SQiP研究会メトリクス演習コース10周年記念イベント「SQiPソフトウェアメトリクスカンファレンス」

はじめに

ソフトウェア品質管理研究会(SQiP研究会)のメトリクス演習コースが10周年を迎えました。10周年を記念し、修了生の皆様が集まるカンファレンスを初開催しました。
お世話になりました主査・副主査の小池利和さん・小室睦さん・野中誠さんへの感謝を込めて、イベントを企画・開催しました。

SQiP研究会 メトリクス演習コース

イベント名

シンポジウム、カンファレンス、フォーラムなどの言葉の違いから、「SQiPソフトウェアメトリクスカンファレンス」というイベント名にしました。ただ、名前が長いので、主査の小池利和さんのお名前から、通称『小池祭り』と呼ぶことにしました。

シンポジウムとカンファレンスの違い
 カンファレンスは「会議」や「協議会」のことを指します。特定の組織に属する当事者だけが参加でき、第三者にあたる聴衆はいません。基本的な流れはシンポジウムと同じです。

山岡光,「シンポジウムの意味とは? 進め方やセミナーなどの類語との違いも解説」,2022,https://news.mynavi.jp/article/20210604-1892598/

イベントの案内

メトリクス演習コースが今年で10周年を迎えました。つきましては、10周年を記念いたしまして、修了生の皆様が集まるカンファレンスを初開催いたします。
皆様のよい思い出になっていると思われます『アフター※』のような場にしたいと考えております。本研究会では分科会の後のアフターでしたが、今回は研究会修了後のアフターとなります。
※アフターとは、メトリクスに関するメンバーの事例紹介を肴に飲みながらリラックスして語り合う場です。
アフターですので、発表者も募集いたします。発表は、メトリクスが少しでも関係していましたら、どのような内容でも結構です。是非、積極的にご応募をしていただけますと幸いです。
また、小池さん・小室さんのご講演も予定しております。お楽しみにしてください。

イベント概要

日本科学技術連盟の東高円寺ビルをお借りし、リアルとオンラインのハイブリッド開催としました。
日本科学技術連盟の平山照起さんには、イベント開催に際して、多くの支援をしていただきました。平山照起さんに感謝を申し上げます。

日時

2023/1/14(土) 13:00~17:30

会場

Zoomオンラインミーティング & 日科技連東高円寺ビル

後援

(ソフトウェア品質技術者のための)データ分析勉強会

協賛

株式会社プロセス分析ラボ

イベントタイムスケジュール

13:00~13:10 オープニング
13:10~13:40 修了生自己紹介
13:40~14:20 小室睦さん講演
14:20~14:30 休憩
14:30~14:45 柏原一雄さん発表
14:45~15:20 松永健二さん発表
15:20~15:30 休憩
15:30~16:00 松田元輝さん発表
16:00~16:15 青山弦太さん発表
16:15~16:30 加藤拓海さん発表
16:30~16:40 休憩
16:40~17:20 小池利和さん講演
17:20~17:25 クロージング

参加者

メトリクス演習コースは10年間で、117名の方に参加していただきました。
小池祭りには、その中で36名の方が参加していただきました。約30%の参加率です。
また、リアル参加とオンライン参加の比率は、20:16でした。半数以上の参加者の方が、東高円寺の会場まで足を運んでいただきました。富山・新潟から足を運んでいただいた方もいらっしゃいました。

修了年度毎の参加者数

セッション紹介

オープニング

オープニングでは、メトリクス演習コースの開始された2013年度の成果報告資料を見ながら、研究会に参加していた当時の状況を思い出しました。

https://www.juse.or.jp/sqip/workshop/report/attachs/2013/20140228-iii.pdf

【2013年度の成果報告資料で紹介されていたメトリクス演習コースの説明】

  • ソフトウェア品質技術の1つの柱とも言える メトリクスに特化した新設のコース

  • メトリクスの測定方法、分析手法、実践的な活用方法を学ぶ

  • 「学ぶだけでなく、業務で実践を!」という掛け声のもと、 学んだことは業務で活用することを目指す

  • 講師陣が共著した書籍「データ指向のソフトウェア品質マネジメント」(2013年度日経品質管理文献賞 受賞)が本コースのテキストの元ネタ

  • コースの進め方:『講義』と『ツールを使った演習』 手を動かす!やってみる!

