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2020年を振り返って

2020年もいつの間にか過ぎ去り、気がつけば2021年。こうして記事を書くのもだいぶ久しぶりな気がします。

どーも、お元気でしたか?

私はあまり元気に過ごせた2020年ではありませんでした。新型コロナに感染こそしていないものの、生活や仕事のリズムが大きく乱れて、心身共にダメな一年を過ごしてしまいました。久しぶりに文章を書くリハビリも兼ねて、個人的な2020年を少し振り返ってみようと思います。


書店員に転職したはいいけれど

2019年10月に書店員へと転職しました。とは言え、正社員の募集なんて今時ないのでアルバイトからのスタートです。シフトと収入面の不安から最初のうちは前職もバイトで続けていましたが、3ヶ月も経つ頃にはそれなりのポジションも獲得できたので、年度末で前職を退職して書店員として生きていくことを決意しました。

新型コロナが広まり始めたのがちょうどその頃です。

前職は子どもと関わる仕事だったので新型コロナへの対応は早かったです。3月末までは働きつつ有給を消化する予定だったのに、2月には事実上の休業で収入が絶え、出社も許されないので退職手続きは郵送と電話で済ませました。ろくに挨拶も出来ませんでした。7年も働いた職場を、自然消滅した恋人みたいな気分で去るのは少し寂しかったです。実のところ、結構つらいものもありました。

まあ、これからは書店員をがんばろうと気持ちを切り替えたものの、すぐさま3月には時短営業が始まり、4月には休業が決定します。


読書に集中できない日々

私は自宅以外で本を読むことが多いです。

電車の中やカフェで休憩しながら、あるいは美味しいパンを買って公園で日向ぼっこをしながらとか。図書館とかも大好きです。適度な騒音や人の気配に囲まれている方が読書に集中できます。自宅だとネットやゲームを始めてしまい、なかなか集中が続きません。

書店の休業期間中、時間はたくさんありました。それなのに、私は本を読むことが全然できませんでした。

外出できないという環境的な要因もありましょう。でもそれ以上に、心理的な要因が重かったと今では思います。外出すれば感染リスクが高まります。カフェもパン屋も閉まっています。書店もいつ再開するのか分かりません。ただでさえ少ない収入も激減して無駄遣いをする余裕もありません。一時は収入を確保するために、始めたばかりの書店員を辞めることすら検討しました。あと1ヶ月、緊急事態宣言の解除が遅れていたらきっと辞めていたと思います。

先行きの見えない日々の中、私は落ち着いて読書をする余裕がどこにもありませんでした。

心と体に余裕がないと好きなことひとつ出来ません。読書があんなにも疲れるなんて、今まで思いもしませんでした。文章を書いたり絵を描いたりするのも好きなのに、どうにも集中が続かず、普段ならもう一踏ん張り出来るところで踏ん張れません。本を読んでは閉じ、文章を書いては削除し、絵を描いてはゴミ箱に捨てる。そんな自分が嫌で、どうにも気持ちが沈んでいく毎日が嫌で本当に仕方がありませんでした。心がくしゃくしゃにしぼんでいくのが自分でも分かります。気分転換のひとつでもしたいのに外出すら出来ません。

本当にびっくりするくらい本を読みませんでした。読めませんでした。

ではまあ、休業期間中に何をしていたかと言うと、ひたすらにゲームをしたり、アニメや映画を朝から晩まで観ていました。感想でも綴りながらゆっくり鑑賞出来れば良かったけれど、そんな気分にはどうしてもなれず、ひたすらに画面を見続けたせいでいつも疲れていたような気がします。良い作品にもいっぱい出会えたから楽しい時間ではありましたが、その楽しい気持ちをキープするので精一杯でした。

いつもならその楽しい気持ちをアウトプット出来ていたのに、どうにもコントロール出来ません。気がつけばツイッターも一週間くらい無言なんてことが結構ありました。そんなときは取り繕ったかの様に適当に楽しいことを書いたりもしたけれど、内心は結構ずたぼろだったりします。


書店が営業再開したはいいけれど

6月頃には書店の営業が再開しました。これまで通りとは言えないけれど、日常が戻ってきたことは素直に喜ばしいことです。でも、現実はなかなかに厳しいものでした。

まず手始めに、休業期間の売り上げが無くなったことでスタッフが減らされました。シフトも減らされました。すでに前職辞めちゃったのに、さらに収入減です。もともと人件費を削りたい思惑もあったのでしょう。新型コロナがいい口実と理由になりました。

また、世間は未だに外出自粛の真っ最中。厳しい業界が多い一方、巣ごもり効果で書店は本の需要が伸びていました。そしてタイミングが良いのか悪いのか、『鬼滅の刃』の大ブームが到来です。スタッフは減らされたのにお店は大盛況だとさ、めでたしめでたし。感染症対策の仕事も増えました。レジ袋有料化の手間も増えました。

これが地獄か。

レジの行列が店内一周して店外まで伸びた時は気を失うかと思いましたね。密って知ってる? マスク外してしゃべるんじゃねえよ。鬼滅の刃は売り切れだって言ってんでしょうが。隠したりしてないからバックヤードに入って来んじゃねえよ。おいこら万引きするなぶっ殺すぞ。

そんな愉快な日々を送りつつ、年末が近くなればクリスマス需要で書店は一年で一番忙しい時期になります。猫の手も借りたいくらいなのにスタッフは足りません。店内はお客さんで大混雑です。正直なところ、夏から年末はまさに地獄でした。本を読むとか読まないとか、もはやそんな話はどこかに消え去り、仕事を続けるために体調を維持するので精一杯の毎日です。

『原神』プレイしてる時間だけが癒やしだったよ。マジで。

ああクレー、カワイイよ、クレー。今日も甘雨お姉ちゃんのために氷秘境で爆弾ぶっ放そうね。皆殺しだよ。


ようやく落ち着いたはいいけれど

年が明けた今はだいぶ落ち着いてきました。と言うよりも、忙しすぎていつの間にか年が明けていた感じです。

新型コロナがある生活もだいぶ日常化しましたが、2020年のあの忙しさと人混みの中、うちの店舗からひとりも感染者を出さなかったことは素直に誇りたいです。皆で感染症対策めっちゃがんばったもんね。でも、再びの緊急事態宣言で時短営業が今も続いています。売り上げは好調ですが、時間労働者の私としては収入減の現状は何も変わりません。あれだけ『鬼滅の刃』売ったんだからボーナスくらいおくれ。

これから先どうなるのかは分かりません。新型コロナに対する恐怖や不安も未だにあります。1年間書店員として働いて、得たものも失ったものもたくさんあるでしょう。でも、慌てずに心と体のケアをしながら毎日元気に生きていく余裕を持ちたいと今は思っています。好きなことを好きでいられる人生がやっぱり大事です。その心構えが出来ただけでも、2020年は有意義な1年でした。

とりあえず、近いうちに2020年に読んだ本のベスト10冊をまとめて記事にしたいです。10冊選べるか微妙なラインなんですが、まあがんばります。買ったはいいけれど読んでいない本もいっぱいありますから、少しずつ読んでいくといたしましょう。

つい最近読んだ本では、武田綾乃さんの小説『飛び立つ君の背を見上げる』がすごく良かったです。「響け!ユーフォニアムシリーズ」のスピンオフ作品です。夏紀先輩大好き。


あと、2020年に買ったものでコレは本当に良かったですよ。バランスボード! 椅子に座ってずーっと映画観てたら確実に体壊すと思って買いました。これがなかなかにイイ具合です。最初はなかなかバランス取れませんでしたが、今なら片足でも立てるぜ。


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