朽ち果てる



高く振り上げた拳を

叩きつけた痛みさえも

薄れた記憶のかけら

傷跡だけを見つめては

悲しくため息を吐く

もう一度だけこの腕を

頭上高く振り上げて

大地に叩きつけたなら

何か変わる気がした

何か変える気はあった

だが時は止まらない

老い朽ち果てる我が身

立つことも出来ずに

横たわり悔しさ溢れる

わずかに上げた腕は

力尽きて大地に落ちる



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