  • アフター活動:研究会が終了した後の18:30から本音で意見交換、異業種の取組みを多彩なテーマで様々な視点から学べる

  • 成果・所感

    • 統計的手法(R含む)やEXCEL VBAなどの手法を知るだけでなく、実際に活用し、習得することができた

    • メンバ間で事例を紹介し合うことで、現場での活用方法や活用ノウハウも学ぶことができた

    • 手を動かすことにより、 高い満足度と成果を出すことが出来た

    • 講師・メンバに恵まれ、よいカリキュラムで学べた、大満足の1年でした

成果報告資料の中での講師紹介は以下のような感じで遊び心が溢れており、講師陣との交流を通して良い関係が築けていたことがうかがえます。この関係があったからこそ、多くの方に、今回のイベントにも参加していただけたのではないかと思っています。

  • ダンディ野中:
    バスの声量と重厚感のある講義内容で聴衆を魅了する

  • ジェントル小室:
    統計学の大海で迷える子羊たちを解決に導く

  • ワイルド小池:
    ブロンズ色に輝く肌 未来を見つめる鋭い眼光 テニスと酒とメトリクスを愛する

修了生自己紹介

イベントに参加した修了生の皆さん全員に、一人ずつ自己紹介をしていただきました。自己紹介では、「私の思い出は○○です。」といった形で、研究会の思い出を一言ずつ語っていただきました。
半数以上の方は、研究会で学んだ思い出ではなく、研究会後の夜に行っていた交流(飲み会など)の思い出を語っていたように思います。

講演・発表

5名もの修了生から「発表するよ」と言っていただきました。
講演と発表では、以下のようなキーワードが登場しました。

  • ピアレビュー

  • 管理図

  • 前倒し比率(前倒し率)

  • R

  • 不具合チケット

  • 因果推論・因果探索

  • 可視化

  • 工数

打ち上げ

セッションではありませんが、イベント終了後に、「華龍飯店(通称:豆苗や)」で打ち上げをやりました。「この打ち上げのために、小池祭りに参加した」という方もいらっしゃいました。
ちなみに、メトリクス演習コースで飲みに行くときは、必ず「豆苗や」でした。本当に何度も飲みにいきました。終電近くまで飲んでいました。必ず注文していたのが、豆苗炒めと紹興酒です。今回の打ち上げでも、もちろん注文しています。

小池祭り参加者の声

「またやりましょう」という声を多くの方からいただきました。
企画段階では「毎年やるようなイベントではないよね」と言っていました。しかし、今回参加者の方から「楽しかった。ありがとう。」「毎年やってもいいんじゃない?」「毎年やりましょうよ」というような声もありました。企画した身としては、大変うれしかったです。
参加者の皆様の声を大切にし、今後の開催形式や開催頻度を検討してみたいと思います。

まとめ

主査の小池利和さんからは、以下のメッセージをいただきました。

メトリクス演習コース 10周年記念カンファレンス(小池祭り)にご参加頂き、ありがとうございます。
皆さんのご活躍している様子を伺い、10年間続けてきた甲斐があったと感慨深い思いです。
ただ、カンファレンス中にあまり会話の時間が取れず、折角会場までお越し頂いたのにお話をすることができない人が居たのは心残りです。
もし、またの機会があれば、もっと会話をする時間を設けたいと思います。次こそは皆さんの近況を聞かせてください。
今後とも、部下や同僚をメトリクス演習コースにご派遣頂ければ幸いです。また、卒業生の皆さんの実践Tへの参加も期待します。

研究会活動は1年限定で終了しますが、せっかく出会った仲間ですので、修了後も、情報・知識・悩みなどを共有できる場があることは素晴らしいのではないかと感じました。
SQiP研究会を立上げ・継続的に運営してきていただいた皆様に感謝し、またこういったイベントを企画・開催してみたいと思います。関係者の皆様、ありがとうございました。

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