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なるほどな、と一人で納得していること

今年で36歳になるという事実に「はあ......」と多少の落胆を隠せないわけですが、36年も生きていると、どんな鈍感な人間でもわかってくるということがあります。「薄々そうじゃないかとは思っていたけど、俺って......私って......」というやつです。

いきなり核心入りますが、私の場合は「自分を表現する」ことが、もうだいぶ苦手ということが分かってきました。目立ちたがりか、目立ちたがりでないかでいうと、多分人よりは目立ちたい側の人間だとは思います。ただ得意か不得意かでいうと後者です。既にこの文章に関しても、早くも下書き保存をして、人の目に触れない場所で永久にサーバーの肥やしにしたい気持ちになってきています。指をプルプルさせながら、キーボードを叩いてます。

私は人の話を聞くこと仕事が大好きです。インタビュー好き。編集者としての仕事がメインだった時も、ライターさんの横で「俺が質問したい、俺が聞きたい......」とずっとウズウズしていました。人の話を聞いて、それを文章にするのが好きなんでしょうな。翻って自分のことを書くのは苦手です。だから「コラム」や「エッセイ」の類は、それが誰かに依頼された「仕事」ということになったらたぶん大丈夫なんでしょうけど、こういうブログみたいな場所で自分の思いを綴るということは、苦手意識が抜けませんし、続きませんね。やりたくないとかじゃなくて「うまくできないなー」「つまらんなー」と、激しい自省の念が絶えず襲いかかってくるのです。

純粋にそういう文章を書ける人を尊敬しますし、憧れも(多少)あります。椎名誠さんに憧れて、この世界に入ってきた人間ですからね。最近のやや華やかな世界のウェブ記事ってライターさんがバンバン表に出てきて、インタビューしてるのですが、ああいう感じの記事でも、個性ゼロのすっごいニュートラルなトーンで文章を書いてしまいそうだな。

だから私はいつも裏方に徹したいのです、とかそういう話ではありませんよ。そういうことではなく、モノを書いたりする仕事に関わって(’だいたい15年)、ようやく自分の得意不得意がわかってきたという、オチもなにもないお話でした。

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