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イスラエルのイラク爆撃

 イスラエル空軍がイラクを爆撃したとの報道が流れ始めた。報道しているのはロンドンで発行されているアラビア語紙の『アッシャルクルアウサト』である。アラビア語で「中東」という意味の新聞のタイトルである。サウジ資本の新聞である。不思議なもので、アラブ諸国では検閲が厳しいので、アラブ世界で発行される新聞は概して面白くない。面白いのは海外で発行される新聞である。結果としてアラビア語のメディアの首都が、ロンドンになっている。

 さて同紙によれば、イスラエルはイラク軍を爆撃しているのではない。イラク国内のイランの拠点を目標としている。これまでもイスラエル軍は、シリア国内のイランや親イラン勢力の拠点を爆撃してきた。今やイラクまでもが、その攻撃範囲に入った。イスラエルのイラン叩きは、新しい段階に突入したと言えるだろう。

 しかも攻撃には最新鋭のF35というステルス機が使われている。レーダーに捕らえられない特殊の機体の航空機である。中東は、常に最新兵器の実験場になってきた。F35にとっても最初の本格的な戦場が中東となった。

 注目されるのは、イラン側の対応である。これまで通りに、じっと我慢して、これ以上の緊張の激化を防ごうとするのか。注目される。それにしても、イスラエルは何とかイランを挑発して、中東に戦争を引き起こしたいのだろうか。


写真はアメリカ空軍のF35機

U.S. Air Force photo by Master Sgt. Donald R. Allen

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