大会が開催され、高校野球は100年にも続くスポーツとなりました。


今回の選抜大会の選考について

さて、そんな高校野球を騒がせているのが、聖隷クリストファー高校の落選です。連日ニュースで取り上げられているので、概要についてはみなさんご存じだと思います。端的にいうと、秋の東海大会で準優勝であった聖隷クリストファー高校が落選し、ベスト4だった大垣日大高校が選抜されたということです。この判断について世間は大騒ぎ。数々の有名野球選手がTwitterで意見を述べたり、浜松市長が「高校野球始まって以来の汚点」と発言したり、署名活動がされたりと、多くの高校野球ファンならびに聖隷OB、浜松市民が激怒しました。

確かに準優勝校ではなくベスト4の高校を選んだことは、私も大変疑問であります。高野連も「個人の技量が勝る大垣日大の方を選んだ」と、到底納得できないような説明をしており、「野球はチームスポーツであるのに、どうしてこのような理由なのだ」と上原浩治さんも仰っています。聖隷クリストファー高校の選手の気持ちを考えると、胸が痛くなります。もし私が聖隷の選手だったら、おそらく怒り狂って、野球をやめていたでしょう。


しかしこうして客観的な視点から今回の一連の騒ぎをみていると、思うことがあります。

それは、関係ない人間が騒ぎすぎているということです。

くだらない正義感を気取った国民による大垣日大への誹謗中傷、火に油を注ぐように問題を大きくしていくメディアや権力者たち。このような報道や発言を聞いて、大垣日大の選手たちはどのように思っているのでしょうか。彼らは大垣日大の選手たちを貶めたいのでしょうか。おそらく今、春の甲子園に向けて練習している大垣日大の選手は、罪悪感に苛まれているでしょう。「本当に僕たちが出場してもいいのだろうか」「脅迫文とか送られてくるのではないか」「甲子園でヤジとか飛んでこないだろうか」。こんな気持ちが芽生えても無理ありません。そのような思いにさせているのは、まぎれもなく大人たちです。

別に私は、聖隷クリストファーが落選したことが正しいとも思っていません。妥当な評価がされるべきだと思っています。しかし、選ばれた大垣日大の選手たちには何の非はありません。我々にできることは、無事に甲子園が開催されて、すべての出場選手が最大限のベストパフォーマンスを発揮できるように見守ることではないでしょうか。

「高校野球は誰のため?」それなまぎれもなく高校球児のためです。

高校野球ファンのためでも、OBのためでも、市民のためでもない。自分のためです。そんな夢に向かって頑張っている選手たちを応援してあげることが我々のできることではないのでしょうか。




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